Part4: 1990-1992

円熟・・・そして、それぞれの道へ


  

White Moon

CSCL1110*CBSソニー

1990年3月21日  Album released
SRCL3537*CBSソニー 1996年4月 1日   

Produced:Hi-Fi-SET

Musicians

Hiroshi Shikawa:All instruments
Hiroshi Shikawa,Takafumi Saito,Norimasa Yamazaki :Key
Kazuo Shiina,Tsuyoshi Kon,Kouji Sato:g
Hiromi Yasuda:Ag
Kouki Itoh,Toshiro Machida: b
Jun Aoyama,Naoya,Hamada: dr
Yasuo Hirauchi,Taro Kiyooka:Trombone
Shin Kazuhara,Masashiro Kobayashi,Masahiko Sugazaka:Trampet
Shin Kazuhara,Nobuo Kawato:Trampet Flugelhorn
Hidefumi Toki,Jake.H.Conception,Osamu Koike,Hirofumi Kaneshiro,: saxphone
Motoya Hamaguchi,kazuhiro Mishima:Parcussion
Nobuo Yagi :Harmonica
Keiko Yamakawa:Harp
Hitoshi Abe:Synth.programming

Chorus Arr

Arrange

Music

Lyrics

Title

 

Toshihiko Yamamoto

Hiroshi Shikawa

Toshihiko Yamamoto

Syun Taguchi

ムーンハイウェイ

1

Toshihiko Yamamoto

Hiroshi Shikawa

Toshihiko Yamamoto

Megumi Satoh

Angels Fly 〜天使の季節

2

Toshihiko Yamamoto

Hiroshi Shikawa

Masamichi Sugi 

Masamichi Sugi

 永遠のSunny Days

3

Toshihiko Yamamoto

Hiroshi Shikawa

Masamichi Sugi

Syun Taguchi

Shall We Dance Again〜恋する80's

4

Toshihiko Yamamoto

Osamu Koike

Toshihiko Yamamoto

Shigeru Okawa

  今夜だけの恋人

5

Toshihiko Yamamoto

Norimasa Yamazaki

Toshihiko Yamamoto

Megumi Satoh

 モーニング・フライト

6

Junko Yamamoto 

Hiroshi Shikawa

Junko Yamamoto

Shigeru Okawa

 Blue Lagoon

7

Junko Yamamoto 

Hiroshi Shikawa

Junko Yamamoto

Megumi Satoh

 Shoot the Moon

8

Toshihiko Yamamoto

Takafumi Saito

Toshihiko Yamamoto

Megumi Satoh

 GLOLIA 〜真夏のレクイエム

9

Toshihiko Yamamoto

Hiroshi Shikawa

Toshihiko Yamamoto

Shigeru Okawa

 明日への贈り物

10


この年でデビュー15周年、結成からは前年で15周年という節目に発売された17枚目のオリジナルアルバム。
この前年の活動はその節目を前面に出した、異例なものとなっていた。
オリジナルアルバムの代わりに(?!)ベスト盤的な選曲のライヴ盤
COLLECTION をリリースしたこと。
それをひっさげてのコンサートツアーでは、新曲を3曲も披露したこと(うち1曲はお蔵入りしたが)。
年末にリリースされたオムニバス
WINTER JUNCTION に、さらに新曲を3曲書き下ろして収録したこと。
当時のHi-Fiの繰り出す展開にドキドキワクワクしつつ、オリジナルアルバムを心待ちにしていたのは筆者だけではあるまい。
そんなこんなで約2年ぶりのオリジナルアルバムである。前2作は“オトナのオンナ”を強く意識したものになっていたが、
