酉の市3 11+20+21酉


【 酉の市 -参- 】

 

 

 

 

とりあえずは、まずはアレっすね、なんつーかオカネ?っての?おマネーな、感じのぉ、的なぁ、が、欲しい

いやいやいやあわよくばで良いんですけど、得たい

そういうんのんは汗水垂らして稼いでこそ意義がある或いは価値があるでしょうけどもね、ね、ね、ね、

でもやっぱ欲しいなぁ、オカネ。欲しいよ、うん。最近になってつくづく思って来たかなぁ、なんて、さ、

うん。うん。うん。がんばるよ。そりゃがんばるさ。

だからさ、ここは一つ僕のお願いを聴いて。聴いてちょ。

あんあんあんあん、ごめんごめん、ちょはないよなー、軽率すぎました、訂正します。

小生のお願いを聴いてください。お願いします。ごめんなさい。

ここはひとつ聴いて頂きたく思い候

当方いたって誠実でありんす

だから、どうかお力添えを、後生やき、後生やきに。

…あっ、わかってますとも、アレでしょ、袖下でげしょ?

いやいやいやいや、そういうんじゃないっす、俺の気持ちっすよ、そういうんじゃないっすよ

これはほんのお礼としてお納め頂きたく… はい、そうです。えっ?あっはい、では。5円。

ご縁がある、なんつって、ごめんなさい。はいパンパン。柏手!

ほいじゃ一つよろしくさん。南無。

あっ、あともひとつ。下半身強化もお願いします。南無。

 

 

もうアレから一年が経ったのか…としみじみ思う

今年で3度目、毎年恒例と定着した酉の市

昨年よりも念入りに願掛けをする、新宿は花園神社

傍らでは小銭がねぇっていうから一円を恵んでやり

人のカネで「恋、カネ、恋、カネ、来い!」と声にだし連呼するバータン

そして酉の市メンバー、亀ちゃん、ヒロキ兄、ひぃ、忍姉、課長、山ちゃん(千鶴と春日先生は欠席)

1年ぶりに面子が集まり「やぁひさしぶり」だなんて和気あいあい

そして今年はニューフェイスとして、ひぃ彼氏の仁優、課長の彼氏の王子、山ちゃんの同僚の鍋ちゃんが参戦

俺とバータンの駄目或いは阿呆を含め総勢11名の大所帯となる。

だからといって何するわけでもなく只管に呑み、雰囲気に酔い

生○を噛みちぎったり、○○を口に含み火炎を吐くお峰さんをはじめ

二頭○のミイラ

○の穴に鎖をねじ込む謎のお兄さん

体長○メートルはある生きた大蛇

などなど

さすが日本でただ一つ、老舗見せ物小屋「大虎」さんの

珍奇で胡散臭さいっぱいの見せ物を見物するなどして酉の市を満喫

屋台にしけこみ、持参したビール、韓国風焼そば、タコ焼き、お好み焼きを隠しつつ摘み

ビールを呑みビールを呑んであとビールをか呑み、ぎゃっぎゃっぎゃ大いに騒ぐ

手塚先生はさ、

Wガンダムは、

鳥坂先輩とか、

ジョジョで、

阿部定

黄金の鐘が鳴り響く

ワールドイズマイン

あーやべ楽しい、楽しすぎる、これだけ話のあう人達はそうはいねぇ、最高だよコンチキショウ

つくづく感謝。

この出合いもたらして下さった酉の市の神に感謝しつつ

では皆さん御唱和をつって、せーのよよよいよよよいよよよいよっはっ×3

三本締を中盤に一回

そして最後にもう一回やる

パンパンパン

 

 

 

 

 


高円寺ライブハウス 11+19歌


【 penher 】

 

 

 

 

 

 

