「百」10+20

 

 

鯛を買う。魚屋に手前が稼いだ金を支払って鯛を買う。

 

そういえば鯛を買うなんて初めてだ。鯛について意識したことないけどはじめての経験だな、で、はい1500円。

はぐを抱いて近所の魚屋で、1週間前より注文していた鯛の塩焼き(頭付き)を受け取り代金を支払う

日は高く、空青く、ひさかたの秋晴の昼前平日。花屋にシクラメンが並んでら。

魚屋で受け取った鯛を抱えて家に帰る、台所でせわしなく働くアキコの傍らにあるフライパンでスペアリブが焼かれている

甘いような、しょっぱいような、それでいて香ばしい香りが充満している、換気扇から排出される

電子レンジではジャックオーランタンをモチーフにしたパンプキンパイ(南瓜の代わりに薩摩芋)が焼かれている

自分は持ち帰った鯛を皿にもり、パイに添える生クリームを泡立てる

かつかつかつかつ かつかつかつかつ ボウルと泡立て棒が接触して軽快な音が鳴る

鳴らせながらクリームを泡立ている俺の脇を抜けてアキコは食卓を彩る最終段階

食卓に赤飯、食卓の赤飯、祝いの赤飯

なます、ハンバーグ、お吸い物、パンプキンパイ、ごま塩、アメリカンドッグ、ぶどう、酒、豆、アメリカンドッグを配置して

泡立ての行を終えた自分は、パイ周辺にクリームを小洒落たカッフェ風にデコレして

ホワイトチョコの板の裏にチョコペンで「おくいぞめ」とデコレする、お食い初め。

「お食い初め」・・・生後100日に行われる行事で

生涯、食うに苦労せぬようにを祈願して行われる儀式

で、はぐは本日で100日目、だから鯛、だから赤飯、だから自分は仕事を休んで娘の儀式を祝う

つっても正味な話、おくいぞめといったところで何をやるわけでもない

尾頭付きの魚、赤飯、なます、豆、煮物(ハンバーグで代用)を揃えた時点でこの儀式の大半は終了してしまっていて

あとは「歯がため」、健康&丈夫な歯が生えるようにを祈願して、って先から祈願ばかりだけど祈願して

お宮参りの際に神社から頂いた石を噛ませる、写真をとる、終了。

じゃぁ、食う? 食おう! シソ焼酎をコップに注ぎ、肉及び魚にかぶりつく

芋焼酎をのみのみパンプキンパイをモリモリ食う

はぐはまだ離乳食すら食べていないのでもちろん食べれない

代わりといっちゃーなんだけど、おとなしく椅子に座るはぐの目の前で父母こと俺アキコ、食う

千尋をさしおいてもりもり屋台の飯を食い次第に豚に変化する夫婦の様

 

 

 

豚に食い散らかされた芋パイ

 

 

 

 

 

 

「99」10+19

 

明日で誕生100日目を迎えるはぐみは、まだ生後3ヵ月だってのに1歳児なみの巨躯

このまま育ちに育ったら数年後には山みてぇになってんじゃねぇのか?と父的に不安もありますが

健康第一が一番ってことで1つ御理解頂いて

今のところたいした病気もなく、今現在も元気にアキコの乳を吸いながら屁をこいております。

最近よく笑うようになりました

名を呼ぶとビクっとしますし、軽いおもちゃなら握って振りますし

うつぶせにするとがんばって首を持ち上げる

一生懸命寝返りをうとうとする

風呂に入ると気持ちよさそうな表情をする

正直、妊娠が発覚して、出産にたちあってと感動的かつ衝撃的な場面に数度出会って来ましたが

全然「父の自覚」ってのがわかんし、「自分の娘」って言われてもピンとこない、こなかった

でも不思議と、初めて合う人なのにこの人に対してばりばり愛情を感じる

一方的にどしどし愛を注ぎたくなる、場合によっちゃぁ人生を棒に振ってもかまわないとさえ思う、ちょっとだけ。

 

 

「父としての自覚」が生まれるのはいつか?というのが当面の問題であります

もしかしたら今現在進行形で自覚がむくむく膨れ上がって今にも実をつけんとしてるかもしらんし

もうすでに俺に備わっているのかもしらん、けどわからん

自分的にはー、はぐが俺のことを「パパ」なり「とうちゃん」なり言った瞬間に

父の自覚というダムが決壊して一気に自覚が芽生えそう。

はぐみが俺を、俺という存在をみて「父」と言った

あいつの意識の中では俺が父なのだ、あぁーあぁー・・・パッキーン、芽生える。

あーやっぱ芽生えるわ。「父」つわれたら芽生えるわ。

多分アキコのことは母親であると認識している、あいつら付き合い長いし

それに引き換え俺のことはどう思ってンだろうか?

