「忘れらんない日になった?」12月29日

【 自賛の美学 】

 

 

 

 

絶妙な配合が施された小麦粉と、バターと卵を混ぜ合わせ

べっとり重くなった生地を絞り袋に入れ、皿の上へ等間隔に絞り出す

先週の予行演習では絞り出した生地が小さすぎて膨らまなかったので

同じ轍は2度踏まぬように、前回の失敗を踏まえ、あからさまに大きく絞り出すこと11個

仕様書きには30個は絞れるってあるけど、その3分の1、11個しか絞るしぼれんかった・・

大丈夫かしらん、と一抹の不安を抱きつつも

電子レンジ:モードオーブンに設定し、俺はシュー生地を焼きこます。

 

何故にシューなのか?と問われれば、なんか作り易そうだったから、と答え

でも誕生日ケーキでしょ?シュークリームはケーキじゃなくねぇ?と問われれば

出た!その発想の貧困さ!と初手侮辱して諭すように

あんね、世の中にはね、ちっこいシュークリームでもケーキになる方法があるの

個々のシュークリームを結合させて塔を構築、その名も「クロカンブッシュ」立派なケーキだよ、おほほ

それにこのケーキの特性はもう1つ「常温で保存可能」

つまり冷蔵庫で保存する必要がないから、職場に持って行っても紙袋に入れてデスクの上に置いとけば隠し通せる

いかんせんこのケーキはびっくりケーキなわけで

対象の3人に、このケーキの存在そのものを知られては非常に困る

水面下での作成・保存・持ち込み・持ち出しが必須事項

下手に職場の冷蔵庫なんかに保存してバレたら台なしになりますので、注意して下さい。

 

とにかくシューが焼けるまで待機

その間、各種誕生日プレゼントのチェック、オリジナル海賊旗の最終チェック・印刷・旗作成・シール作成

当日のプログラムの見直し、乾杯の挨拶文の作成・・・

生まれて始めての幹事業務、自分が幹事をするからには「忘れられない夜にしたい」(←テーマ)

宴の規模が大きかろうが小さかろうが

今回のように、仲の良い職場の人の誕生会(俺以外3人全員12月生まれ)兼

時期外れのクリスマス大会、兼

年頭に発足したカレー部(主な活動:月に1回カレーを食べに行く、そして批評する部。俺は副部長)の納会だとしても

心尽くして手は抜かない、軽くノイローゼになるくらい自分を追い込みました。

 

魚釣りのできる居酒屋の予約

各々が歓ぶであろうプレゼントの吟味

ケーキ場面での演出

オリジナル海賊旗のみせかたと、その旗をくり出すタイミング

綿密にはり巡らされた伏線の数々

んー 今の自分が想像しうる最高の宴は構築出来た

あとは問題なく、思った通りにことを運ぶことができるだろうか

そんなことを考えると緊張が高まる

 

シューが焼ける、思った以上に時間がかかったが中まで火が通っている

でもすげぇデカイ

でもいいや、取り合えずチョコペンでシュークリームに目玉を描く

あはははは、なんだこれ、可愛いけど気持ち悪い、あはははは、カエルみたいだ

全てのシュークリームに目玉を描き終えて、湯せんして溶かしたチョコでシューとシューを結合

うずたかく積み上げる、積み上がる、カエルの顔が積み上がる

なんか気持ち悪い、生首のケーキみたいじゃん

目玉なんか描くんじゃなかったな、あの時の自分はどうかしてた、「面白い」が先攻して冷静さを失っていた

そうこうするうちにシュータワーは完成

どこからどうみても気持ち悪い、ちょっとグロい・・・

 

でもでもでも、この気持ち悪さも「手作り」ってことで相殺でしょ

プラスマイナス0ってことで、ひとつ御理解頂いて

最後にチョコプレートに名前を書き、鍋や皿を洗う。DQMジョーカーして遊ぶ。

 

 

 

 

