Part3:
1984-1988
〜ときめきの
City
Sound 〜
PASADINA
PARK
28AH-1717*CBSソニー |
1984年 2月25日 |
Record released |
32AH-1626*CBSソニーからMaster sound化してリリース |
1984年 5月 1日 | |
38DH-7373*CBSソニー |
1984年 2月25日 |
C D released |
32DH-743*CBSソニー |
1987年 6月21日 |
|
| CSCL-1293(CBSソニー) | 1990年10月15日 |
Produced: Hi-Fi-SET
| Musicians |
Akira Inoue,Hiroshi Shinkawa,Ryoichi
Kuniyoshi Kuniyoshi,and Masahiro Satoh :Key
Tsuyoshi Kon,Shigeru Suzuki and Kenji Kitajima :g
Chiharu Mikuzuki,Shigeru Okazawa and Akira Okazawa: b
Hideo Yamaki,Yukari Uehara,Tatsuo Hayashi and Yuichi Togashiki:
dr
Hiromi Yasuda:Ag
Motoya Hamaguchi,Pecker,Nobu Saitoh,Akira Inoue and Junko
Yamamoto:per
Junichi Kanezaki,Kazumi Takeda,Shunzo Sunahara and Masashiko
Kobayashi :Trumpet
Eiji Arai, Sumio Okada,Yasuo Hirauchi and Shigeharu Mukai :Trombone
Jake.H.Concepcion and Eiji Toki and Shunzo Sunahara: Saxphone
ake.H.Concepcion and Yukio Etoh: Flute
Eiji Toki and Shunzo Sunahara: clarinet
Shigeo
Horiuchi,Hiroto Kawamura,Mina Hagiwara and Shigeru Watanabe:
cello
Nobuo Yagi :Harmonica
Joe Group and Hiiro: Strings
Keishi Urata: Synth.programming
Chorus Arr |
Arrange |
Music |
Lyrics |
Title |
|
Toshihiko Yamamoto |
Hiroshi shinkawa |
Toshihiko Yamamoto |
Syun Taguchi |
水色のワゴン |
1 |
Masamichi Sugi |
Akira Inoue |
Masamichi Sugi |
Masamichi Sugi |
素直になりたい |
2 |
Toshihiko Yamamoto |
Akira Inoue |
Yumi Matsutoya |
Yumi Matsutoya |
霧雨で見えない |
3 |
Toshihiko Yamamoto |
Ryouichi Kuniyoshi | Ginzi Ito |
Syun Taguchi |
7月のクリスマス |
4 |
Masamichi Sugi |
Akira Inoue |
Masamichi Sugi |
Masamichi Sugi |
1999 |
5 |
Toshihiko Yamamoto |
Akira Inoue |
Akira Inoue |
Akira Inoue |
キャトリーヌon Air |
6 |
Toshihiko Yamamoto |
Akira Inoue |
Yoshitaka Minami |
Shigeru Okawa |
Magic Mountain Lady |
7 |
Masahiko Sato |
Masahiko Sato |
Masahiko Sato |
Shigeru Okawa |
Viva! オフローダー |
8 |
Toshihiko Yamamoto |
Hiroshi shinkawa |
Toshihiko Yamamoto |
Syun Taguchi |
真夜中のTV |
9 |
Toshihiko Yamamoto |
Akira Inoue |
Akira Okamoto |
Shigeru Okawa |
Good-bye school days |
10 |
まず、全体的な印象として・・・このアルバムのイメージを私なりに表現すると「オシャレ」と「やさしさ」という言葉が浮かんできます。
その中でも「やさしさ」という表現ですが、……常々私はHi-Fi
の曲に、その時々の時代的特徴がそれぞれに見受けられる中、根底に共通する
なにかがあるような気がしていました。
でも、それがいったい何なのか……。最初は「あたたかさ」と考えていましたが、曲の雰囲気に
よっては「あたたかさ」があてはまらない場合もあり、……そんな“あたたかみ"をそこなわない別の言葉で「やさしさ」と名づけてみました。
そして、「やさしさ」に溢れてるこのアルバムに収められている曲たちをそれぞれ、私なりに解釈してみたら、こんなカンジになりました。
♪高速道路でのワゴンがきっかけで、故郷への想いを馳せる「水色のワゴン」
♪迷っている女の子に、勇気を与えてくれる……そんなメッセージをテンポよく聴かせる「素直になりたい」
♪傷心な心模様を、淡く切なく歌い上げた「霧雨で見えない」
♪恋人同士の会話に、オシャレで美しいメロディが加われば……「7月のクリスマス」
♪近い未来の話(今となってはそれすらも昔になってしまいました・・・)、“あの幸せだった頃に戻りたい”と願いをかけた「1999」
♪宇宙規模にスケールが広がっての恋模様が聴ける「キャトリーヌ
on air」
♪素敵な彼女にはどんな男性もかなわない・・・まさに“Love
is mysterious”な「Magic
Mountain Lady」
♪饒舌なフレーズが貴方の心を踊らせ、はずませる! ドライブがもっと好きになる「Viva!
オフ・ローダー」
♪愛する人との別れは、全てがうつろになるくらいつらく切ないもの・・・そんな想いがしっとりと伝わる「真夜中のTV」
♪卒業のもの悲しさ、寂しさを淡々と、そしてやわらかく聴かせてくれる「Good
bye school days」
……まぁ、人によってそのものに何を見出すのかは違うものです。
私は、このアルバムから「やさしさ」を感じたわけですが、みなさんはこのアルバムに何を感じるのでしょうか……。
それを楽しみにアルバムを聴いてみるのも1つのおもしろさ、かと思います。
(By:ねこぜさん)
私が始めて行ったハイ・ファイ・セットのコンサートがこの「PASADINA PARK」ツアーでした。幸運なことに新宿厚生年金会館の
1階A列で見ることができました。初めて見るハイ・ファイの3人はとても素敵で、しばし、ステージにくぎづけだったのを
今でも昨日のことのように思い出すことがあります。だから・・・でしょうか、このアルバムは私の思い入れがとても強く、もう10数年愛
聴していることもあり、本当に大切な1枚でもあるのです。。このアルバム1曲目を飾るのはコマーシャルでも使われた「水色のワゴン」。
ゆったりとして、ドライブ気分にさせてくれる曲です。2曲目はこれもコマーシャルで使われた「素直になりたい」。
あの頃、この曲を聴きながら、”私も素直になりたい・・・・”とよく思いました。そう、悩み多き(?)青春真っ最中だったのです。
この曲を使ったCMは今でも頭に浮かびます。また大川さんと潤子さんの掛け合いが楽しい「7月のクリスマス」
杉さんらしい歌詞を持つ「1999」、
マンハッタン・トランスファーを思わせる「Viva!オフローダー」。
そして、アルバムも終りにさしかかるとだんだん、静かな曲が続きます。「真夜中のTV」はしっとりと聴かせ、最後の曲は「卒業写真」の
ように3月になるといまだに口ずさんでしまうハイ・ファイの卒業ナンバー「
Good Bye School Days」。
このアルバムを是非ドライブのお供に。 まさしく、ドライブの始まりから終りまでをカバーしてくれる素敵なアルバムです。
ぜひ、お勧めしたいと思います。
(By:kikoさん)
先行シングルカット「素直になりたい」で、今度のアルバムがポップになるぞって予感はありました。久々のユーミンナンバー「霧雨で見えない」も
うれしかったけど、それにも増してうれしかったのは、須藤薫さんや竹内まりやさんへ素晴らしい曲を提供してた杉真理さんの作家として参加です。
個人的には、それこそもう小躍りしたいような
”事件”でした。それを感じさせるナンバー「1999」などは薫ちゃんの世界にも通じる、
伸びやかな"ポップンロール"で楽しいことこの上ないです。
夫婦の会話がそのまま歌になったユニークな「7月のクリスマス」、名曲の誉れ高い「水色のワゴン」や
「 GOOD-BYE SCHOOL DAYS」など、
その後もステージでよく歌われた定番ナンバーを多く含むアルバムで、
後期ハイ・ファイの代表作のひとつと言えると思います。他にも
このアルバムにはSFチックな舞台設定の「キャトリーヌ
on Air 」 や4ビート路線の延長線にある 「 VIVA !