少しでも利益を上げようとするライブハウスのワンドリンク制になんら否定的な態度をとらず、

むしろ俺とかライブ慣れしてますよ、はいはい、ってな感じを装い

緑色のハイネケンの缶ビールを市場価格より何倍の値550円で購入して

ライブハウスの片隅にある古びたソファに座り、瓶に入った褐色の液体コーラをグラスにつぐバータンと共に軽く煽り

たばこに火をつけ、ようやく一心地ついて、「ねぇねぇあの人美人じゃない?」「俺もそう思ってた」と、

ライブステージのぐるりに鎮座する客をソファの上から眺め、そして壁にかかった時計を見る、19時30分。

「あれ?バータン。三島木のライブって半から始まるんじゃないの?」

「半つってたよ」

「それにしても、クニオも清水もコウジもこなかったね」

「あいつらは薄情だから」

「多分おれらが閑人だから」と

この日、パチスロに2万円を寄付し心無しか活気のないバータンと共に

小学生の頃からの幼馴染み、とくに俺とバータンとはやや深い関係にある三島木のライブにやって来た

三島木は名字は変だが小学生の頃から歌の上手い女の子で、

俺がただ、過去の思い出を美化しすぎているのかもしらんが、三島木ほど歌の上手い人にあったことがない

今でも小学校6年生のころにやった学芸会での彼女のソロソングシングを思い出す

柔らかく優しく延びのある声、初恋の匂いがする。

それが十年振りに聴けるってこともあって期待も高まる

ほどなくして三島木が愚人の鎮座するソファまできて「あぁー来てくれたんだありがとう!」と屈託なくいい

「俺はこの日を心待ちにしていた」と心の底にある言葉を言うと

「えーっ またまたー」とどうせお世辞でしょ?程度としかとって貰えず

俺がどれだけ楽しみにしていたかを真剣に諭す。

「緊張してんの?」「そりゃぁ緊張するよ」「へぇ バータンとかライブの前緊張する?」「全然しねー」「だよなー」

「ところで三島木の兄ちゃんきてんの?」「来てるよ」「あっホントだ」「あっホントだ俺あとで挨拶いかなきゃ」

なんて話をしていると先ほどからステージに上がり各自の機材をいじっていたメンバーの動きもやみ

所定の位置からぴくりとも動かず神妙な顔つきで空を注視している

一瞬会場が水をうったように静かになり、第一音が鳴るとそれに続いて様々な楽器から様々な音が数珠繋ぎに響きだし

あっと言う間に、さっきまで人の会話や雑音で満ちていた会場は旋律のある音で埋もれる

30秒程たってから俺らのいる場所、舞台袖から一直線にステージまん中にあるマイクまで歩いていく

その間わずか何秒だが、マイクに向かう背中を見ているとなぜか嫉妬心が俺の中に溢れ

俺のその嫉妬心は三島木の第一声によって、かくも見事に消えてちった

 

 

最初の2曲は英語のオリジナルソング、さすがイギリスに留学していただあって撥音がしっかりしている

と言うよりも、トランポリンで跳ねながら空中で利き腕とは逆の腕で般若心境を写生するよりも英語が苦手な俺には

撥音が上手いとか、文法がこじ付けじゃないとか、それ以前に何を言っているのかすらわからないのだけど

ただ言えることは良い、なんかわからないけど良い、カサカサした心に羽毛でワセリンをを塗り込まれる感じ、潤おう。

目を閉じ、歌声、ドラムス、ベース、ギター、シンセサイザー、パーカッション

各々の音をひとつづつ取り出して聴く、全部を足して「1」となる。

3曲目は日本語の歌で、今度はすんなり入ってくる

あぁ日本語ってのはこんなに綺麗なものなのか、、と感動に震え

小学生のころよりもっていた思いでは美化なっかじゃないと改めて実感した

クリアに柔らかく優しく延びのある声が目の前から溢れる、初恋の匂いがした。

 

 

そのまま時は流れ音は流れ最後の曲を終え拍手喝采

そういう空気じゃないのにさっきまで黙っていたバータンと突如俺に声をかけ

「タックン アンコールしようぜ!」つってにやにやしているので「止めとけ」と制したが

ちょっと大きな声でアンコールアンコール、儚く脆く尻蕾み。

 