今作には
COLLECTIONツアーでメンバーが再確認した要素が盛り込まれている。
すなわち、“いいメロディーは時代を超えて残る”ということだ。
そこに立ち返った本作はいい意味で肩の力が抜けた、Hi-Fiらしさに溢れた、かつその後の方向性を示す作品になった。
「ムーン ハイウェイ」はその典型かもしれない。前年に
WINTER〜でお目見えし、シングル「今夜だけの恋人」のカップリングにもなった。
「Angels Fly」も個人的には大好きな曲である。日立のエアコンのCMソングに起用され、先行シングルカットされた。
杉真理の詞曲による「永遠のSunny Days」ものちに何やらタイアップが決まったが、詳しいことは筆者は覚えていない
(不動産関係だったような気が…)。
こちらは田口俊の詞に杉真理の曲「Shall We Dance Again?」は
Pasadena Parkあたりの世界にも
相通じるものをもつ、これもHi-Fiらしい作品。
本作では新川博が7曲でアレンジを手がけているが、他の3曲のうちのひとつが「今夜だけの恋人」。これは小池修のアレンジで、
ホーンセクションを取り入れた元気のいい曲。先にも少し触れたが、前年に
WINTER〜 に収録され、ビクトリアのCM曲として
シングルカットもされている。筆者は
WINTER〜のほうは未確認だが、細かいが、シングルのほうは本作のほうに比べて
フェイドアウト部分のラスト1秒が“プツッ”という感じで途切れている(?)。
「モーニング・フライト」は
WINTER〜に収められたあと1曲であるとともに、シングル「Angels〜」のカップリングにもなっている。
アレンジは当時のHEXAGONのピアニスト、山崎教昌。「Blue Lagoon」は大川茂・山本潤子というありそうでなかったコンビの作品。
コーラスアレンジも山本潤子さんだ。「Shoot The Moon」は
COLLECTIONツアーのときとはまったく違うアレンジで収録された。
本作収録のアレンジは元パラシュートの今剛のアコギが中心。間奏のエレキギターのソロも彼。パラシュート系のサウンドも
好きな筆者には涙モノである。
楽曲そのものも大好きで、もし筆者が女に生まれていたら弾き語りしたかった曲ベストワンである(どういう評価だ)。
この曲にこの詞、しかも山本潤子さんの声でこられると筆者はもうメロメロ。
ちなみに本作のコンサートツアーではさらにまったく違うアレンジで演奏された。
「GLORIA」も
COLLECTIONツアーで披露された曲。どう聴いても、Eyebrowツアーで披露され COLLECTION に収録された
「DAYLIGHT」の延長線上にある楽曲だが(事実、詞が佐藤めぐみ・曲が山本俊彦というコンビも 「DAYLIGHT」 と同じだ)、FMのライヴで
初めて聴いたときからこの曲のCD化を心待ちにしていた。
強いていえば「DAYLIGHT」よりもこちらのほうがロック色は希薄か。
「明日への贈り物」はよみうりテレビ系の朝の連続ドラマ「花真珠」の主題歌(シングルカットはされなかったが)。
これも詞といい曲といい、涙を誘う、アルバムのラストを飾るにふさわしい曲。この曲、大川茂の母君が、伴侶を亡くしたあとに
大川さんに語った思い出話がモチーフになっているとか。
個人的には、アルバム全体のまとまりは
Eyebrowには一歩劣る気がするが、これとて各楽曲の粒だちは見事であるし、
ある意味で後期のHi-Fi流のポップスの王道をいっている作品であるという側面からいくとこれも必聴の1枚である。

(By:tsukatchさん)


(おまけ:しゅみへや的観点なひとこと)
このアルバムの前に「COLLECTION」をリリースして、時代が変わっても自分たちのサウンドはONE AND ONLYであることを再認識したハイ・ファイの3人が
90年代に向け、”ハイ・ファイらしいメロディー”に拘って制作された快作。過去3作では少し力が入っていた感があったが、いい具合に力が抜けた、自然体の
ハイ・ファイがこのアルバムに現れている。流行りを追うことなく、普通なら自分たちの信じる音楽をやることはなかなか容易いことではないだろうが、
ハイ・ファイはデビューから一本筋を通して、数々のアルバムを残してきてるから、こんな難しいこともすんなりできてしまうことに彼らの凄さがある。
このアルバムに収められてる曲たちが仮に70年代あたりのアルバムに収録されても(もちろん、アレンジは変わるだろうが)違和感は感じないだろう。
つまり、ありきたりな言葉ではあるが、これが”いいメロディーは時代を超える”ということなのだと思う。