オフローダー」 も楽しく、
行楽向けのポップなアルバムです。僕的には、あのオトナっぽい4ビート3部作の直後だったため、曲調や登場人物の年令設定の若々しさに、
若干の気恥ずかしさ(ゴメン!)を感じたりしてたのですが、次回作『インディゴ』ではポップでありながらも、その部分が
完全に払拭されてたのには”さすが”って思いました。オトナでありながらも感覚的には常に若々しい人たちなんだなって、
尊敬の念を感じたのを覚えています。
レコード自体の音質的な印象は「ハイ・ファイもSONYでレコードつくるとこういう音の感じになるんだな・・・」と、思ったことです。
当時、新鮮だったデジタルっぽいサウンドやボーカルのエコー感、低音のズーンとした響きなど・・・・・
大瀧詠一さんの『ロング・バケイション』の、あの音の感じを彷佛させるような感じだな、と思っていたら、なるほど、
レコーディングエンジニアが同じ吉田保さんだからかと、このことを僕はずっと後に知ることになったのでした。
(By:Koujirouさん)
ポップで肩のこらない?!曲を聴きたい、という方にはオススメのアルバムです。「水色のワゴン」は現在も、潤子さんご自身も
お気に入りのナンバーで、現在でもソロライブには欠かせない爽やかなイメージの名曲です。
聴いてると、晴れた海辺の高速を軽快に走るワゴンが目に浮かんできます。「霧雨で見えない」はユーミンらしいバラード、
「素直になりたい」「1999」 「M agic
MountainLady」は大人が楽しめるポップスとも言うべきナンバーで杉さんと、南佳孝さんの
ペンによる佳曲です。他にも、聴いていて歌詞のミステリーの謎解きをしたくなる「7月のクリスマス」、「キャトリーヌ on
air」は
大川さんの味が何とも言えません。「 Viva!
オフローダー」は4ビートジャズのエッセンスがふんだんにつまったナンバーで
スピード感のある3人の歌い方がたまりません。
アウトドア志向の方に?お薦め。後半パートはハイ・ファイの3人が音で思いきり?遊んでいます。
最後の「Goodbye School Days 」
は「卒業写真」「最後の春休み」と続くハイ・ファイ・セットの卒業?3部作・・・。
大人の遊び心があちこちにちりばめられた、楽しいアルバムです。
(By:cieloさん)
(おまけ:しゅみへや的観点なひとこと)
4ビートジャズにトライしたものの、心機一転、レコード会社を変えて、再びハイ・ファイが目指したものはよりポップに少しジャズテイストも加えた
新しいサウンドだったようだ。したがってこのアルバムからライター陣に杉真理氏を起用、アレンジャーも、当時寺尾聡氏の「リフレクションズ」で
人気アレンジャーとなっていた井上鑑氏がアルバムの大半のアレンジを手がけるという、新しい試みが見事成功、結果、古いファンからの人気も高く、
新しいファンの獲得にも結びついた、ハイ・ファイにとってまさしくターニングポイントになったアルバム。音的には当時支流になっていた打ち込みが増え、
持ち味のひとつでもある、アコースティックな香りが薄れているとはいえ、キャッチーで親しみやすいメロディーが多く、内容的にもポップスというのをよく計算しつくしてる。
ゆえに完成度高いアルバムでもある。
余談だが、実はこのアルバムのために、ユーミンに新曲の依頼をしていたそうだが、なぜか実現せず、止むなく当時松任谷夫妻が全面バックアップしていると
いうことで話題をよんでいた歌手・DJで知られていた堀川まゆみさんの妹さんである麗美のファーストアルバム「REIMY」のために書き下ろしていた(ユーミン自身の
ナンバーは87年12月リリースの「ダイアモンドダストが消えるまに」でセルフカバー)「霧雨で見えない」をカバーしたというハナシ。(潤子さん談)
#ちなみに「REIMY」のリリースは84年1月21日で、ハイ・ファイよりも約1か月ほど早い。
INDIGO
| 28AH-1833*CBSソニー | 1985年2月25日 | Record released |
32DH-179*CBSソニー |
1985年2月25日 | C D released |
SRCL-1840*CBSソニー |
1991年5月15日 |
Produced: Hi-Fi-SET
| Musicians |
Akira Inoue :Key
Tsuyoshi Kon,Kenji Fijikata,Shigeru Suzuki :g
Chiharu Mikuzuki,Kenji Takamizu: b
Hideo Yamaki,Tatsuo Hayashi and Jun Aoyama: dr
Motoya Hamaguchi:per
Yoshikazu Kishi and Ken-ichiro Hayashi :Trumpet
Jake.H.Concepcion and Shunzo Sunahara: Saxphone&Clarinet
Jake.H.Concepcion: Flute
Nobuo Yagi :Harmonica
Joe Group and Hiiro: Strings
Keishi Urata: Synth.programming
Chorus:Masamichi Sugi (Take2)
Chorus Arr
Arrange
Music
Lyrics
Title
Toshihiko Yamamoto
Akira Inoue
Ginji Ito
Dai Awun
Rainbow signal
1
Masamichi Sugi
Akira Inoue
Masamichi Sugi
Masamichi Sugi
恋愛狂時代
2
Toshihiko Yamamoto
Akira Inoue
Masamichi Sugi
Ryo Koizumi
Boy friend
3
Toshihiko Yamamoto
Akira Inoue
Toshihiko Yamamoto
Syun Taguchi
シャンペンと自動説 4
Toshihiko Yamamoto
Akira Inoue
Toshihiko Yamamoto
Dai Awun
Milky way
5
Toshihiko Yamamoto&Masamichi Sugi