三島木が戻って来て、俺は思ったこと感じたことを伝えたいと思ってたけど言葉が出ず

極シンプルに「すげぇよかった、日本語が綺麗に思えた」としか言えなかった

ライブハウスから出て客や演者でごったがえす路上で小1時間程話して

三島木と別れる

バータンと高円寺のモスへいき、美人が座る席の近くに鎮座して

クニオと清水とコウジ、このうち2人を捕まえて麻雀しようぜとなるが

まだ時間が早くだらだらと喋り

不意にバータンが「今やってるバイトがさ、2月に改装工事するから丸々1ヶ月暇なんだよ」と言うので

「じゃぁいこうぜ!インド!」って冗談っぽく俺言ってみると

「あー じゃー 行っちゃう? インド行っちゃう?」とこれまた冗談ぽく返すので

「真実の愛を考えにインドに行こう!」つって冗談が真実になる

じゃぁつって俺はモスバーガーのトレイに敷かれた紙に描かれているアフリカの地図をインドに見立て

「ここがゴアでここがバラナシ、んでここデリー。俺はこういうルートで巡りたい」

マドラーの先でアフリカ地図をさしおおまかに俺行きたいルートを指し示す

おっいいねーおもろそーカッカッカッカ

象の女神が俺を待っているケラケラケラケラ

2時間くらいしゃべる

 

 

アキコから電話があって早く帰りなさいつぅんで帰る

駅で「じゃぁバータンまた明日、酉の市でっ!」つって別れる

電車内

いろいろ考えた、アキコのこととかインドのこと今日のライブのこと三島木の歌のこと

インドにいったら何かが変わるのか?

俺はどうなんだ?

俺も俺なりのライブがしたくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


そのもさもさのそもそもの根源 11+18毛


 

最近どうももさもさしてたまらない、もさもさが止まらない。

秋になり毛がのびる大中小動物にならって俺の毛ものびる

刈るなり毛先を遊ばすお洒落感覚を嗜むなりすれば、さほど問題ないのだろうけど

今、現在、わたくし、、もさもさまっただ中な故、

上にある解決策を試みる気力も、もさもさの対抗勢力さぱさぱもなく

悪戯にのびるがままのばし、因果なことにのばせばのばすほど

前髪がちらちらと目障りで鬱陶しく、煩わしく、著しく不快を感じ、もささ。

「前に垂れて目障りだなぁ ちくちくするなぁ」

鬱積は積もるばかりで発散できない。

それどころか、毛髪たるたかがタンパク質に心奪われている自分が情けなく、

ベクトルの定まらないもさもさが溢れあふれり

もさもさ泥沼へ堕ちていきより一層ふかみにはまる

はまる俺、どぅるどぅるはまる俺をより悲観的に演出する第3の俺

って、はは、まだまだ余裕、綽々、ケッたかが髪、所詮は髪、いい気になるなよっ

それしきのことでは、ここまでもさもさ出来ません、いってもさ止まり

じゃぁ、そのもさもさのそもそもの根源は何か?ってぇとヘイ日常

毛髪なんてのは所詮はオプション

主役を引き立てる脇役よろしく鍋でいうマロニーに過ぎず

全体的に見て日常そのものがもさもさしている

粉っぽいパンケーキを食べた時のようなもっさり感

粉っぽいパンケーキに毛髪をあしらって食べた時のようなもっさり感

食後にレモン果汁の入った牛乳で胃薬を飲むもっさり感

同調する日常

耳の穴が痒い

部屋に蚊がいる

右手の薬指の爪だけ切り忘れた

コップの底が茶色い

冷や御飯しかない

乾ききっていない濡れた灰皿

ありもしない所にあるリモートコントローラー

トイレットペーパーを装填する羽目になる

粉をふいている乾電池

べたべたする輪ゴム

潰れたティッシュ箱

部屋の時計はどれも不一致

はずれて丸くなった敷き布団のシーツが背骨にあたる

テーブルにこびりついた醤油瓶の跡がじゃりじゃりしている

歯ブラシを取り替えるタイミング

タオルを雑巾にするタイミング

お風呂の換気扇を止めるタイミング

ぬるぬるする三角コーナー

いつまでも無くならないウスターソース

これは燃えるゴミなのか?それとも燃えないゴミなのか?