  

Get A Move On

SRCL1794*CBSソニー 1991年4月25日 Album released
SRCL3538*CBSソニー 1996年4月 1日  

Produced:Hi-Fi-SET&Kazumasa Oda:(Track1)

Musicians

Kazumasa Oda,Hiroshi Shinkawa :All instruments
Yoshiyuki Sahashi,Masaki Matsubara:g
Chiaki Yoshiike,Kouki Itoh: b
Jun Tsunoda:Electric Sitar
Toshihiro Yakanishi :Violin
Nobuo Yagi:Harmonica
Hideki Mochizuki,Youji Kurachi : Manipulator


Chorus Arr

Arrange

Music

Lyrics

Title

 

Kazumasa Oda

Kazumasa Oda

Kazumasa Oda

Kazumasa Oda

忘れないわ

1

 

Hiroshi shinkawa

Kazuo Zaitsu

Kazuo Zaitsu,Kyoko Nobe

彼女の恋人

2

Toshihiko Yamamoto

Hiroshi shinkawa

Masamichi Sugi

Syun Taguchi

GENESIS LOVE

3

Toshihiko Yamamoto

Hiroshi shinkawa

Toshihiko Yamamoto

Syun Taguchi

恋のルーレット

4

Toshihiko Yamamoto

Hiroshi shinkawa

Junko Yamamoto

Megumi Satoh

Sincerely 〜心をこめて

5

Toshihiko Yamamoto

Hiroshi shinkawa

Junko Yamamoto

Syun Taguchi

流れ星の島

6

Toshihiko Yamamoto

Hiroshi shinkawa

Toshihiko Yamamoto

Shigeru Okawa

ABCをもう一度

7

Toshihiko Yamamoto

Hiroshi shinkawa

Toshihiko Yamamoto

Shigeru Okawa

長い夢

8

Toshihiko Yamamoto

Hiroshi shinkawa

Seishiro Kusunose

Yukio Matsuo

Promised Land

9

Toshihiko Yamamoto

Hiroshi shinkawa

Junko Yamamoto

Syun Taguchi

Tears of mother,smile of father

10


「立ち止まらずに、元気よくどんどん行こう」のタイトル通り、当時のハイ・ファイの、まさに絶頂期ではないかと
思わせてくれるような「勢い」と、清々しさ・心地よさが同時に感じられる、「元気で優しい」アルバムです。
 ハイファイの旧友である小田和正さんと財津和夫さんが提供された1,2曲目がまず目を引きますが、私が注目したいのは
潤子さん作曲による3曲。久々の作曲であった前々作アルバムの中の「Too Hot Day」 とはメロディーがガラリと異なり、
この3曲は全て率直な女性らしい思いやりにあふれる曲になっています。女性同士の友情を歌った「Sincerely〜心をこめて」 は、
詞のイメージと曲がピッタリ合った名曲。この中で‘Dear my friend'と潤子さんの声で呼びかけられ、実際に励まされている私がいます。
「流れ星の島」はとてもロマンティック!ラストの「Tears of mother, smile of father」は結婚式に最適。
とにかくどの曲も「優しい」のです。
ハイ・ファイ・セット時代を通してみても、山本潤子さんの作曲は意外に多くなく、実は9曲しかないのですが、そのうちの3分の1が
このアルバムに入っているという点も私が彼らの「勢い」を感じる理由です。
それから忘れてはならないのが、トシさん作曲による軽快なポップス「恋のルーレット」。曲もコーラスも最高にカッコ良く心踊る
傑作です!「ころがり続ける夢は誰にほほえむのー♪」の詞からも、このアルバムの精神(スピリット)を最も表した曲といえると
思います。このアルバムリリースされた頃、よく通勤の車でエンドレスでかけていたくらい、思い入れがあって、個人的にも大好きな
1曲です。 他にもトシさんの渋いボーカルが聞ける「長い夢」、ハードなロックで詞にも感動させられる 「Promised Land」 等々、
楽しい中での渋さを感じさせる曲も最高。・・・このアルバムまでは、ハイ・ファイ・セットはずっといつまでも「転がり続けて」
いってくれると私は疑うこともなく信じて続けていました・・・・
(By:yasukoさん)