Akira Inoue
Masamichi Sugi
Syun Taguchi
星化粧ハレー
6
Toshihiko Yamamoto
Akira Inoue
Youichi Shimada
Syun Taguchi
Bloomin' Blue
7
Toshihiko Yamamoto
Akira Inoue
Toshihiko Yamamoto
Dai Awun
恋のDouble fault
8
Toshihiko Yamamoto
Akira Inoue
Toshihiko Yamamoto
Syun Taguchi
デミアン
9
Toshihiko Yamamoto
Akira Inoue
Yoshitaka Minami
Dai Awun
雨のSentona
10
Toshihiko Yamamoto
Akira Inoue
Shigeru Suzuki
Akira Inoue
星/導/夜
11
『パサディナ・パーク』に続く、若返りPOP路線第2弾!だけど、今回は”藍色” を基本コンセプトに、空の青、海の青、
そして夜空の深い青をイメージしてるため、『パサディナ』より、ちょっとオトナっぽい味わいがあります。
次回作『スウィート・ロコモーション』を含めたSONY移籍初期"POP"3部作のなかでは、一番まとまりのよいトータル感のある
アルバムで、全曲を通して井上鑑さんがアレンジを担当したことが、サウンド的にも統一感のある仕上がりになってます。
オープニングは、昔、ハイ・ファイの初代バックバンド”ガルボジン”のギタリストだった伊藤銀次さん作曲
(作詞は、今回"阿雲大"と名を変えた大川茂さん)による、さわやかで希望が湧いてくる"応援ソング"「Rainbow Signal」
。昔、潤子さんから、お古のジーンズをもらってはいていた銀次さん、いい恩返しが出来ましたね(笑)
杉真理さんのポップチューン「恋愛狂時代」から、やはり杉さん作曲で、後期ハイ・ ファイ・セットの代表的なバラードとして
名曲の誉れ高い「Boy Friend」(作詞の小泉亮さんはディレクターである須藤晃さんのペンネーム)、そして、前作での「水色のワゴン」と
同じ田口俊さんとトシさんのコンビによる「シャンペンと地動説」は、ふっと肩の力が抜けるような、ライトで、ほんわかと心和む
ハイ・ファイならではの世界。
先行シングルカット曲「星化粧ハレー」は、甘い「 Milky Way 」からの流れで、ロマンチックに浸れます。
「デミアン」も友情をテーマにした暖かみもあるメロディーで、同じ大川/俊彦コンビの華やかな("フィッシュ&チップス"タイプ)
「恋のDouble fault」と、いいコントラストになってるし、嶋田鴨一さん、南佳孝さんの曲も、大川さん、小泉さん、田口さん
ら作詞陣とのコラボレーションも素晴らしい成果をあげています。ラストの鈴木茂さん自身の代表曲でもある「星/導/夜」
は渋めのカッコいいナンバーで、2年後の辛口なオトナのアルバム『ジブラルタル』の布石となった曲、と言えると思います。
(By:Koujirouさん)
手にとってまず感動するのはさわやかなブルーの手書き風の文字と鳥のイラスト・・・杉真理さんと出会ったハイ・ファイ・セットが
「これでもか?!」とばかりに彼ら流の楽しいJ-POPSを聴かせてくれます。またアルバムリリース時に、ビデオ化され、BGMにも
使われたさわやかな印象の「Rainbow Signal」、ハレー彗星をテーマに化粧品のCMで流れたコーラスの分厚い「星化粧ハレー」、
テニスのステップか、はたまたダンスステップか、体が自然に動いてしまうような「恋の Double fault」 、ジェラシーも
ハイ・ファイ流に歌にしたらこんなに明るくなるの?、と思わせてくれる「恋愛狂時代」(杉さんのアルバムでも聴けます)
など、聴きどころがいっぱいの魅力的なアルバムです。他にも、印象的なナンバーは例えば・・・一枚の絵、あるいはまるで、
ひとつのストーリーを追いかけるように聴ける「Boyfriend」、「デミアン」「雨の sentosa 」。
いろいろと歌の情景を自分で想像しながら、思いをめぐらせながら聴くのは楽しいですよ。このような聴き方ができてしまうのもまさに、
ハイ・ファイ・セットならでは。
ひとつの曲を聴いても、その時によって歌の情景が変わっていくのもまた楽しいものです。
(By:cieloさん)
筆者であるワタクシ、恥ずかしながらこの度はこれ以外のアルバムについてもレビューもどきを白日にさらしておりますが、
勝手ながらこのアルバムについてだけは文致を変えさせて戴いております。
というのも、このアルバム、筆者個人にとって初めて聴いたHi-Fiのアルバムであり、特別な意味を持つ作品なのです
(このアルバム発売当時の背景に筆者が詳しくないという説もありますが)。言い換えれば、筆者のその後の音楽趣味的方向性を
決定づけたのがこのアルバムであり、このアルバムがネければ今の筆者はなかったということなのです。1985年夏。
こう見えても(?!)筆者は当時中学2年生でした。ひょんなことでHi-Fiの存在を知り、コーラスワークの見事さに惹かれて
彼らに興味を持った筆者はこのアルバムのLPを誕生日祝いとして親に買ってもらったのです。
当時はいわゆる“和モノ”…というか、音楽そのものにさしたる知識も情報もなく、現在のようなある意味トチ狂った状況に
陥ることなど思いもよらなかったわけですが、ともあれ当時の筆者はその楽曲に、サウンドに、コーラスワークに、
そして潤子さんの声にすっかりハマってしまったのです。
そして、このアルバムを何度も聴くうちに、あることに気づきました。
実はさらに遡ること4年前の小学校4年の頃、あの「ルビーの指環」などの一連のヒット曲がきっかけで寺尾聰さんの音楽が
好きになったのです(その時点で我ながら渋い)。で、この『indigo』のサウンドに、どことなく寺尾さんの、例えば名盤
『Reflections』に相通じる匂いを感じてしまったのです。
ほどなくその理由を解明することができました。『indigo』も『Reflections』も、全曲のアレンジが井上鑑さんだったのです!