まー、よくて気さくなお兄さんだな。エレカシに似てんなー、髪切れや!とかおもってんじゃん

で、最悪はお金を持ってきてくれる人、もしくは、どういうわけか夜だけいる人

と、なかなか父にはいたらん、むしろ父という発想すらないように思える

おそらくはぐみ内の需要ランク第1位はぶっちぎりで母アキコであって、

2位-ミルク、3位-おしめ、4位-おもちゃ、5位-だっこおび・・・

・・・・14位-馬油 15位-つめきり 16位-綿棒 17位-父 18位-洗浄綿 で

17位でようやく俺登場、俺登場かァー 俺17位かぁー

棒の先端に綿が巻き付いた棒に負けた、それに俺の次のやつもなんか綿だし、

綿・俺・綿、メンオレメン、ロミオロメン

タクロウ安のアキコ高

俺の出番はいつなんだろう、舞台袖でずっとそわそわしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヨガ」10+18

【 常緑高木 】

 

 

パンツ一丁で頭に手拭いを巻き、蓮の花をイメージして胡座をかくかく湯上がり

視線を落とすとだんだらに醜く肥えた腹の肉が広がり

この腹のぐるりに実った贅沢ミートを見る度に自戒的な気持ちになる

欲望のまま振る舞い生きて、昼夜問わず食べたい時に食べて、甘甘なものもモリモリ食べた

そんな嫁が里帰出産でいないあいだの自由闊達ピーターパン生活が生み出した贅肉、肉の十字架

自分はこの十字架を背負って生きなくてはならないのです。

瞑想

神妙な面持ちで肺臓内に充満された空気をほーほほーと吐ききり

一転して鼻からゆっくりとエアーを吸引する、と同時に

頭上高くに伸ばした両腕の毛穴から宇宙より降るエネルギー光粒を吸収する作業を行い

新羅と万象がぐずぐずにからみ合うイメージで、俺と宇宙がぐずぐずになる

いわゆるところのヨーガ

何処からか金木犀の香りがする

伸ばした両腕を背面にまわし背筋を伸ばす

その傍らアキコが滑稽なポーズで関節をポリポリ鳴らす

「あいたたた、あいたたた」かなんかいいながら「あ、戻らない」かなんかいいながらヨーガる嫁を横目に見て

「けっ」と嘲笑の念を込め心で嘲けて「宇宙と精神が一対になってこそヨガなり、俺の方がげっつい痩せてやる」と思って自分は頑張る

なにがなんでも7キロ落とす

結婚式までには

7月までには。

 

 

 

 

 

 

 

「惰眠」10+16

 

 

 

 

左脇腹に触感。小さな足が俺の左脇腹を絶えまなく連続的に蹴り続ける。

野性的な文言。「あひー」「ひゅぐるり」「ひょうほ」といった、言葉にならない音声を口から発す。

唾液でべたべたの手で頬をなぐられる

気持ちよく眠っていたのに、ただでさえ寝不足気味なのに、折角の休日ぐらい惰眠貪らせい、

というよりもむしろここはひとつ日頃の労を労うカタチで父であり夫である俺に休息を与えるほうが得策じゃないのかな?

さすれば倍以上働くし、体も壊さないし、死んだ魚の目玉ともおさらばだ、って、僕はそう思うよ。

ってわけで、しかとして掛け布団にくるまり眠っていると、

だんだん「あひー」「ひゅぐるり」がだんだんぐずぐずになってきて

終いにはフエンフエン泣き出し、それでも頑張って寝ようと無反応/無対応を貫いてると

早々に活動をはじめ、部屋の掃除や洗濯をしているアキコに太股を蹴られ

「タクちゃん。起きて。はぐ泣いてるよ!」と言うので少しく気分を害した自分は

「知ってらい!!」と威勢よく飛び起き「さっきからポ九ポク蹴られとるわ!」つーと

「だったらその時点で起きなさいよ!」と訳のわからないことをおっしゃるので「だって眠みぃもの」「あたしだって眠い」「じゃぁ皆で眠ろう」「あひー」

「あひーじゃねぇよ。ってかまだ7時20分じゃん!」

 

 

と、休日にもかかわらず平日よりも早く起きる羽目になるなんて考えもしなかった

これじゃぁいつ眠ればいいのだ?