前作「White Moon」はアルバムタイトルから歌詞、初版盤に関しては CDのレーベル面のイラストまで「月」という
トータルイメージを貫いていて、その一貫性が魅力でもあったわけですが、1991年にリリースされたこの「Get A Move On」は
それぞれの曲が違う個性を持っているのが特徴です。
その個性の豊かさの理由は、参加している作家陣の多彩さに他なりません。
まず、シングルカットされた1曲目の「忘れないわ」は小田和正さんの作品。あの「ラブストーリーは突然に」の次に作られた曲です。
とにかく聞いた瞬間に「あ、小田さんの曲だ」と分かります。コーラスアレンジも小田さんが手がけたことも影響しているのかもしれません。
この曲はテレビ朝日系の「火曜ミステリー劇場」のテーマソングにもなったので、テレビなどで耳にされた方も多いかもしれませんね。
2曲目の「彼女の恋人」は財津和夫さんの作品です。特徴的なメロディライン、歌詞の雰囲気など、独特の個性が感じられます。
そのほかにも杉真理さん(GENESIS LOVE)や楠瀬誠志郎さん(Promised Land)など、多彩な作家陣がアルバム全体の雰囲気を
より豊かなものにしています。それぞれの作家の個性もでていて、ある意味ユニークなアルバムでもあるように思いますが、
個人的にはアルバム後半のメンバー自身による作品に、より「ハイ・ファイ・セットらしさ」を感じるのも事実で、特に潤子さんが
作曲を担当した「Sincerely 〜心をこめて〜」や「Tears of mother, smile of father」に込められたメッセージの力強さには
心を打たれます。また、大川さんと俊彦さんの黄金コンビも相変わらず絶好調。ちょっとコミカルな 「ABCをもう一度」や、
しっとりとしたスローナンバーの「長い夢」など、ハイ・ファイ・セットならではのサウンドを聞かせます。
また、「長い夢」で俊彦さんが久々にリードボーカルを担当しているのも聴き所のひとつです。
(俊彦さんがリードをとるのは 「I miss you」の「キャサリン」以来実に8年ぶり)アルバムの内容とは関係ないかもしれませんが、
ブックレットが豪華なのもファンにとっては嬉しいところです。ハイ・ファイ・セットの作品としては異例なほどにメンバーの写真が
多いのです。衣装も豪華で、まるで写真集のよう。見る者の目を楽しませてくれます。ただし、この豪華なブックレットは、再販された
「CD選書」版では見ることができません。
ですからこれからこのアルバムを買おうという方には、ぜひオリジナル版を(中古で)探すことをお勧めします。それだけの手間をかける
価値は必ずありますから。ジャケットも、そして中身も文句なしの1枚。それがこの「Get A Move On」なのです。

(By:一平さん)

(おまけ:しゅみへや的観点なひとこと)
このアルバムは古くからの音楽仲間である小田和正氏、財津和夫氏を迎え、当時、話題になった。両者ともすぐこの人の作品だと聴く者が分かってしまう
オリジナリティのあるナンバーを作るところはハイ・ファイと共通する部分があるわけで、そういう意味ではこのコラボレーションも成功してるといえるのではない
だろうか。アレンジは長いことハイ・ファイのアルバムで関わることの多い新川氏が全面的に担当、ひと頃のデジタルに走った頃とは打って変わって、
声とメロディーを前面に出して、それらを支えるように織り成す楽器の音ひとつひとつを聴かせるようなアレンジを施している。また前作に打ち出したコンセプトである
”長く残るメロディー”を基本ベースにおき、さらに大人の持つ優しさや力強さを加えて、曲に説得性を持たせることにも成功しており、前作同様、90年代の
ハイ・ファイ・セットの意欲的な1枚。


  