家の鍵がみつからない

自転車の鍵も見つからない

ハンコも見つからない

マイナスドライバーだけ見つからない

どれもこれももさもさする

もさもさする日常。

 

 

 

 

 


3つ上げる 11+16+17浅


【 象 】

 

 

 

 

 

「この街、死んでるねぇ〜」「うん」「日曜なのにドトールが閉まってる」「ほんとだ」「浅草橋ってこんなんなの?」

 

 

 

 

「今度、WEB上の展覧会やるけどやんない?」って云われて、おもしろそうだから参加する。

イラストあり写真あり絵画あり、多ジャンル10名が各々作品を出品する風合いで

来月12月1日〜12月31日までの丸1ヶ月展示、名を『勢展』と云う。

(※詳しくは追々ここでお知らせします)

声をかけてくれたのは、かとーさんっといって某美大の油絵科生

タクロウジャシンを初期らへんから見ていてくれて、学生時代にやった展覧会にはことあるごとに顔を出してくれたマメな人、

「〜発目」を出したらすぐ感想を書き込んでくれるマメな人、おまめさん。ありがたし。

 

そしてまぁひとまず参加するって決めたものの

はて? 何を出品しようか……それ以前に、

何枚まで出せるの?

画像のサイズは?

形式は?

等々細やかな質問が浮かび上がり

「一度打ち合わせしよう、いつが空いてる?」って云われ「今日!」と答え

電車を乗り継いでこうやって待ち合わせ場所の浅草橋までやってきたのです。

デッドタウン浅草ブリッジに。

 

 

 

 

 

20年とか30年前はそりゃすごかったらしいよ

浅草橋つったら問屋街のメッカで、

関東近辺に店を構える商店の若旦さんはじめ従業員で街はごったがえし

そりゃぁもう活気に満ちあふれていたらしいのですけどもね

昨今の流行りだかなんだかしらんが、より珍奇で個性のある品物を取り扱いたいのだろう、

各店鋪が独自の流通ルートを持ちはじめ

問屋を介さずに己らで品物を取り寄せ、他の店より抜きん出ようっていう風潮がステータスになり

競争は熾烈を極め

問屋に品物をおろす商店が激変し、結果、寒々。浅草橋サムザム。

日曜日なのに某コーヒーショップはシャッターを閉じ

少し路地裏に入るだけで人には出会わず

廃ビルやテナント募集しているビルが多く目に入る

ゴーストタウン、死んだ街。

 

 

しかしなぜわざわざ死んだ街まで来て打ち合わせをするのか

茶でも飲みながら展覧会のこと話そうぜ!つってもコーヒーショップはやってねぇよ

なんで?どして?とおもわれるかたもいるでしょうが

ところがどっこい、捨てる神あれば拾う神ありパターンで

このように寂れきった街に活気を!をコンセプトに

某雑誌社が企画した「東京デザイナーズブロック・セントラルイースト」

街中のいたる所、地下道や廃ビル、潰れた喫茶店や、高校の敷地内の1各を善意でお借りして、そこで作品を展示しよう

街が僕らのギャラリーだ!、なノリで

なノリの展覧会をここ浅草橋近辺でやっていて

まぁ打ち合わせつったってたいして話すこたぁない、

ここはひとつ芸術鑑賞でもしながらポツポツ語ろうか

というかとーさんの計らいのもと、浅草橋くんだりまでやってきた

そしてやって来てすぐ思ったことは

バータンとかアキコ意外の人と、こうやって2人で遊んだりするのは果たして何か月ぶりなのだろうか?と

展覧会を見るのはいつぶりなのか?を思い返し

あんあんあん「ドラえもん展」以来だ!