あとになってわかったことですが、Hi-Fiのアルバムで井上さんが全曲のアレンジを手がけたのってこの『indigo』だけだったのですね。
で、たまたまHi-Fiのアルバムとして初めて聴いたのがこれだったということが筆者への衝撃の大きさに拍車をかけたのかもしれません。
つまりは“アレンジャーが同じだと音の感触が似る(こともある)”という持論を中学2年にして会得してしまったのです。
(ちょっと自慢めいたハナシですけど)
ともあれ、もとより好きだったものとの共通項を見い出し、ひいては和モノを中心とした音楽への興味を深めていくきっかけに
なったのがこのアルバムだったというわけです。と同時に、多彩なライター陣にも興味を示し、「この“スギマリ”ってどんな人だろう」とか
(ミュージシャンクレジットに“Chorus:Masamichi Sugi(Side One-2)”という表記を見つけても、“真理”が“マサミチ”と
読むのだということに気づくまでにはさらに時間がかかりました)、「“南佳孝”?名前は聞いたことあるな。アルバム買ってみようか」と
かいう調子であれよあれよと加速してしまったわけです。
ここらで解説らしきことにも少し触れておきます。このアルバムにだけ作詞にクレジットされている“阿雲大”は大川さんのペンネームだそうです。
杉さんご本人もコーラスで参加している「恋愛狂時代」は同年に彼のアルバム『SYMPHONY#10』でセルフカヴァーされており、
こちらには逆にHi-Fiがゲストでコーラスに参加しています。「星/導/夜」はやはり同年にリリースされた『SEI DO YA』というアルバムで、
作曲された鈴木茂さんがセルフカヴァーしていますが、こちらは詞が異なります。「Bloomin' blue」を作曲された嶋田陽一さんは
杉さんのバックのキーボーディスト。これが彼の作家デビュー作だとの話を聞いたことがあります(確証は取れていませんが)。
当時の筆者には、後に筆者がTHE ALWAYSにもハマって、しかも彼らのアルバムで嶋田さんの名前を見かけるようになるとは
思いもしませんでしたが。個人的にお気に入りなのはなんといっても「Boy friend」。淡々とした切なさが漂う名バラードです。
いかにも井上鑑さんらしいアレンジを味わうなら、先述の「星/導/夜」や「雨のSentosa」ですかねぇ。筆者は客観的に見て、
アルバム全体の完成度という意味ではむしろ『Eyebrow』やなんかを評価していますが、リズムアレンジでの井上さん独特のコード感やフレーズ、
そしてストリングスの優しい響き。客観的評価とは別の部分で、筆者にとってはHi-Fiのアルバムのなかで最も思い入れの強い作品なのです。
(By:tsukatchさん)
(おまけ:しゅみへや的観点なひとこと)
前作「PASADINA PARK 」とほぼスタッフ陣を変えずに制作されたアルバム。今回は全曲のアレンジを前作同様、井上鑑氏が担当してるが
前作を継承しつつも、やや大人の味(というか当時のメンバーの年相応の感じともいうかな?)を見せている。その証拠に前作で見せた軽快なポップス
ナンバーはやや影を潜め、同じポップ調でもテンポをやや落とし、例えば、打ちこみサウンドにジャジーなテイストを加えてみた”シャンペンと地動説”のような
ナンバーもあったりして「PASADINA PARK 」が朝から昼のイメージとするなら、このアルバムは夜から深夜にかけてのイメージといったところか。
とはいえ、れし的にはこの時代の打ちこみサウンドがやや耳にうるさく感じてしまうのがミソで、メロディー自体の魅力がなかったら、正直この手のは
ちとシンドイ。その点、前作もそうだが、ハイ・ファイのこの時代のアルバムはメンバーの安定したコーラスワークはさることながら、
メロディーの良さにも救われているところが強みだと思う。
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SWEET LOCOMOTION
Record released 1986年4月10日 28AH-2018*CBSソニー
C D released
1986年4月10日 32DH-393*CBSソニー 1994年11月2日 SRCL-3062*CBSソニー
Produced:Hi-Fi-SET
| Musicians |
Akira Inoue,,Hiroshi Shikawa and Ryouichi Kuniyoshi :Key
Tsuyoshi Kon,Masaki matsubara, Takhiro Yokouchi and Takayuki Hijikata:g
Chiharu Mikuzuki,Kenji Takamizu: b
Hideo Yamaki,Tatsuo Hayashi and Jun Aoyama: dr
Motoya Hamaguchi:per
Yoshikazu Kishi and Ken-ichiro Hayashi :Trumpet
Jake.H.Concepcion and Shunzo Sunahara: Saxphone&Clarinet
Jake.H.Concepcion: Flute
Nobuo Yagi :Harmonica
Joe Group and Hiiro: Strings
Keishi Urata: Synth.programming
Chorus:Masamichi Sugi (Take2)
Chorus Arr |
Arrange |
Music |
Lyrics |
Title |
|
Toshihiko Yamamoto |
Ryouichi Kuniyoshi |
Ginji Ito |
Syun Taguchi |
Rosy White |
1 |
Toshihiko Yamamoto |
Hiroshi shinkawa |
Toshihiko Yamamoto |
Masamichi Sugi |
Sweet Locotion |
2 |
Toshihiko Yamamoto |
Hiroshi shinkawa |
Akiko Kobayashi |
Shigeru Okawa |
Do you Remember Me? | 3 |
Toshihiko Yamamoto |
Akira Inoue |
Masamichi Sugi |
Ryo Koizumi |
ひときれの恋 |
4 |
Toshihiko Yamamoto |
Hiroshi shinkawa |
Seishiro Kusunose |
Ryo Koizumi |
Elevator Town |
5 |
Toshihiko Yamamoto |
Akira Inoue |
Masamichi Sugi |
Masamichi Sugi |
Starship |
6 |
Toshihiko Yamamoto |
Hiroshi shinkawa |
Youichi Shimada |
Shigeru Okawa |
June Flight |
7 |
Toshihiko Yamamoto |
Akira Inoue |
Toshihiko Yamamoto |
Shigeru Okawa |
Vitamin L |
8 |
Toshihiko Yamamoto |
Toshihiko Yamamoto |
Toshihiko Yamamoto |
Ryo Koizumi |
Spring & All |
9 |
Toshihiko Yamamoto |
Akira Nishimoto |
Akiko Kobayashi |
Syun Taguchi |
たった1枚のフォトグラフ |
10 |
タイトルからして楽しい感じを受けるアルバムです。今日でも「POP」の代名詞のような杉真理氏による作詞、
山本俊彦氏の作曲による「SWEET LOCOMOTION」がそのままアルバムタイトルになりました。このアルバム制作には
伊藤銀次さん、楠瀬誠志郎さん、井上鑑さん、小林明子さんといった方々が、
花を添えています。
添えています。
各人の個性を活かしつつも、アルバム全体をハイ・ファイ・セットの3人がうまくまとめている・・・
そんな印象を受けるアルバムのように思います。このアルバムの曲は、全部好きですが、そのなかでも思い入れの強い曲をいくつか挙げてみます。
「Vitamin L」は、落ち込んだときにこの曲で、本当によく慰めてもらいました。先日も再就職試験に苦戦している友人に
私からのエールの意味をこめてこの曲を送り、友人の力になってあげることができました。改めてこの曲の持つパワーの凄さ?っていうと
大袈裟かもしれないけど・・・そんなことを改めて感じました。
だから・・・タイトル通り、本当にビタミンのような曲です。哀しいとき、落ち込んでるとき、私が何度も励まされたように、
きっとみなさんにとっても元気になる1曲になってくれることを、信じています。・・・そして、最後の「たった一枚のフォトグラフ」、
聞くとなぜか涙があふれてきます。だから、この曲の歌詞は少し寂しさを秘めているの内容だからかも、知れないんですが・・・
毎回聴くと、胸にじーんと来てしまうのです。
楽しい感じで始まったこのアルバムも、最後では泣かせてくれますし、だから、この1枚には喜怒哀楽のうち「怒」以外が詰め
込まれているアルバムといってもいいと思います。
(By:kikoさん)
ハイ・ファイ・セットの曲に登場する登場人物は、なぜか都会に暮らす大人達が多いように思う。このアルバムもまたしかり。
そんなフレーズを少し拾ってみると、でてくる、でてくる・・・例えば・・・
2曲目のタイトルナンバー「SWEET LOCOMOTION」は、願いを乗せた地下鉄にゆられながら・・・という歌詞もあるし、
4曲目の「ひときれの恋」でも・・・行きかう人が 見ていても 思い切り 抱きあげて・・・というのもある。
さらに、次のナンバー「Elevator Town」は、「Starship」でも・・・都会に浮かんだ ノアの方舟さ・・・なんてのもあるけど、
少しも冷たくないし、渇いてないし、灰色にもならない。
多分、ホンモノの大人ばかりで、辛くたってカッコ悪くジタバタして見せたりしないからかな?そういう生き方はなかなか簡単なようで
難しいけれど・・・・でもジタバタする代わりに、実は、やわらかに心をくすぐるフレーズにも彩られているのだ。
3曲目の「Do you Remember Me?」道草はしたけれども・・・この道は いつでもあなたに 続いていた・・・なんてのも共感できるし、
8曲目の「Vitamin L」は・・・子供に戻って理由を話してみて・・・なんてフレーズは素直になれずについ、突っ張ってしまう人が
この曲を聞いたらドキっとくるかも・・・
9曲目「Spring & All」は、・・・誰か一人のためだけに 輝きたかった・・・というフレーズや、最後の「たった1枚のフォトグラフ」でも・・・
少し生き方ちがったけどお前と同じほど愛され そして 愛したんだ・・・とフレーズには人を愛することの素晴らしさを痛感させてしまう。
そして、このアルバムのベストソングは最後の曲「たった一枚のフォトグラフ」だと思う。
・・・ぼくと彼女には小さな娘がいた。そしてある日、彼女は去っていった・・・せつない内容だけど・・・とにかく聴いて欲しい。
そう、こういう曲はハイ・ファイ・セットにしか歌えまい!