Tender Loving Care

Album released 1992年4月22日

SRCL2392*CBSソニー

  1996年4月 1日 SRCL3540*CBSソニー

Produced:Hi-Fi-SET

Musicians

Hideya Nakazaki :All instruments(Track2)
Yoshiaki Tanno,Youichi Shimada,Yasuhari Nakanishi,Hatsuho Furukawa,Seichi Kyouda:Key
Yasuhari Nakanishi,Hatsuho Furukawa:P
Youichi Shimada:Piano&Key
Hiroyuki Namba:Hammond B-3
Tomoko Tane:Key&Computer Programming(Track6)
Nozomu Furukawa,Jun Kajihara:g
Nozomi Furukawa,Hisaaki Hogari :Ag&Fg
Chiharu Mikuzuki,Kenji Takamizu,Toshiro Matsuda: b
Kenji Takamizu,Makoto Saito:wood. b
Mansaku Kimura,Touru Hasebe: dr
Yasuo Hirauchi :Trombone
Micheal G:Mouth Trombone
Shin Kazuhara,Kenichiro Hayashi :Trampet
Osamu Koike:Tenor &Baritone saxphone
Osamu Koike,Chris Hunter :Tenor saxphone
Nozomi Furukawa,Obao Nakajima:Parcussion
Nobuo Yagi :Harmonica
Sei Kuwano Group:Strings
Kouji Haijima:Conductor
Seichi Kyouda:Computer programming
Itaru Hakuta,Ayumi Yasui,Toyoaki Mishima,Tetsuo Ishikawa: Manipulator

Chorus Arr

Arrange

Music

Lyrics

Title

 

Toshihiko Yamamoto

Seichi Kyouda

Toshihiko Yamamoto

Ryo Koizumi

ときめきより遠く

1

Toshihiko Yamamoto

Hideya Nakazaki

Hideya Nakazaki

Shigeru Okawa

青空が哀しい

2

Toshihiko Yamamoto

Seichi Kyouda

Junko Yamamoto

Ryo Koizumi

ささやかな祈り

3

Toshihiko Yamamoto

Seichi Kyouda

EPO

EPO

ななつちがい

4

Toshihiko Yamamoto

Seichi Kyouda

Junko Yamamoto

Ryo Koizumi

Dear My Friend

5

Toshihiko Yamamoto

Tomoko Tane

Tomoko Tane

Tomoko Tane

それぞれの地図

6

Toshihiko Yamamoto

Seichi Kyouda

Toshihiko Yamamoto

Kaoru Kato

ALL FOR YOU

7

Seichi Kyouda

Seichi Kyouda

Marc Tanner,Ron Aniello

Shigeru Okawa

決心

8

Toshihiko Yamamoto

Seichi Kyouda

Masamichi Sugi

Syun Taguchi

Little May Sick

9

Toshihiko Yamamoto

Seichi Kyouda

Takao Kisugi

Etsuko Kisugi

心のゆくえ

10


1980年の1年間の充電後、1年に1枚のペースでアルバムを発表しつづけてきた、ハイ・ファイ・セットの最後のオリジナルアルバム。
・・・と言えば簡単だけど、これがラストというには惜しい!まだまだ活躍して欲しい!と思わせるようないつ、聴いても後を引く1枚です。
1曲目の「ときめきより速く」。確かCMに使われたような気がしますが記録はありません。
ドライビングソングに持って来いの1曲です。このスピード感と軽やかさはハイ・ファイ・セットならでは。
「ななつちがい」はEPOさん提供のナンバー。まだ残念ながら未聴なのですが、
EPOさんによるオリジナルも素晴らしいテイクになっているようです。
そして、CBSソニーに移籍して、最初のアルバム「パサディナ・パーク」からの杉真理さんとのコンビも板についてきた「Little May Sick」。
重々しい内容もパーカッションのリズムに乗り、サラリ、と歌われていて、すっーっと耳に心地よく伝わってきます。
そして、バラードならおまかせ、の来生姉弟コンビによる「心のゆくえ」と潤子さんの歌唱の組み合わせも絶妙です。
全体的に静かなナンバーが中心になっていますが、質が良く、バラードなのに「華」がある、そういった曲が楽しめるアルバムです。
(By:cieloさん)