はぐは朝から御機嫌だな、あひー。

かといってまだまだ新生児、生後3ヵの赤子ゆえ休日早くに起きても遠出はできず

恒例の早朝スーパーで晩の食材を購入し、家で午を食べ、3時間近所を散歩して

夕刻5時すぎに晩飯を食い、風呂に入って、秋葉は寝室へ、気がつくと23時。

セックスもしたいし、日記も書きたい、でもダメ、目を瞑ると眠ってしまいそう、あひー。

生活が、人生が、慌ただしく過ぎて行く。

自分は何も残せていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「吉日2」10+10

 

 

アキコとはぐを引き連れて結婚式に参列いたしました

あいにくのお天気でしたが滞りなく挙式が始まる

パイプオルガンが響き新郎が入場

「あぁ 俺もこれをするのかぁ〜」と7月1日の自分の姿を重ね合わせつつうっとりするが、まもなく我に返って撮影

「結婚式=タクロウに撮ってもらう」という方程式が半ば公然と当たり前のようになり始めているせいで

今回も俺は撮影係りとなり、うっとりするまもなくフットワーク軽く教会中を駆ける、ファインダー越しに式を見る

ややあって父と共に新婦が入場、同じように撮影

隅ではぐを抱きかかえるアキコが右往左往しているので駆け付けるとはぐみ猛ゲロをかます、笑っている

手拭いで拭き取っていると神父の挨拶が始まって厳かに式スタート

賛美歌、指輪を交換、署名、誓いのキス・・・・

友人のコウジやユイちゃんはだらだらと涙を流して感動しているが

こちとらそれどころじゃない、あっちこっち飛び回って撮影し、それら全てをファインダー越しで見てるから感動どころじゃない

「ったくよ 〜 事前に写真撮ってっていってくれりゃ三脚とか色々容易したのによぉ 式が始まる10分前に言うなよな!

しかもなんか大袈裟になってきてるし・・・ 責任重大な感じになってきてるし・・・」とぶつぶつ言いながら

式を終え、教会付近のステンドグラス前に並んだ新郎と新婦と数十人の親類が集合した前で

「はーい 撮りますよー」と弾んで言いながら

最も不得意とするタイプの写真を撮る、死ぬと思った。

 

 

 

 

 

 

夕刻

 

新宿にて二次会パーティー、70名を越す人が集まりおおよそ知らない人ばかりで緊張がマックスを迎え

当初は「結婚オメデトウ! 嫁が事前に何も告げず実家に帰らないタイプの家庭を築いてください。それでは乾杯!」と乾杯の挨拶をしようと寸前まで思っていましたが

高円寺連中、パッパのメンバー、ランデブーのメンバーならまだしも

ここにいる大半の人はタクロウジャシンを見ていないから何のことかわからないのでは?

帰宅すると妻子がいませんでした、という爆笑エピソード知らんのでこれは止したほうがいい、と思い、アップアップしていると

司会者のコウジが「それでは新郎とは親友の林田様!祝辞と乾杯の挨拶をお願いします」と謂れ

「シュクジ????」

そんなのきいてねぇ

 

 

結句

ドギマギカチカチチキンハートいっぱいの乾杯の挨拶となり、恥ずかしくて恥ずかしくて自棄酒を召し上がる

 

 

 

 

 

アルコールが入り、饒舌となり、先ほどの失態からくる羞恥心も若干薄まった頃

カトーさんや亀夫妻とトークをしていると会場が暗転

宴もたけなわってことで余興が始まり、スタッフルームからリーゼントにガクランの出で立で

気志団 赤:(綾小路)コウジ 青:(早乙女)クニオ登場

無表情でガクガクダンスを踊り

ワンナイトカーニバルを熱唱

場内爆笑と歓喜の中、なんか友の為に一生懸命踊り唄うクニオとコウジを見て胸が熱くなり

本当に良い友達をもってよかったねと思うと、眼球の奥底から熱いものがみなぎって涙と言う形で出る

それもちょっとではなく大量に出て、わんわん泣く、めちゃめちゃ泣ける、はぐが産まれた時よりも泣けた

 