(By:ふらんす葱さん)
オリジナルアルバムとしては14枚目になるこの作品は、実は筆者が彼らのアルバムのなかで初めて発売と同時に買った作品である。
彼らのアルバムの中では最もリゾートの香りが漂っているように思われる…と書いたら1曲目の「Rosy
White」のイメージに
引っ張られているような気が筆者自身でもしなくもないが、それを差し引いても、云い換えれば全体的に夏のイメージで
構成されてるような感がある。
ライター陣は、唯一このアルバムには前年にデビュー曲でもある「恋におちて」をヒットさせた小林明子がメロウな2曲を書き下ろしている。
そのうち大川茂が詞をつけた 「Do You Remember Me?」
はのちに彼女自身のライヴ盤 『IN
CONCERT』 にも収録された。
また、当時はまだデビュー直前だった楠瀬誠志郎の作品が収められているのも見逃せない。
クールなジャジー・ポップに仕上がったその 「Elevator
Town」、翌年リリースの彼の2ndアルバム『冒険者たち』では
微妙に“男バージョン”の詞がついたセルフカヴァーが聴ける。
また、ソニー移籍後はすっかりおなじみになった杉真理も、前年10月21日にシングルカットされた「ひときれの恋」の曲と
タイトル曲の詞(ちなみに作曲は山本俊彦という珍しい組み合わせ)、さらにこのアルバムの
2ヶ月半後に発売された
『Sabrina』で自らも歌った「Starship」の詞曲を手がけ、タイトル曲と「Starship」ではコーラスにも参加している。
個人的には、実は「ひときれの恋」は大好きな曲のひとつである。哀愁を帯びたメロディーと切ない歌詞に泣きそうになる。
微妙に“歌謡曲”しているようにも思えるが、今思うと、これは売れるには地味である。よくこれをシングルにしたものだ。
余談になるが、そのシングルリリースと同時期に、彼らの唯一のビデオが発売されている。
『Rainbow Signal』 と題されたそれは、アニメと実写(もちろんメンバーも登場)を組み合わせたファンタジックな映像で
展開されるストーリーのバックに彼等の曲が流れるというもので、アニメ部分をカナメプロが手掛けたことでも話題になった(らしい)。
話をアルバムの方に戻そう。他の聴きどころとしては、「Spring
& All」
も是非推したいところ。作曲とコーラスアレンジはともかく、
編曲にまで山本俊彦の名前がクレジットされているのは珍しいのだ。彼のアコギと、これまた彼のものと思われる口笛、
そして3人のコーラスだけというシンプルな音であるが、至極ポップス的なサウンドの楽曲が中心のソニー時代においては異色ともいえるが、
これとて彼らの音楽性のルーツの一端が現れたもののひとつである。ともあれこのアルバム、前々作
『Pasadena Park』の方向性を
さらにポップス寄り、かつ一層鮮やかな天然色に色づけしたものだと云えるかもしれない。
最後の余談になるが、このアルバムのジャケット裏に、作家陣の一覧のようなクレジットがある。
その作詞家陣のところに、“Shun Taguchi(REICO)”という表記がある。
このアルバムを手にした当時は“(REICO)”の表記に「ナンジャコリャ」と思っていた。
のちに筆者がそのREICOにもハマってしまうことも知らずに。ともあれこのクレジット、まだ当時はREICOというデュオが存在していたことを
示すささやかな資料でもある。
(By:tsukatchさん)
(おまけ:しゅみへや的観点なひとこと)
アルバム全体のイメージは「PASADINA PARK 」と「INDIGO」の間をとり、明るさと穏やかをバランスよくミックスした印象。また、このアルバムでは
ライター陣に小林明子氏を起用、しばらくご無沙汰?だった70年代のカーペンターズを思わせるようなポップスのテイストも加わり、何となく丸みというか・・・
そんな部分も感じたりして。それもそのはず、女性のライター陣はなぜかハイ・ファイの場合、潤子さん、ユーミンを除くと、エライ少なくて、
ほとんどの曲は男性の手によるものだから、ユーミン以外のアーティストが曲を提供したのは本アルバムが初めてなのだ。だから、杉さんの曲と
(男性だから当然なのだが)、小林さんの曲との曲調の違いもよく分かるし、なぜか、このアルバムの曲は曲を聴くだけでパーッと状況が浮かんで
きて、つい感情移入してしまいそうな曲もあったりするもんだから、もしかしたら、このアルバムは女性の方のほうが聴けば、よりしっくり来るアルバムの
ような気もする。(決して男性の方は聴くなっつーことでわありませぬ、誤解なきよう^^;;)
Gibraltar
| Record released | 1987年 4月1日 | 28AH-2160*CBSソニー |
C D released |
1987年 4月1日 | 32DH-636*CBSソニー |
| 1994年11月2日 | SRCL-3063*CBSソニー |
Produced:Hi-Fi-SET
| Musicians |
Hiroshi Shikawa Arrangement(1,2,5,9)
Hiroshi Shikawa:Key
Tsuyoshi Kon,Chuei Yoshikawa :g
Kenji Takamizu: b
Yuichi Togashiki : dr
Nobu Saito:per
Shin Kazuhara :Trumpet
Joe Kato: Violin
Hitoshi Anbai : Synth.programming
Top Stone Arrangement(3,6,7,10)
Akira Nishimoto:Key
Takayuki Hijikata,Chuei Yoshikawa :g
Tatsuya Honda: b
Hidenobu Takimoto: dr
Yoshimasa Tomita :Trumpet
Teruo Goto: saxphone
Kenshi Urata,Itaru Sakota :Synth.programming
Masaya
Matsuura Arrangement(4,8,)
All
instrumental by Masaya Matsuura
Haruo
Kubota :g
Title |
Lyrics |
Music |
Arrange |
Chorus Arr |
|
1 |
Ceramic Smile |
Ryo Koizumi |
Toshihiko Yamamoto |
Hiroshi shinkawa |
Toshihiko Yamamoto |
2 |
Time Table |
Ryo Koizumi |
Toshihiko Yamamoto |
Hiroshi shinkawa |
Junko Yamamoto |
3 |
情事の終り |
Shigeru Okawa |
Fuyumi Iwasawa |
TOP STONE |
Junko Yamamoto |
4 |
誰か踊ってくれませんか | Masamichi Sugi |
Masamichi Sugi |
Masaya Matsuura |
Toshihiko Yamamoto |
5 |
夏のフィオーレ |
Ryo Koizumi |