3分後に思い出す。

 

 

 

 

 

 

 

あのね、なんつーの揺すぶれた、揺すぶれたって日本語おかしいけど揺すぶれた

スクランブル交差点の地下を通る地下道

普段は旅行会社や携帯電話などの広告ポスターが貼ってあるだろうところに

1辺が1メートル以上ある大きな写真やイラストが展示してあって、

こんな所で展示してる!という斬新さと新鮮さに嫉妬すら覚え、ふるふるしているその脇で

材質が段ボールの家に住む、衣類の汚れた若干臭う中年男性がおでんを食っている

あと地下道の黄色いタイルだとか濁った空気だとか全部ひっくるめて、ざーんしーんみたいな感じでふりふるれ

他にも廃ビルの地下あるライブハウスでは、ビラビラした毒々しい色合いの電気インド的破壊音ががしゃがしゃいってて

築何十年だか検討もつかないひしゃげた木造かの平家から

窓と空間くり抜き、白い空間にお姫さまが確実に座る写真とか

すべてを真っ白に塗り塗りしたビル

金箔がまばらに貼られた石像の象がいるだけの、真っ赤な古びた喫茶店、などなど

レンタルサイクルにまたがりパンフレットをみながら、

スタンプラリーの用量で、点在して展示される作品を見てまわる。

ここは小伝馬町5-4-6だから5-4-9はあっちだー、

この作品はなんなの?

俺なんの写真だそうか?

ピザ屋を思い出す。

やっぱ死んでるのこの街ー さいこー。

かとーさん、最近女の方はどうっすか?

とかいいながら

あはぁんコレがアートっすか、よくわかんねぇけど妙にかっこえぇぇと純粋に感動して

果たして自分の位置はどこなのだろう?

俺の表現はなんなんだろう? 稚拙な感じがする

難解だからアートなのか?

これらとは対極にある気がするの何故にだ!

ただ言えることは

誰もいない静かな街を自転車に乗って颯爽するのは、なんとも気持ちの良いものだった。

快楽快楽これは確実。

 

 

 

ひさひさに見て聴いて触って感じた。

 

 

 

 

かとーさんと別れ、電車に乗りアキコにあいにいく車内

アートって言葉を平気で使っていた自分に妙な気恥ずかしさを感じ、

MDウォークマンの音量を3つ上げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


生殖 11+15秋


【 しれん 】

 

 

 

 

 

さすがは秋、秋なだけはある

 

ある友人は、己に「禁欲」にも似た重い制約を打ち立ててまで恋人を熱望し

また、ある友人は長らく交際していた恋人に別れを告げ

今、現在、恋人と喧嘩真っ最中である人もいれば、

つい最近までがけっぷちだった俺みたいなんもいる

 

やはり秋、秋なだけはある

人恋しさがつのってたまらない

むらむらしてたまらない

だから多くを求めてしまうのかしらん

もっと呉れ もっと呉れ もっともっと呉れ

呉れないんだったら百貨店の屋上から旅立ちます

みなさん見ててくださぁい、私の旅立ちっぷりを!旅立ちますからー

あの人が呉れないから旅立つのでーす

ああ ああ 儚くへしゃげる自分 愛に生きたくて秋

人間を狂わす生殖本能

心の隙間をなんとか埋めたい

やはり秋、秋なだけはある

 

バイト先が潰れたのもきっとこのせいだろう。

 

 

 

 

 


火・油・石・水 11+14熟


【 帰郷 】

 

 

 

 

 

 

 

 

終電近くの電車に乗ってアキコに会いに行き、「すいませんでした」と謝ったってことは

また俺がなにかしでかしたんだろうなぁ…と一つ御理解いただいて。。

 

さて、と、事も無げに日記を綴りとしますか、

「今日は焼き鳥を食べたよ。おいしかった」

「昨日は牡蠣フライを食べたよ。おいしかった」

うんぬ。

いやいやこのままではちょいと調子がでねぇや。

 

当初はあれこれとことの発端を書き添えることなく書きこましたろ、とは予定していたのですが

一応は「俺ひどく叩かれる」でその場は丸く収まりはしたものの

原因の根はまだまだ張っていて

これからも度々同じ問題で衝突するだろうと先を見越して原因を書きますとインド

件のインド問題(俺、1ヶ月間インドに行きたい要望)が今なお片付いておらず

話題の焦点はつねにインド

インド派の俺と非インド派のアキコが互いの正義をふりかざし論争

はじめのうちはアキコ「タクちゃんと1ヶ月も会えないなんて悲しい」と

良心に訴える作戦できていたが

さすがにひとすじ縄では無理だと察したのだろう

日を追うことに発言は過激さを増し「行くなら別れる」「インドから帰ってきても私いないかもよ」

で、最近に至っては「あんた!まだバカなこと云ってるの?」「あんた!私をおいてくつもり?」と、

そんな中、俺の呼称が「タクちゃん→あんた→おまえ」と変化して行くのを見て

あははは、だんだん呼び名が変わるとか俺ったら出世魚みたい、と悦

そういう俺の態度にもいらつきを覚え、アキコの怒りに拍車をかける、火に油な感じ。

しかし俺は頑固一徹、馬耳東風、真珠に小判、坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、猿が木から落ちたって?容態は?と