 

その後はもう泣きっぱなしだった、皆軽く引いていたけど涙はどしどしでた

幼稚園の頃のこととか、小学生の頃のこととかが思いだされ

友人と言うよりも兄弟的な立場で泣けた

最後の生ライブ、ランデブー+ナルさんが演奏する中、本日の主人公であるところの新郎バータンが唄い

爆音と熱唱の渦の中で観客は一匹の獣のようになってバリクソ盛りに盛り上がっている最中も

メソメソシクシク、ほんとうに良かったぁ おめでとうぉ 

手拭いを目に押しあて女学生のように泣きに泣く

おそらくだけど予定に入っていない楽曲/BOOWYの「NO NEWYORK」を

テンション上がって予定とかそういうことを気にしないバータンが「次は!ノーニューヨーク!」と叫び

ドラム/ギター/ベースの3人が一瞬「その唄は予定に入ってない」と0.5秒躊躇したが

ダダダとドラムのしんちゃんがイントロの太鼓を叩きギター/ベースが流れるように演奏に入った瞬間を垣間見て(推測)

この人たちも ものっそい友人思いだぁぁと感動で号泣

 

 

 

 

結果的に帰る段になっても最後の最後まで涙が止まらない

最初はガチガチ緊張して挨拶した小心者が、最後はボロボロ涙を流しまくる俺と言う人間がよくわからない

しかし感情の抑制がきかないのでどうしようもない

別れ際は感極まって抱き合って祝う

「おめでとう、本当に、良い友達に、恵まれたね」

「タックンも これからお互いに頑張ろうぜ!」

最後に新郎よりそう謂れ

そうだよな、お互い頑張ろう、来年には君も父になるのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

馬場夫妻木の葉型結婚式用ウエルカムボード特注

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「吉日」10+8

 

 

木曜日にアキコハグの秋葉コンビ、実家よりカムバック、無事現場復帰を果たしました

御心配をおかけしましたが大丈夫です、大丈夫だと思います、ほんとに大丈夫なのか? 大丈夫だったらいいな。

色々話し合う。

 

 

金曜日、職場の打ち上げに参加して阿呆ほど飲んだ

「林田さんは(いつもカメラ持ち歩いてるけど)どんなシャシンを撮るんですか?」といわれ

また別の人に「見たい」といわれ

「見たい」と言われればこちとら見せてなんぼの職業なので

けど、わりと赤裸々に色々書いてるから、そういうのも見られると恥ずかしいなと思いつつ

酒の勢いで同僚の人にタクロジャシンの存在を吐露る。

 

 

土曜日

以前からあたためてきた「挙式計画」を具体的に開始するために

結婚式場訪問

つい先日まで嫁+娘が実家に帰っていたことを微塵も感じさせぬ行動力!

式場に着きまして、やたらとテンションの高いアドバイザー清水さんとともに式場を拝見する

こうやって教会・披露宴会場を見回るのは初めてですが

できたてほやほやの式場はぴっかぴかで

至る所に植物が飾ってあったり、キテレツなフォルムの西洋椅子がたくさんあったり

ニューヨークスタイルをテーマにしているらしく、従業員に国籍の不明なタイプの外人が混在していておもしろく

全体を通して良い雰囲気

全体を見終わった後、値段交渉の段に入り、無駄なコストをがんがん引く

自分らでできるものは自分らでする

だけども食事代(酒代含む)+教会使用料(牧師/ゴスペル付)+披露宴会場使用料の外せぬ3本柱だけで大金が必要となり

軽くめげるが、巧みな算術師アキコに言わせると

「結婚式はこれくらいお金がかかるもの、いままでしてきた貯金でやれなくはないらしい」

アキコも俺もここの式場で挙げたいと思っている

スゲー金がかかることは変わらないが、金は遣うべきポイントと遣わなくてもよいポイントがあり

で、この場合は前者、つまり結婚式はどしどしお金を遣うポイント

一生の思い出を作るので、ケチケチせずに遣うべきところで遣って無駄をはぶく、という理念を改めてもって

タクロウ一家の船長(キャプテン)こと俺がすべきことは決断

決心してここで挙げる旨を伝える

 

その後、2時間程打ち合わせをして

家に帰る道すがら「式全体の流れ」「引き出物」「ブーケ」「ドレスのレンタル」をどうするか?