よし、そろそろ寝よう、その前にお風呂に入ろう

衣類を脱ぎ、手ぬぐいを持つ、風呂場に向かう途中、ふと思い冷蔵庫を開ける

やっぱ心に引っ掛かってんだな「改めてみると言うほど気持ち悪くないじゃん」って心境になりたかった、安堵したかった

その気持ちが自分を駆り立てて、全裸のまま冷蔵庫にしまったケーキを取り出してみる

悲しいことにやっぱ気持ち悪い、時間が経ってもやっぱキモい

なんともいえん残念な気持ちでケーキを箱に戻し、冷蔵庫にしまって風呂に入る

頭を洗っている時も、洗顔している時も浮かぶのはケーキのことばかり

湯に浸かり改めてあのケーキはどうだろう?と考える

いくら手作りだとしてもめちゃめちゃ歓びはしないだろうな、だってキモいもん

かといって1から作り直すには時間も材料もない、ゲームなんかするんじゃなかった

いっそのことあのケーキを廃棄してだな、コンビニでお菓子を買い、それをチョコでひっつけてお菓子の家を作るのはどうだろうか?

簡単に材料は揃うし、時間もかからない

けどな、せっかくシュー焼いたんだもんな、先週に予行練習までしたしな、その努力を無にするのは勿体無い

んー どうすっかな、時間も材料もない現状、シュー生地を生かしたカタチでどうリメイクするか・・・・

んー あっ! あっ閃いた!!

ザバンと湯舟から飛び出して、半濡れのままいそいそと服をきる

冷蔵庫から例のグロケーキを取り出し、さらに乗せて電子レンジで1分過熱

ようするに目玉を取り払えばいいのだ

過熱し終えたシュータワーを崩し、シューの顔を指で消す

うん、ちゃんと目玉が消える、よっしゃよっしゃ

だが思わぬ副作用、シューとシューを結合していた大量のチョコも溶けだし

チョコでベタベタになる、けどむしろこれが功をそうした

全てをチョコまみれにすればよい、シューの表面をチョコでコーティング

こっちのほうが統一感が生まれる

全てのシューをチョコまみれにする、自分の手もチョコまみれた、熱されたチョコの香りが鼻孔をくすぐる

不意にバレンタインチョコを作る女子ってこういう感覚なんだろうな、と思った

自分はとても凄い経験をしているのではないだろうか?とすら感じて来て、胸の奥が歓びに弾む

崩壊した塔をもう一度構築、神の気分

シューそれぞれに溶けたチョコが染み付いているので難無く結合する

塔の完成、むしろピラミッド、みたいな。

んーなかなか良いでき、さっきよりも断然良いなぜなら目玉がないから

いっきに胸のつかえがとれた、思いきってやって良かった、考えれば考えるほど良い結果が生まれる持論は間違っていなかった

今一度シュータワーを見る、んー良い、良いでき、でもモノ足りん

ぬっぺらとしていてどこか寂しいし、全体的にもっと統一感が欲しい

どうすればもっと華やかになるのか、統一感は生まれるのか・・・

ちゃぶ台の上に置いた、余った絞り袋が目についた。あっこれか!

財布を持ってコンビニへ行き、板チョコ1枚購入し家に戻る

おそらく、後にも先にも板チョコ1枚だけを買う買い物はないだろうなと思う

さっそく鍋に水をはり湯を沸かす、その間に板チョコを細かく刻んでボールに移す

湯が沸いたので刻んだチョコを湯せんにかけ、溶けたチョコを絞り袋に入れて先を切る

シュータワーの上からチョコを振りながら絞る

糸のように細いチョコがシュータワーを包んでいく

んー華やか、そして生まれし統一感、完璧だ!!

俺のケーキは見違えるほど素晴らしくなった

足りなかったのはこの充足感

ほんとに素晴らしい作品となった。

 

午前4時、ようやく就寝。

 

 

 

 

 

12月29日当日

ケーキを紙袋の奥底にしまい出社

本日はお仕事最終日、よって、大掃除に勤しむ、そしてめちゃめちゃ掃除をする

良いお年を〜かなんかいって退社

新宿へ向かい、魚釣りができ、かつ、店内に船がある居酒屋こと「ざうお」へ出航

残念なことにマネージャーは病気で欠席なため

俺とカレー部部長とヌッキー(役職なし)の3人ですが、だからといって気は抜けない

これだけ考えて、努力したんだ、あとは本番の俺の度量次第

ちゃんとやれば、絶対感動させることができるはず

 