Seishiro Kusunose |
Hiroshi shinkawa |
Toshihiko Yamamoto |
6 |
秘密旅行 |
Shigeru Okawa |
SHY |
TOP STONE |
Toshihiko Yamamoto |
7 |
北極経由 |
Shigeru Okawa |
SHY |
TOP STONE |
Toshihiko Yamamoto |
8 |
Paris Vision |
Syun Taguchi |
Masamichi Sugi |
Masaya Matsuura |
Toshihiko Yamamoto |
9 |
白夜 |
Syun Taguchi |
Toshihiko Yamamoto |
Hiroshi shinkawa |
Toshihiko Yamamoto |
| 10 | 終着駅 |
Ryo Koizumi |
Youichi Shimada |
TOP STONE |
Toshihiko Yamamoto |
このアルバムを初めて聞いたときは「今までとなんか感じが違う・・・」そう思いました。
1,2回聴いてみて、いつもは
だいたいしっくりくるはずなのに、このアルバムは最初、取っつきにくい感じも受けました。それがどうしたことでしょう、
聞いているうちにこの強い個性を持ったアルバムがいつのまにか・・・私の周りを包んでいたのです。
いつでもどこでも聴きたいアルバム。そう、これはハイ・ファイ流「恋愛物語」的なアルバムだから。
本を読むように、アルバムを聴くと、色んなシチュエーションを思い浮かぶことができるのです。それがとても楽しくて・・・
今もときどきはこの本で心の中でトリップ(旅行)しているのです。さて、このアルバムは海外を舞台にした歌詞のナンバーが多くて、
例えば・・・海辺のリゾートでデッキチェアに寝そべり、美味しいドリンクをいただきながら、本当に、1冊の小説を読んでいるような気分
にさせてくれます。その小説は・・・小粋な大人たちがくりひろげる素敵な恋愛物語。主人公の「彼女」は潤子さんのイメージと
ダブるいい女。優しさがあって、大人の包容力があって、凛とした強さをも合わせ持つ・・・そんな女(ひと)。
この彼女と一緒にヨーロッパ、それも南の方を旅しているような気になります。さらには、寒いベルリンや北極にまで足を延ばし、
パリに戻って一息。でも、最後の「終着駅」では、はぐれたり迷ったりしないように・・・気をつけましょうね(笑)。
そんな世界を股にかけた、ハイ・ファイの「粋な」オトナっぽいアルバムです。少し、現実の節操から離れたい時にいかが?
(By:kikoさん)
かなり大人の香り漂うアルバム。かつ、ストーリー性に富んだ内容でもある。1曲目
「Ceramic Smile」はお洒落して、
パーティーにでていても何か物足りなさを感じる彼女は、2曲目の「Time
Table」では、我慢ならない日常からも自分を切り離すために
ヨーロッパあたりへと旅立ってしまう。
アルバムのジャケットも名画「カサブランカ」のような雰囲気を感じさせませんか?そして、3曲目「情事の終り」〜10曲目「終着駅」は
旅先に身をおく彼女の物語。彼女は何処にいるのか?歌詞にちりばめられたキーワードを手がかりに、あなたのイマジネーションで
彼女の旅する世界はきっと広がるはず。10曲目「終着駅」のフレーズのなかに、アルバムタイトルのジブラルタルが登場。
地図を見るとモロッコとスペインの間にある海峡の名前でもあり、地中海から大西洋へとつながるその海峡は、旅立ちの地にも帰りつく場所にも
相応しく思える。1曲1曲がシチュエーションだけではなく舞台(旅先)がある程度決まっているせいか、それぞれのヒロインを潤子さんが
演じているように感じられる。やはりヨーロッパを舞台にした映画のように。
そして、この曲「終着駅」で、ヒロイン達はたどり着く。涙は熱く頬をつたい、彼女は自分を取り戻す。終着駅は心の中にあったことに気づく・・・。
これが私の「ジブラルタル」のラストシーン。あなたも、あなた自身の「ジブラルタル」へ旅立ってみてはいかが?
(By:ふらんす葱さん)
このアルバムがリリースされた1987年という年は、結果として音楽業界にとってひとつのターニングポイントが訪れた年でもあった。
今ではすっかり一般化したコンパクトディスク、すなわち
CDのアルバムの売り上げ枚数がLPのそれを上回った年なのだそうだ。
そういった、“デジタルなモノ”がまた一歩我々の生活のなかで身近な存在になっていきつつあった時代背景を反映したのか否かは
定かではないが(「定かじゃないのか!」というツッコミはご勘弁を)、ともあれこのアルバムは、彼らの作品のなかで最も実験的かつ
デジタリックなサウンド作りがなされていることは誰も否定しないと思われる。コンセプトがまた奮っていた。
“オトナのオンナ”である。それも、旧いヨーロッパのモノクロ映画の主人公として出てきそうなタイプの女性。
そんなわけで、意外にもひょっとして初めてであるかもしれない、男性ふたりのいずれのソロパートも含まれない曲ばかりの
アルバムに仕上がった。
アレンジャーは今回は3組。おなじみの新川博、TOP
STONE、(レコーディング・セッションのみかもしれないが、詳細は
筆者にも解らない。情報求む!)、それに前年に参加した杉真理プロデュースのオムニバス
『WINTER LOUNGE 』
で接点が
できたPSY・Sの松浦雅也である。
先に“実験的”と述べたが、その色彩が最も強いのが1曲目の「Ceramic
Smile」である。
イントロの最初の部分に山本潤子の声のサンプリングを使うなど、それまでの彼らの作品にはなかったサウンド作りの手法が
これでもかというくらいに盛り込まれている、退廃的な香りのする逸品である。
次ぐ「Time Table」はデジタリックでありながらもジャジーな感じ。クールでスリリングな傑作。特に間奏のコーラスは秀逸である。
アルバム発売直前にTV「ミュージック・フェア」に出演した際にもこの曲が歌われた。
「情事の終り」は、おそらく彼らの曲で唯一のBread
& Butterの岩沢二弓の曲に大川茂がサスペンスタッチの詞をつけている。
大川のクールなオクターブユニゾンが実にいい。
蛇足だが、たしかこの年の9月30日に、TV「笑っていいとも」のテレホンショッキングにHi-Fiが出演したが、前日の出演はブレバタであった
(杉真理→財津和夫→ブレバタ→Hi-Fi→・互輪真弓…という順番だったと記憶している)。
それと、この「Time〜」と「情事〜」の2曲では、久々に山本潤子さんがコーラスアレンジを手がけている。
彼女は「トシさんが忙しそうだったから『ちょっとやる』とか云って」かなんかコメントしていたような気がするが、
これが契機になったのか、以降の作品にも彼女がコーラスアレンジを手がけた作品がいくつか収録されることになる。
5曲目の「夏のフィオーレ」は楠瀬誠志郎の作曲による涼しげな佳曲。海辺の日陰に吹く風に似た心地よさがある。
あと、ライター陣にクレジットされているところで珍しいのは“SHY”なるグループである。これまた詳細は筆者にもわからないのだが、
以前Hi-Fiのバックバンドでギターを弾いていた太田健(かつて南佳孝らと
『 882 Studio 』