所詮は、焼け石に水

互いゆずらずの東風戦、西場に入る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

火油石水(かゆせきすい)/四字熟語/造語

意味:アホに何云っても聞きゃぁしない、かえって己が苛立つのみ。

 

 

 

 

 

 

 

 


音信不通 11+12+13繋


【 牡丹 】

 

 

 

 

 

 

 

「はぁい!お久しぶり!お元気ですか?」的なコミュニケーションを

電話なりメールなりで定期的にしていれば問題はないのだろうけど

そういうマメなコミュニケーションを極力避ける自分は、

御用のない限り連絡はせず、御用なんてとくになく、時はすぎ、時はすぎ、

いつしかその関係は「気まずいな」まで熟成され

そんな折、連絡をとる段になり、ふと、

「俺のこととか覚えてないだろうな」

「きっと迷惑だろうな」

「いまさら何?」みたいなこと云われたどうしよう?

「誰だっけ?」なんて云われたらつらいなぁ……などと思い病み

一向に連絡をとらない、いやっとれない状況に落ち入り

ぐずぐずと日々を消化し、一歩一歩死に近付いていた矢先

なんと2.3年近く音信不通だった雑誌社で勤める知人から連絡

「ごめんね3年もカメラ借りっ放しだった。」続いて

「そのお詫びといってはなんだけど、今度うちの雑誌でやる企画パーティーに招待しますわ。彼女ときてね」とのこと

ほうほうなるほどね、一眼レフカメラ貸してたなぁ。とうっすら思い出し

ところで企画パーティーって何?と俺

するとどうやら、有名なギタリストの生演奏を聴きつつ軽食つまみながらワインを飲むらしい。

露骨にアレなやつ、オトナなやつ。

しかも開催場所は青山の某レストラン

オトナなやつ通り越して紳士淑女なやつ。

「彼女も誘ってきてね。あとくれぐれも粗相ないように、ぴしっとした格好できてね」と釘をうたれる

わぁ俺のこと覚えてくれてたんだと感動

また、

「タクロウ行くよ!今年も!20日ね!」って

1年熟成されていた音信不通アートグループPAPPAより

毎年恒例になっている、新宿花園神社「酉の市」のお誘い

そろそろ酉の市だよな、おそらく今月だろうな、連絡こないな…

「もうそろそろだよね」って電話しようか、しまいか

でも1年もほったらかしてたからさすがに気まずいなぁ

つか、実はもう酉の市終ったとか? のけものにされたとか? えぇー!

なんて思いながら過ごしてたものだから

そりゃ嬉しかったさ

「わぁみんな元気?俺も誘ってくれるの?」とのび太な気分

「皆で別荘に行こうよ。のび太も特別に来いよ!」とスネ夫に云われた気分。

 

 

 

音信不通だった方々と再び繋がりあう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

便りがないのは元気な証拠

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


大安 11+11結


 

 

 