店に到着、船がある、魚が泳いでいる、しかも鶴こともできるの!?ってことで好感触、出だし好調

プログラム1番:乾杯の挨拶も成功し、そして談笑

酒をのみ、飯を食う、トーク、まぁ気の合う者同士なのでこの変は問題なし

2006年 今年一番旨かったカレーの選考 (資料作成済み)も

全員一致で七条と決定し、和気あいあいさがさらにヒートアップ

そしてプレゼント授与、はい大成功! めちゃめちゃ歓ばれる

カレー部部長、鯛を釣る

焼いた鯛はほんのり甘くて美味、鯛の刺身はありえんほど身がプリプリ鬼美味

 

 

トイレに行って手を浄める、戻ったらケーキの段取り入るぞ

乗るか反るかここで全てが決るといっても過言ではない

このまま終わっても、まぁ、そこそこ良い宴だけど

そんなんじゃ満足できん、そこそこ良い宴なんて俺が幹事じゃなくてもできる

自分が幹事に任命されたのだ、全うしてやる、生涯記憶に残るやつにしてやる

ケーキをくり出すタイミングと、ケーキを仕上げる演出をもういちど行い

席に戻る途中、店員さんに水を1杯頼む

 

 

水が運ばれて来た、ケーキ開始

紙袋の中からスプーンを取り出し、持参したお碗に、持参したジャムを入れ

水を大さじ一杯加えてジャムをかき混ぜる

この脈絡もなく熱心にジャムを混ぜる自分の姿を見て、部長以下1名は何々どうしたの?何してんの?と

笑い混じり、でも、ついに林田さんってばアレになっちゃたのではないか?と心配する面持ちできいてくる

「いやいや何でもないよ、俺はアレじゃないよ、今は談笑の時なので、談笑を続けて下さい」と曖昧に言う

でもこれも演出のうち、初手にケーキを出してはそれ以外の所作が無為になるので

まずミステリアスな部分を全面におしだし注目を得る

ジャムを混ぜ終えると、紙袋から大きな白い皿を取り出す

フレンチの料理みたく、皿の上にジャムで円を描く

タッパーから小さな11個の顔つきシュークリームを縁にそって手前に並べ

ようやくケーキ登場、皿の中央にケーキを配置

手前に並べた11個のシューに、HAPPYBIRTHDAYと1文字1文字ロウソクでできたやつをさし

ポケットから粉砂糖を取り出し、茶漉しにいれてシュータワーの上からまぶす、あたかも粉雪が降っているかのように綺麗

シュータワーのてっぺんに俺の海賊旗をさし

足下に名前を書いたチョコプレートを配置

チャッカマン(持参)で手際よくロウソクに火を灯す、これぞ持参の美学なり

 

ふぅ、手際よくでけた、うまくやれた・・ 束の間の安堵

顔をあげると吃驚した、両名が、もう、押し黙ってふるふるしている

もうケーキのことで頭が一杯になってしまっていて

相手のリアクションとか伺うことを失念していた

どう? 恐る恐るきくと

俺、今まで、ここまで人から祝ってもらったことないよ

んもー本当に嬉しい!すごい!ありがとうありがとう、などなど

ひっきりなしに絶賛・賛辞、けっこう割愛

気がつくと祝っている自分も幸福の絶頂にいました

全てが報われた、がんばった甲斐があった、お風呂で考えた甲斐があった

ちなみにこのケーキになる前はこの目玉付きケーキだったんだぜつって

このタイミング用に見せるため撮影しておいたデジカメシャシンを見せる、爆笑だった。

取り合えず火が消えちまうので、バースデイの唄を唄い、ロウソクの火を消す

それでも続く歓びの声

しかーし! これだけで終わらないんだなこれが!

言ってしまうとこのケーキもようは前振りに過ぎません

ケーキよりも時間と努力を費やしたとどめの兵器があります、はい、そう海賊旗!

