矛盾



世の中で一番簡単なこと
人に「愛してる」と言うこと

世の中で一番難しいこと
人を愛すること

あぁ矛盾だね



なんてね



君をしっかり捕まえたつもりが
掴めたのは抜け殻だったのかな
動きもしない君なんて
この腕の中にいても
悲しくなるだけ、なんてね



don't worry

 

絡み合う指が
僕の心を冷ましてゆくよ
目の前の君を
打ち砕きたくなる

酔える君より
酔えない僕の方を憎んでいる
だから心配しないで
壊れるのは僕の方


cry



泣き叫ぶ声
耳を刺激する
聞こえるはずのない
心の叫び 自分の中の

ちょっとうざったく
顔をしかめてみたり
ちょっと気持ちよくて
そのまま放っておいたり
なくなりはしないんだよ
君がいないから


ア・ン・タ



壊れた心は 涙に絡まり
織り上がるのは ’ドロ沼’なんてね

アンタが泣いている 見えてるよ
けど
俺の方はナシなわけ?
アンドロイドと付き合ってたの?

やめてくれよ 愛してるのに
冷めた俺を 凍らせた
それは  ア・ン・タ!
・・・・・・・・覚えといてよ


電子世界



めくるめく 光回線 駆け回り
今日も愛に 踊ってる
話す言葉が 嘘だとしても
今この時間は 戻ってこないよ

画面に焼き付いたのは
きっと字じゃなくて 君
もう離れられないかも知れない
この パラレルワールドから

できるものなら やってごらん
僕が君を 振り返らせる
僕が君を 虜にする


石ノヨウナ君



引き裂くような
声が聞きたい
唇 噛みしめてる君
見てるよりは・・・・・いいさ

泣かないし
怒るわけでもない
石のような君は
僕の悪夢を引き出してるよ

・・・・知ってた?


苦悩



受け入れられないんだよ
君のことを
愛せないんだよ
何もかも
ねぇ
助けてよ
それでもすがるのは
目の前の君しか居ない

だから
・・・・助けてよ・・・・


運命のボタン



消滅を 望め
破壊を 祈れ

移りゆく全てなど
いつ
どこで
失っても構わない

戸惑うな 恐れるな

手を伸ばせば そこに
運命のボタンが
在る


異形



高らかなスズメの声が
少し
僕の耳を突き刺してゆく

朝の光のまぶしさは
少し
僕の瞳を突き刺してゆく

僕が異形だから
世界はこんなにも
僕を
・・・・・・憎んでいる


僕ら



僕らは足元を見ている
僕らは空から逃げている

  押し潰される歪み
  体を貫く天の涙
みんなみんな僕らを侵す・・・

僕らは足下を見続ける
天なんか決して見上げない
僕らは意固地に 自分を守る


幸せ



狂うことも
死ぬことも
ほんの
一瞬でおこる

覚悟なんて要りはしない
その一歩が
その一言が
  君を変える

変わってしまったら
幸せかい?
ここにいなくて
幸せなのかい?


コーヒーカップ



キミのイライラ
どうせアイツの声を聞けばコロッと治るから
どんなに心配でも
もう何も言わないよ

キミのニコニコ
どうせアイツがらみのノロケだろうから
何があったかなんて
もう聞いてあげないよ

ああ
君のコーヒーカップは
モウレツに回っているね
同情できるお客サマは
アイツだけなんだね

“ホント・・・・・やってられないや”


循環



この世の中は
歪んでいる
僕たち どこかへ向かっているのに
いつの間にか見失っている

同じ過ちを
同じ苦しみを
とめどなく
繰り返しながら

僕たちは
たった1つの“幸せ”を
探している


ナイフ



みんな慎重に
言葉を話しているっていうのに
不思議だね
ナイフのような言葉だけは
ぽんと口から出るだろう?

しまった、なんて
思うくらいなら
ちょっと後押しして
止め、刺してしまえばいい
生半可な愛よりは
ずっとそっちの方がかっこいいよ

にこにこしてる奴にだって
人を殺めたい衝動はある
みんな
忘れたフリをしているのかい?