「○○が結婚するらしく、30日にやるらしいから タクロウも行こうぜ!」

「行くって何? 式?」

「式」

「まじ?」

「まじ」

「○○結婚するの!? なんで? できちゃったの?」

「そうらしいね」

「へぇ、でも、働いとうけん問題ないんやろうけど。でも急やね」

「急よ、今月の頭に妊娠発覚したらしいんよ、で、バタバタ結婚式」

「はぁ… でも俺とか微妙やないん? 高校の頃からめちゃめちゃ親しいってわけじゃないし… 卒業以来会ってないし…」

「あーでも俺もそうよ」

「つーか俺結婚式とかよくわかんねぇけど、行く行かないを第三者のお前が決めていいの?」

「大丈夫やろ。みんな来たほうが喜ぶやろうし」

「あと、誰がくるん?」

「俺(今川)やろ、タクロウ、ニッピ、チャオ、黒岩、武田君」

「やばいんやないん?」

「やばいかな?」

「ニッピはやばいだろ? あん人何しでかすかわからんよ。

ケーキ入刀の時とか新郎新婦+ニッピ、3人でケーキ斬りそうやもん。

もしくわゴンドラに乗って登場とか、

ダイエー優勝!!マンセーマンセー!!叫びながらビールまき散らしたり…」

「やりかねんね」

「やりかねんよ」

「…どうしよ?」

「どうしたん?」

「俺もう呼んじゃった』

「呼んじゃったの? ニッピ? で、どうだった?」

「めちゃめちゃ乗り気やった… ダスキンで衣装借りるとか云ってた』

「何着てくるつもりなんやろ?」

「タクロウ!俺悪くないよね」

「今川は悪くないよ。ニッピをこんなお祭りごとに呼ばないほうがおかしいし、奇しくも今関東に来てるっつーのも何かの縁やろうし」

「そうよね、呼ばないあとで何云われるかわからんもん」

「ってか、俺的にはめちゃめちゃなるほうがおもろいな ケラケラ」

「まぁそれはそれでいいか ケラケラ」

「で、結婚式ってどうするの? スーツ?」

「スーツやろ」

「で、さ、包むじゃん、カネ。 あれとかどうするの? 包むべきなん? シャシンとかじゃ駄目かな」

「なんか会費だけでいいらしいよ」

「あぁ パーティー形式のやつ?」

「うん。1万円っちいいよった」

「1万かぁ 露骨に高いなぁ 俺やめようかしら… そこまで義理立てないし…」

「あっでもタクロウも行くって云っちゃった」

「云っちゃったの? じゃぁ行くしかないか ところで何時間?」

「何時間て?」

「その、パーティー…タイムっつの? 何時間やるん?」

「2時間くらいらしよ」

「2時間かぁ 2時間飲み放題食べ放題で1万」

「高ぇな」

「高ぇよ でも祝いの席やしそんなこと云えんやろ もととるしかないな、バタバタ飲もうや」

「飲むしかねぇ」

「あとさ、結婚式って何やるの? 俺あまりかかわりたくないんだけど」

「あっ なんか盛り上げてほしいって言いよった」

「盛り上げるつってもね、俺、組み体操しか思い付かないよ?」

「そう言うんじゃなくて、なんか出し物して欲しいって」

「出し物!? はっ? 修学旅行の夜にやるクラス別演目みたいなやつのこと?」

「そういうやつ。でさ、アレいいと思わん? ハンドベル!!」

「ハンドベルってアレか? 新春隠し芸大会でモー娘がやってそうなやつ?」

「そう!!」

「そう!!じゃねぇよ 俺触ったことねェし それ以前に集まって練習とか出来ねぇじゃん」

「そうか…」

「なんでそんなん思い付いたん?」

「去年姉ちゃんの結婚式で、姉ちゃんの友達がやってた」

「へぇ。でも俺らには無理だな。まず団結力がない」

「ないねー」

「道具もねぇじゃん無理だよ。ってか出し物とかいいよ、俺その辺でちらちらシャシン撮ってるでいい」

「じゃぁ俺歌うわ! ♪一生一緒にいてくれや〜 」

「何ソレ? 三木? 今川が歌うの?」

「こんなんでいいやろ?」

「まぁいいか、あとはニッピがやってくれるやろ。」

「そうやね」

「じゃぁ俺も参加するってこと云っといて」

「あぁわかったー」

「あれ? ところでいつ結婚式やったっけ?」

「30日」

「わちゃぁぁぁあ!!30日アキコと遊ぶ約束してた」

「お前、女なんか後回しにしろよ」

「ええっ!? でもなぁ…しょうがねぇよな…お目出度事やし、するする後回しに」

「んじゃ30日ってことで」

「はいはーい」

「じゃねー」「じゃねー」

 

 

 

 

 

 

 

結婚式に行ってみることになる ワクワク

 

 

 

 

 


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