「各アーティストに曲の製作を依頼するときに「ハイ・ファイ・セットらしくないものを」と注文した」というエピソードに象徴されるように、
1992年に発表されたこのアルバム「Tender Loving Care」からは、新しいことに挑戦しようというメンバーの意欲がひしひしと感じられます。
そんな「新しいタイプの曲」の代表格といえるのが、EPOさんの手による「ななつちがい」。
どことなく懐かしい感じの日本的な美しいメロディラインは、かつての赤い鳥時代の楽曲を思わせます。
(「赤い鳥」が解散・分裂して「ハイ・ファイ・セット」と「紙ふうせん」が結成された、というのは有名な話ですよね)
ちなみにこの曲は作者のEPOさん自身のアルバム「VOICE OF OOPARTS」にも収録されていますので、
ハイ・ファイ・セットが歌うこのバージョンを聞いて興味を持たれた方は聞き比べてみるのも一興かもしれません。
また、俊彦さんがリードをとる「ALL FOR YOU」も、これまでとは違ったタイプの曲です。この曲の持つハードなイメージもそうなのですが、
何より歌い方が今までとはガラリと違います。
トレードマーク(?)でもあるファルセット(裏声)を全く使わず、ハスキーな歌声を聞かせます。
ロックっぽい曲調に合わせて歌い方もちょっとワイルド。
投げつけるような歌い方で、このような曲はあとにも先にもこの1曲しかありません。
その一方で、前作「Get A Move On」との連続性を感じさせる曲もあります。軽快なテンポの「Dear My Friend」は
「Sincerely 〜心をこめて〜」の続編といった感じのメッセージに溢れた曲ですし、「Little May Sick」は「ABCをもう一度」第2弾という感じ。
この2曲に関しては「人生をもっと楽しもうよ」というメッセージも共通しているのも面白いところです。
他にも、いかにもハイ・ファイ・セットらしい爽やかな明るさを持った「ときめきより速く」や、来生たかお・えつこ姉弟による
オーソドックスなバラード「心のゆくえ」など非常にバラエティに富んだ内容で、そのバラエティの豊かさゆえにアルバム全体の印象が
散漫になってしまっている感はあるものの、聞くものを飽きさせない、非常にユニークな作品に仕上がっていますし、ハイ・ファイ・ナンバーの
持つ色んなカラーを見せてくれたアルバムともいえるでしょう。

(By:一平さん)

(おまけ:しゅみへや的観点なひとこと)
90年代に入ったハイ・ファイは、以前より増して”時代を超えたメロディーづくり”をコンセプトにアルバムづくりをしてきたが、最後の作品となったこのアルバムもこのコンセプトを
継承しつつも、新たにライター陣として、EPO、種ともこ、来生たかお・えつこ姉弟コンビといったメンツが参加、結果、回帰的な要素もスパイスとして加わったほか、
曲によっては今までにないボーカルスタイルを取ってみたりという試みもなさbれ、ハイ・ファイの新たな魅力を引き出すことにも成功した。アレンジはバンドメンバーの京田誠一氏を
起用、アコースティックな部分を見せつつもライブを意識した音づくりをしている。・・・優しくもあり、力強くもあり、また流行り廃りに拘りも持たず、ただ、「折角、人間が作っている
音楽なのだから、人間性も見えない音楽はつくりたくない・・・」この頑固ともいえるポリシーを持って、ハイ・ファイ・セットは1974年のデビュー以来、多くの楽曲を残した。
彼らの愛すべき曲たちは今でも多くの人の心の中で宝石のように輝き続けている、そして、今、残念ながら彼らをリアルタイムで知ることができなかった世代の心にも
その輝きは届き始めている、それもそのはず。・・・なぜなら”いいメロディーは時代や世代を超える”のだから・・・・




 
  次のコーナーはこのアルバムHI-FI BREND PART1からスタートです・・・★


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