無限色



この細い指先に
宿る雫は無限色
落とせば最後 この世界は
闇に包まれ 死に絶える

均衡とは
その瞳を逸らさぬこと
その指を無くさぬこと
指し示す何処かを
今この時も確かめ続けること

指先に憑いた
無限色の一滴(ひとしずく)
振り払いたいのなら
全てを捨てるがいいだろう


粗悪品



ウワサなど
インスタントコーヒーに過ぎない
飲めば飽きるし 味は悪い
それでも
とりあえずは手をつける

“大衆向け”は
“つまはじき”の出現を促し
あの子の心を
ざくりと切り取っている

きっと
粗悪なものにどっぷり浸かっている
君たちが既に
粗悪品なんだろう


青春時代



幸せはそこに転がっているのに
わざわざ蹴っ飛ばして
拾いに行ってるんだから
なんだかいいね
青春ってのは

身分相応とか 限界とか
見つけちゃダメなんだよ
まだ 走れるんだから
インターミッションさえも
必要ナシナシ

崖っぷちに立ったって
そこに透明な橋があると信じて渡れる
それが僕たちでしょうに

違わないだろ?


授業中に



あの子はまだ
学校になかなか来ません
ボクも昔
たぶんそうでしたね

朝起きると
結構爽快なのに
制服着ると
ナニカに乗っ取られてしまいます
体の全て

これだけは
誰がどう励ましても
敵わないことなのですが
やっぱりあの子には
誰かが何か言うべきなのでしょう

気休めではなくて

口に出したら
君自身の在り方さえ不確かになるような
そんな言葉を


眠り



これから先
どれだけの眠りが
君の上に降るだろう

夜な夜な
犬は不安を吐露し
月は空に爪を立てて
木々は慟哭と踊っているのに

君はなんて
安らかなのだろう

何も聞こえてはいないのだね
この世のあがきを
世界の震えを
宇宙の嘆きを
知ることはないのだね

君はなんて
安らかなのだろう

そのまま生命が
ふっと消されるまで
君の眠りは
一続きの切符でさえあるのかもしれない

シアワセ行きの
電車に乗ろう


走れ!



手に持った1杯のミルクを
あの子の体にかけてあげよう
真っ白に覆われて
少し火照った肌
「洗礼は終わりましたよ!」
快活な声と
抜けるような笑顔で
エセ牧師が言う

空になった瓶は
あまりにも脆く見え
その実どうやっても割れそうにないので
虚空に投げつける
「聖器に何をするんです!」
少女の母が怒っている
口をつり上げて逃げる

何をしているのかと聞かれれば
「投げた瓶を受け取りに」
明るく言おうじゃないか
きょとんとしているそこの人よ
走ることが一番
この世でまともなことなんだ!


“愛してる”



“あいしてるッ”て
言われたいね
都会のビルの
狭間に見える青空に
突き抜けてくような
爽快さで

決して
悲しそうな瞳の
付属品としてじゃなくて

意外と言葉は
軽いけど
やっぱり笑顔に添えられちゃ
ぐぅの音もでないと
思えるよ

だから言われたいね
可愛い君に
“あいしてる”ッて




抱き締めたい衝動より
壊したい想い

君を食らって
食らいつくして
それでも愛が
見つからないから

きっと僕はまた
  泣くのだろう

君は1人しか
いないのに


激情



軋むのだ
大地が
溶けゆくほどに
この身は熱い

光は吸い尽くし
手は
開かれたまま
透けている
中には
闇が蠢いている

世界は燃えゆく
紙のように
虚空の中 ただ独り
紅い身が
進む


like a log



歪んでいく太陽に
届くはずもない両方の掌
向けても
焼けはしない
いらだち
世界の傾きを
増している

まぶしさに
目眩覚えて倒れ込めば
なにかが
変わるだろうかと
思いはしても
大地は
受け止めることを
拒む

僕は
ただ棒のように
この世界に
立ちつくしている


(無題)