について議論討論しながら帰る

 

 

 

本当はナミの誕生日である7月3日に挙式したかったんだけど

2006年7月3日は月曜日で

じゃぁつき合い始めた7月2日でいいじゃんと思ったけどその日は赤口

結婚式には仏滅の次にそぐわない日ということもあり却下

紆余曲折した後

2006年7月1日土曜日に決定

大安吉日でござい。

 

 

 

 

 

 

 

「不幸自慢」10+1+2+3

 

 

“人生の八割は『厳しさ』で出来てます”って言うけどホントだなコンチクショゥ

仕事から帰宅して家のドアーを開けると真っ暗

ええっ〜!! またサプライズパーティー??と思い思い

玄関でそっと靴を脱ぎ恐る恐る部屋の中に入って・・・・・ぎゃぁぁぁ でたー

こざっぱりとした四畳間、そのまん中に鎮座する座卓、の上に置き手紙

見なれたアキコの文字でかかれた、最初から「ごめんなさい」ではじまる置き手紙を発見

すーっと頭から血の気が引き、胃の奥が逆流して吐き気が巻き起こる

さっきまでのわくわくサプライズパーティー気分は何処ぞへ消え

現実のサプライズ、嬉しい感情が微塵も盛り込まれていない文面に目を通す。

詳細はこうだ、つっても流石にかけねぇ、かいつまんでいうと

昨年の暮れから頑固なアキコといい加減な俺の母との間に起こった確執が日々巨大化

本日それら感情が爆発して、片方はストレスで胃に穴があき、片方は顔中にジンマシンができ

こんなジンマシンで醜く腫れた顔を旦那に見せれん、リフレッシュしたい、あとタクロウがむかつくっつー

乙女心と甘え心をかね揃えた嫁は何も言わず娘と一緒に家を出た

・・・

・・・

そういった旨を綴られた文章を読み終えた自分は「むかつく」とおもうよりもなによりも「心配だ」と思うから舐められるんだろうけど

心配で心配で肛門が爆発しそうなので「いるとしたら実家だ!」と思いアキコの実家に電話をすると

むかつくくらいのんきな声でアキコ母が電話に出て「アキコいる?」つったら「いるよ」といわれて心底ほっとした

そしたらなんか、何も言わず家を出たことに対しての怒りとかどうでもよくなり

無事ならそれでいいや、みたいな。

それにかく言う自分も、かつて誰にも何も、その頃勤めていた職場にも、当時つき合っていたアキコにも何も言わず

不意に消息を絶ち、大阪へ逃亡したことがあるので、

置いて行かれた俺の今のこの感じ、この空気をかつてアキコも体感したんだなと思うと感慨深いものがあり

また、ドラマや漫画でしか見られない「嫁が何も言わず娘を連れて実家に帰る」の構図の中に俺がいるということが、なんか妙におかしくなってきて

すこしばかり心もおかしくなってきて、頭もおかしくなってきて、精神に狂いが生じているのだなと感じた。

 

おもろいんだけど、辛い。 甘いんだけど、苦い、みたいな。

人事ならゲラゲラ爆笑だけど、自分のことなので辛い。

んでもこれはそうそう味わえる経験じゃないし、若いからがんがん苦労しておいて損はなし

25才でこの経験はなかなかできねぇ

それに俺に愛想をつかして(ついてるのかもしれんけど)家を出たわけじゃないので少し余裕がある

嫁と母の問題は、じっくり時間をかけて解決するしかないでしょう、あとあと笑える、はず。

遠い先の笑いの種、芽吹け。

 

 

 

 

 

と、余裕綽々でここまで書いてはいますが

日曜日の午後17時

電気も灯さず薄暗い部屋の中でTVゲームをしていると

不意に町内のスピーカーから「夕焼け小焼け」が流れ出し

この独特の音が割れてざらざらとした質感の「夕焼け小焼け」を聞きながらチカチカ瞬くテレビ画面を見ていると

どうしようもないほど寂しくて寂しくて、俺、これで死ぬんじゃないか・・・と思った。

このまま小1時間「夕焼け小焼け」が流れたら、俺は確実に気が狂って、小自棄る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新しい日記旧い日記