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法律によって裁かれる場合があります。 「しかし、物好きだね、アンタも。なんで今時70型スープラなんだ?」 かつて友人が皮肉にそう言った。 「80型は好きになれなくってね。Egの性能は悪くは無いんだがな…てか、お前だってなんで今時になってアルシオーネなんだ?」 アルシオーネ。スバルのソレは1991年に生産が開始された、今から見ても古い車。その生産も1996年で生産を打ち切られた、悲しいクルマである。彼の乗る二代目であるSVXは、スタイルこそスポーツカー(正確にはスポーティカー)だが、高級車である。とゆう事からATのみの市販であった 「ピラーが無いからな。視認性は抜群だ。ピラーメータ付けた時に、目立ち度倍増だぜ。ガラスのミッションも載せ換えたからな」 スバル。その名前を聞いて誰が高級車をイメージするだろうか……。そんな理由からか、販売台数の伸びはイマイチだった。 「ロールバーにステーで付けたのかよ……まぁ、そのクルマじゃロールバー必須かな」 ピラーをもガラスにしたその斬新なデザインは今でも異色を放っているため、お目にかかればそれだけでも注目を浴びる事となるだろう。しかし、ピラーがガラスゆえに天井の…天井への剛性は比較的弱い。転倒したら……どの車よりも危険が及ぶ事となるだろう。 「やっと来たぜ?」 待ち合わせから遅れること数十分。NAの快音を響かせて入ってきたのはDC2型インテグラ。 「よし、行くかっ」 彼らはクルマに乗り込もうと扉を開ける。しかしスープラの扉は上方向に開閉する。スイングアップドア。その弩派手な開閉方式は2ドアでの人気は絶大である。4ドアでも装着車がある位である(意見が分かれる所だが。 「MAG(マグ)で?」 インテグラから声が飛んでくる。それに手で合図すると彼らは扉を閉めた。 「久々すぎて何処で降りるのか忘れた……」 そんな呟きを残しながらセルを廻す キュキュッ ドゥボオオォォォ…… アイドリング1000rpm(回転)弱。水温75度。油温85度。油圧4。 「異常なしって所かな……」 ギアを繋ぎ、アクセルを開けていく…。最初にアルシオーネが道路へ出、スープラ。インテグラと続く。そしてMAGへと向かう、その最後の信号で突如ハザードを明滅させるアルシオーネ。お遊びの時間だ。 「やるのかよ…油圧に異常はなかったし…やるか」 そのT字路でクルマを停める。真正面に信号が見える位置まで車を整え、青信号になるのを待つ。 右手にはツレのクルマ。ハイトルク4WD 俺のクルマはハイパワーFR 初速は不利だろうな…だが、ゴール地点は次の信号まで……。距離にして約2キロ。途中、轍有りの坂道ありの、公道ならではの楽しさが満載のココ…。安定して走れるかどうかが鍵だぜ 「最高速に達するまでの時間が勝負かな…」 左手には友人の車。ハイパワーFR 俺の愛車は4WDだけど重量は同じかソレ以上… 最高速面では不利だな…ゴール地点まで逃げ切れば俺の勝ち抜かれたら俺の負け。加速力を如何に殺さず、如何にアクセルを開けれるかが勝負の分かれ目か… それぞれの思いを胸に抱いて信号が変わるのを待つ。 歩行者信号が点滅し、赤信号へ。続いて車道が黄色。そして赤へ。準備はととのった。両者共にアクセルをあおり一番美味しい所へ回転を持っていくスープラに対し、アルシオーネはレブ(レッドゾーン)ギリギリまで廻す! 「今っ」 「よし」 ヒュヒャヒャヒャ ヒゥオォウゥアアアァァァ アルシオーネが先行。後追いでスープラ。アルシオーネは4WDの加速で逃げる。それを追いかけるようにスープラが続くっ。 「四駆だけあって、初速は速い!上り坂で離されるっ」 ロー(1速)の伸びは変わらない印象を受けた二台だが、セカンド(2速)の伸びでスープラが離される。しかもスープラは零発進加速が苦手。それの相まってか、結構差が開いた。 「うっはぁ……ここから問題だぁ…」 アルシオーネは下り坂が終わった瞬間から、困っていた。それは最高速の伸びのなさだ。片側一車線が終わりを向かえ、片側二車線の道路へ!道を空けるべくアルシオーネが左車線へ入るとスープラがその隙間に車体をねじ込んで来る。 そして、スープラが追い越し、ゴールである信号を通過する頃には二車体分の差が出来ていた。 「ふぅ。約束通り、MAG行くか」 「んだな」 「速いなぁ、二人とも。後ろから見てるとよく判るよ」 そして、MAGへと3台は姿を消し、快音を響かせその遊びに没頭した。 誰かが言った 最高速と加速感。そしてドリフトは最高の麻薬だ。一度ヤったら忘れられない。 その通りかもしれない。強い意志があればやめられるだろうし、その楽しさに酔いしれたらもう後には戻れないだろう… |