というミニアルバムを作ったこともある)の
ユニットであるらしい。…とまあ、挙げればきりがないのだが、ともあれ、以前になかった試みを、特にサウンド面において色々と盛り込んだ
アルバムになったが、コンセプトの絞り込みが功を奏したのか、結局のところは彼らにしか作りえない傑作に仕上がっているように思う。
具体的数字は筆者も知らないが、このアルバム、シングルカットが一切なかったのにセールスは比較的好調だったという。
新生面を切り開いたサウンドが、それまでとは違ったリスナー層をも取り込んだということかもしれない。
(By:tsukatchさん)
(おまけ:しゅみへや的観点なひとこと)
このアルバムでは、これまでのハイ・ファイサウンドから少しパターンを変え、3つのアレンジャーチームを起用することで従来とはまた違う
アダルティな顔を見せている。新川氏、サイズの松浦氏が担当したサウンドはまさに時代を感じさせるようなシンセを多用した、デジタルなサウンド
そのものだが・・・やはりアレンジ的にはちっと今聴くと時代を感じさせてしまっていて、どおも、個人的にしっくりこない辛さはあるけど、メロディーの
レベルは相変わらず高いので、アレンジ変えたらもっとよくなるのかな(なーんて)
そもそもこの時代の音はみんなこんな感じだし、実は折角のメロディーもアレンジや音づくりでダメにしてるアーティストの曲も少なくないのだが、
ハイ・ファイの場合は今回のアルバムだと、歌詞にストーリー性をもたせて、聴く側に想像(イマジネーション)の場を提供してくれてるところから、
単なる内容のない”打ちこみ”の音でないところが救い。個人的にはやはりTOP
STONEのアレンジがしっくりきますかねぇ・・・。曲によっては新川氏や
松浦氏のアレンジもありだと思ってはいるが・・・
EYE
BROW
| Record released | 1988年3月21日 | 28AH-5016*CBSソニー |
C D released |
1988年3月21日 | 32DH-5016*CBSソニー |
| 1994年11月2日 | SRCL-3064*CBSソニー |
Produced:Hi-Fi-SET
| Musicians |
Hiroshi Shikawa Arrangement(1,3,10)
All instrumental by Hiroshi Shikawa
Tsuyoshi Kon:g
Shin Kazuhara :Trumpet
Jake.H.Conception: saxphone
Hitoshi Anbai : Synth.programming
Top Stone Arrangement(2,7,8,9)
Akira Nishimoto:Key
Tsuyoshi Kon,Chuei Yoshikawa :g
Tatsuya Honda: b
Hidenobu Takimoto: dr
Akihiro Iketani :Trombone
Teruo Goto: saxphone
Itaru Sakota :Synth.programming
HEXAGON
Arrangement(4,5,6,)
Takafumi
Saitoh :Key
Norimasa Yamazaki :P
Kouji Satoh:g
Tomohito Aoki : b
Akira Doi : dr
Shin Kazuhara,Nobuo Katoh :Trumpet
Kenji Nishiyama: Super Trombone
Osamu Koike: saxphone
Chorus Arr |
Arrange |
Music |
Lyrics |
Title |
|
Toshihiko Yamamoto |
Hiroshi shinkawa |
Masamichi Sugi |
Syun Taguchi |
プラトニックしましょ |
1 |
Toshihiko Yamamoto |
TOP STONE |
SHY |
Shigeru Okawa |
シャドーラブ |
2 |
Toshihiko Yamamoto |
Hiroshi shinkawa |
Toshihiko Yamamoto |
Ryo Koizumi |
Egg Benedict |
3 |
Toshihiko Yamamoto |
HEXAGON |
Osamu Koike |
Syun Taguchi |
スローナンバー |
4 |
Junko Yamamoto |
HEXAGON |
Junko Yamamoto |
Ryo Koizumi |
Too hot day |
5 |
Toshihiko Yamamoto |
HEXAGON |
Toshihiko Yamamoto |
Shigeru Okawa |
とりあえずNARITA |
6 |
Toshihiko Yamamoto |
TOP STONE |
Tatsuya Honda |
Shigeru Okawa |
サブリナ |
7 |
Toshihiko Yamamoto |
TOP STONE |
SHY |
Shigeru Okawa |
寒い夏 |
8 |
Toshihiko Yamamoto |
TOP STONE |
Seishiro Kusunose |
Ryo Koizumi |
Pink Sand Dune |
9 |
Toshihiko Yamamoto |
Hiroshi shinkawa |
Toshihiko Yamamoto |
Ryo Koizumi |
観覧車 |
10 |
タイトルは「眉」。全10曲を通して様々な眉=知性を持つ女性を描いている、いわば短編集のようなアルバムです。
曲調は、杉真理さんによるハイファイへの提供曲の中でも、傑作のひとつと思われる、ノリのよい「プラトニックしましょ」
大川さん・トシさんコンビの「とりあえずNARITA」などのポップなものから、バラードでは「スローナンバー」「観覧車」、
ジャズっぽくてカッチリとしたコーラスがカッコイイ
「Egg Benedict」、久し振りの潤子さんのペンによる力強いロック
「Too Hot Day」まで、とてもバラエティに富んでいます。そして各々の曲に登場する、それぞれの主人公を、潤子さんはまさに
名女優のように見事に演じ(歌い)分けていてさすがというよりありません。
それは少女が持つ無邪気な可愛さだったり、また、成熟した女性が持つ包容力を感じさせるような暖かさだったり・・・
特に「スローナンバー」「Pink Sand Dune」
での歌声は、清潔感に溢れながら艶やかでとても色っぽく、同性の私さえシビれてしまうほどです。
全体的なイメージとしては、もしかするとやや地味な印象を受けるこのアルバムですが、実際には、‘HEXAGON’の小池さんの渋いサックス
プレイなどが随所で聞ける名演奏とハイ・ファイの3人の名唱が堪能できちゃうんです!バラエティに富んでいながらも統一したテーマを感じさせる
曲の選び方とも相俟って、ハイ・ファイのアルバム制作にかける、いつにも増した心意気が聞く側にも伝わってくる、素晴らしいアルバムです。
このアルバムを聞き終わったとき、きっと上等な恋愛小説を読んだような気分になること間違いなしでしょう!