愛することでしか
君を守れない
そう信じ込んでいる
歪んだ心
過去のあの一瞬から
変性も出来ずに
がらんどうの僕の中に
いる

目の前の
眠る君に
この手で永遠の幸せを
渡せればいいのに
命が一つきりであるということが
彼岸へと伸ばしかけた
震える指先を
噛みしめさせる

きつく
歯形が残る

愛は
どこにも残らない

この焦燥に彩られた視線も
君が目覚めれば
笑顔とともに細められて
誤魔化される

君はなにも知らずに
柔らかに笑う

だから僕は
ほんのちっぽけな
暴走しない愛だけを指先に込めて
君の頬を
やさしくかたどる




噛みしめても
噛みしめても
感じなくなった痛みを
貴方に
あげる

私を渦巻く
どろりとした雲
貴方の心まで
染めてしまえば
いいのに

貴方を
見つめて
何も映さなくなった私の瞳の中に
偽りの 貴方が
うつるなら
貴方のために
死んだ心を
もう一度動かしてあげる

貴方の背中は
もう見ない
貴方の声も
もう
知らない

凍った私に
気付かずにまた
貴方は
歩いていくから
私は
傷口から沼となって
静かに
ひろがる


夜想歌



夜だけが僕の活動場所になって
指先から君は抜けていく
何処に行ったの?
今なら
この糸を君に
結べるのに

君はきっと
眠りの雲の中
沼に手を突っ込んで探す、
なんてブザマは晒せなくて
夜風が愛した階段の上で
自分で自分を
抱き締めている

心だけでも
欲しくて
ナイフを突き立てる
赤い夢を見るから
僕は一人 闇に溶ける

溶けながら思い出す記憶の中の
あの一言も
この一言も
最後になるんじゃないかって震えて
言葉を凍らせて
かき抱いて
宝石箱にしまっている

夜に溶けた カラスみたいに
今日も僕は
彷徨っている


run away



歪んで行くね 君の叫びで
乱暴に振られたクッキー缶のように
世界はもう
僕たちを守る力さえなくて

気付いていない 走っていけない
繋ぎ合う心の糸
染まっていく 黒さ隠れていく
響き合う魂

渦から外れて 少しため息が出て
でも奪われた平和は
また惜しくなるのかもしれない

君が広がる 視界一杯に
大切さと 期待の肥大
折り合いつけて 走っていこう

世界の終わりを
君が招いたとしても
その瞬間に手を繋いでいたいのは
君だから

走っていこう
世界から堕ちるくらいまで


傾斜

 990919

傾いている

君は
傾いている

重力に負けずに
そのまま僕を見つめる

怖くても
目がそらせない
大好きが 僕の瞳を開け続けて

瞳と瞳の間の吊り橋
風に揺れても
君が瞬くまで消えはしない


魔女

 991030

忘れてしまいなさいよ

微笑んで
俯いた彼女の
頬に落ちる髪を
両脇から集めて束ね
毒針入りのバレッタで留めてゆく間
囁き続ける
言葉

見る見るうちに
彼女の髪は緑色に染まり
彼女の瞳は
永遠に閉じられる

私の
手をすり抜けて
崩れ落ちる体
まだ温かくて
つい助けて起こしてしまいそうになる指先を
軽く
叱って

横たえる
忘却を与えた代償を
ガラスケースの中に入れて
私は今日も
眺め続ける


夢を見よう

991213

夢を見よう
雲の隙間に昇ってゆきそうな夢を

叫んでみよう
100km離れたあの人の
耳に届くか届かないかくらいの大声で

いつだって
日は東から西へ
僕たちのため息に
惑わされずに進むんだ

だから

夢を見よう
世界を覆すような
そんな幸せすぎる夢を


未来

991213

未来なんて
みえやしない
それが醍醐味って言う
ものらしい

大人も子供も
結局
彷徨いながら
崖っぷちへ引き寄せられていく

そう 捨てられない
いくつかの夢を抱えて
多元的な思想を内包する現代社会に
なぐり込みをかけるんだ

僕らは
明日の夕日さえも待ち望めない
薄っぺらな人間だから


991213

狂えばいい
笑えばいい
灰色の階段を
一段一段几帳面に登る日々は
切り裂いてしまえばいい

そこにはある
ひねくれ捻れた空間が
点在する
総括する
僕のちっぽけなこの手で

飛び回れ
粒子よりも速く
ここには誰もいない
何もない
全ては元から無かったものだ

地下鉄の揺れも
冷たい石段も
あの肌の温もりも

全ては
脳内エンドルフィンの
つくりたもうたもの

そして僕は
自分で自分を神と呼んでみたりする


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