(By:yasukoさん)
個人的な話で恐縮だが、近年、MATT
BIANCOに少しハマってしまった時期がある。
MATT BIANCOのデビューアルバムであり、Basia在籍時代唯一のアルバムでもある
『 WHOSE SIDE ARE YOU ON 』
(邦題は『探偵物語』)の
タイトル曲(シングルカットもされていたかも)を初めて聴いたとき、そのサウンドがこの
『Eyebrow 』 の「Egg
Benedict 」によく
似ていたのだ(正確な表現としては「Egg〜」が「WHOSE〜」に似ているわけだが)。
初めて「Egg〜」を聴いたときは前作 『 Gibraltar
』収録の「Time Table」路線のポップ色を強めた感じくらいにしか思っていなかったが、
「WHOSE〜」を聴いたときには「そっか〜、新川さん(アレンジャーの新川博)もきっとこれ好きなんやなぁ」なんて、妙に嬉しくなったものだ。
こういう不意打ちがあるから音楽とは面白いものである。
蛇足だが、こういうのは筆者は“パクリ”だとは思っていない。あえて云うなら“敬意に基づく模倣”だと感じている。
この『Eyebrow』は彼らの16枚目のオリジナルアルバムである。
CDのタスキ(レコードで云えば帯ですな)に書かれていたフレーズは“黒い眉、情熱、知性”。
前作『Gibraltar』はデジタリックなサウンドを大胆に採り入れ、オトナの女性を描いた意欲作だったというのはその項でも述べたが、
この『Eyebrow』はサウンドこそ前作ほどの実験的要素は希薄ながら、コンセプトはその延長線上にある。
ただ、前作がヨーロッパの旧いモノクロ映画のような味わいを目指したのに対して、これは旧い映画でもカラー…というよりは
“総天然色”と云ったほうがしっくりくる仕上がりである。
(リリース当時の本人達のコメントに筆者なりの解釈を加えたらこういう云いかたにでもなるかと)。
そして、前作に引き続き、今作の収録曲にも男性陣のソロパートは含まれていない。
で、ある程度客観的に見たら、このアルバムこそが彼らの最高傑作ではないかと思われる。
収録曲もけっこうバラエティに富んでいるし、アレンジャーも3組が参加しているが、何故かアルバム全体として妙に
バランスというか色彩的統一感が取れている気がするのである。ヒット曲云々という次元を抜きにして彼らの音楽に
とりあえず触れてみたいという向きには自信を持ってお勧めできる。
今回アレンジに参加しているのは、おなじみの新川博、前作でも参加したTOP
STONE、それに当時のバックバンドであったHEXAGONである。
そのHEXAGON、これが今考えれば凄い。メンバーチェンジしたりもしていたが、とりあえず当時のメンバーは小池修
/Sax.をバンマスに、
土肥晃/Ds.、青木智仁/B.、佐藤浩司/G.、斉藤隆文/Key.、山崎教昌/Pf.だった。青木智仁は云わずと知れた(?!)角松敏生のバックバンドには
欠かせない人物で、後年の他の仕事も渡辺貞夫や堀井勝美ProjectからSPEEDまで・if^^)多岐にわたる。“ゴンス”こと小池修も当時は
角松バンドのメンバーで、後にTOKYO ENSEMBLE LABにも参加。近年はソロアルバムも出している。土肥晃は当時杏里バンドのリーダーでも
あったようだ。後にやはり角松プロデュースの“空と海と風と…”に参加、時にはボーカルまでやっていた。
ともあれ、オーソドックスなものが欲しい曲は新川博、ちょっとスパイスを効かせたものが欲しい曲は
TOP STONE、バンドサウンドが欲しい曲は
HEXAGON、というかたちでアレンジを分担させたようである。
1曲目「プラトニックしましょ」はBVDのCM曲に起用され、後にシングルカットもされた。とってもポップで、いかにも彼ららしい、
王道ともいえる仕上がりである。
作曲は杉真理。さすが彼らともつきあいの長いJ-POPの鬼才、ツボを押さえている。
ちなみにそのCM、この曲と映像の雰囲気がどうにもミスマッチで、筆者は複雑な心境になったのを今でも覚えている。
個人的に気に入っているのは4曲目の「スローナンバー」。小池修が初めて書いたボーカル曲だという。
オトナなムードのメロディーとサウンド、ゴージャスなコーラス。しかも山本潤子さんの声で、素敵なオトナの女性にゆるやかに
しなだれかかられるがごとき詞を歌われたらゾクゾクしてしまう。
そういえばこの詞は前年まででREICOとしての活動にピリオドを打った田口俊である。
次の「Too hot day」もいい。山本潤子作曲の作品がアルバムに収録されるのはなんとデビューアルバム以来なのだが
(これ以後、調子が出てきたみたいで後のアルバムには2曲程度ずつ書き下ろしている)、これがまたカッコイイ!
。イントロの頭1小節のチョッパーをはじめ、青木智仁のベースもほどよく派手に冴えている。
詞がいいのはラストの「観覧車」。情景を彩るアイテムなどを羅列するのは小泉亮の詞でよく見られる手法ですが、これはその極致。
1・2コーラス目それぞれのラスト1行だけをそのパターンから外しているのですが、この“1行だけ”というのがミソですね。
メチャクチャ際立ちます。特にラストの1行には泣きそうになる。さらにメロディーとサウンドが、いつ聴いても秋の黄昏に
トリップさせてくれて哀しさ倍増。たまらん〜!
ちなみに「Pink Sand Dune」は、作曲した楠瀬誠志郎も、CD化こそしていないがライヴでは歌ったこともあったようだ(筆者は昔、FMで聴いた)。
そして、彼らのアルバムでLPレコードが発売されたのは、結果としてこれが最後になってしまったことも付け加えておく。
(By:tsukatchさん)
(おまけ:しゅみへや的観点なひとこと)
前作のやり方を継承して、新川氏、TOP STONE、HEXAGONといった3つのアレンジャーチームで制作されたアルバム。前作で見せたもろデジタルっぽさが
ここではいくらか薄まって、ハイ・ファイの持ち味のひとつであるメロディーを生かしたアレンジを各チームとも施している。そして、タイトルが表しているように、
様々な女性達の日常と非日常の情景とのコンストラストな物語をこのアルバムでは聴くことができる。このアルバムキャッチだった”先鋭的でPOPでJAZZY、
DIGITALでいて、ACOUSTIC、SENTIMENTでいて、COOL
、COOLでいて、HEART WARM”・・・本当にこのフレーズどおりのアルバム。デジタル系の曲は
今、聴いてて疲れることも多いが(当時はこれでベストな音づくりとゆーことでそれぞれ作られていたんだけどさ)このアルバムはリラックスして聴けるし、
サウンドもイメージはもうカンペキにオトナ。もうここまでくると子供にゃ聴けませんな(苦笑)
次のコーナーはこのアルバム「WHITE MOON」からスタートです・・・★
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