小皿にシューを取り分ける、両名は継続して写メでケーキを撮影中

そこへ、これはあなたたちの海賊旗です、つって、ドンドンドンと旗を刺す

 

 

えっと、結論から言うとケーキの3倍くらい歓ばれました

あり得んほど歓ばれました、俺、こんなに人から歓ばれたことありません

「しかーも、あまりにもできが良いのでシールにしました、そしてポストカードにもしました」つって配る

ヌッキーは歓びに震え、部長に至っては涙ぐんでいた

その後40分

2人とも黙って、そしてニヤニヤしながらずっと海賊旗をみていた

なんなんだこのダウナー系の感覚は、満足いったセックスのあとの余韻に似ている。

とにかく歓んで貰えて本当に嬉しかった

感動と感激は違うのだなと実感し

全行程を無事終えて、心底よかったーと何度も言った。

 

 

「忘れらんない日になった?」

「なったなった♪ 絶対忘れられない!」

 

 

 

今年はいろいろと辛い1年だったけど「終りよければ全てよし」と言うのなら

最高の1年だったかもしれません

でも、来年はもっと来い幸福! 頼むから来て幸福!

タクロウジャシンを見て下さる皆様

おそらく今日の日記が、2006年ラス日記です、えらく長文です

今年も有り難うございました

来年は、もっと、おもしろいことを書きたいです

少なくとも陰鬱なやつは控えたいと思っていますがそれも人生次第です

懲りずに見守って下さると幸いです、期待されると応えます。

来年もよろしく

 

 

 

 

 

 

 

【 部長、鯛を釣る 】

 

 

 

 

 

 

【 グロケーキ 】

 

 

 

 

 

 

 

 

【それぞれの旗印】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「期待して願って一喜一憂、そして犬」12月27日

【 18時間後の教会 】

 

 

 

 

自分は自分の妄想工場で拵えた独りよがりな期待を対象の人物にシールのように張り付け

両掌を擦りあわせて「期待通りになりますように。期待通りになりますように。」と念ずる犬

この日常ローテーション、或いわ、単調スパイラルのまっただ中

悪質なウイルス細菌が蔓延しようが、核実験が行われていようが知らぬ顔して犬の顔して

シールが剥がれやしないか、その人に見られやしないかとそればかりに終止注視

そわそわと固唾をのみ、一挙手一投足に一喜一憂してばかりだ、ばかりだった

さして努力もせず、知った風な口ばかりきいて、こむずかしいことばっか言って

やってることは期待して願って一喜一憂、そして犬

落ち込んだり、死にたくなったり、殺したくなったり、そして犬

なんかそんな1年だったような気がする

腐りきった1年だった。いや、腐りきっているのは自分だった。

期待妄想を膨らませて、それを他人に張り付けて

勝手に自分を愛して欲しい、愛させて欲しい、包んで欲しい、本気で願う、とことん受身な発想

とても情けない、くだらない、こんなもの自分の理想とする人間がすることではない

まっ百歩譲って精神衰弱でよわっているので致し方ない、そういう時期もあるさ、なんて

善意の第三者を、第三者の発言と共に己で捏造/構築して自分を正当化する

弱っていることを盾にして、無努力で愚かな自分を正当化、腐っとる、犬くれ以下

人に依存してばかり、依存してばかり依存してばかり期待してばかり希望してばかり

何も期待すんな、他人に期待すんな、人に頼るな

人に期待を寄せないという考え方は素晴らしいとは思えないけど賢いとは思う。

せめて犬でも、期待するなら自分だけに留めておこう。

これは懺悔なのか・・

もっと力強い生活をこの手に

 

 

 

 

 

「家の灯」12月26日

【 12時間前の部屋 】

 

 

 

 

マンションの駐輪場から自宅の窓を見上げると

ザーザー落ちる雨粒の向こうに、煙草の煙りの先に

オレンジ色の光が横長長方形の窓を染めていて

もしや?と思い、駐輪もそぞろに雨の中走って部屋に帰る

開錠してドアを、開く

玄関先で室内を伺う

確かに奥の部屋の室内灯は灯っているが、人の気配はまるでない

玄関には自分の靴しかないし

ペットボトルや酒の空き瓶が足下で横たわり闇に解けている

室内に干した洗濯物、無造作に置かれたトイレットペーパー

ちゃぶ台の上の食器、捨てるには勿体無いスーパーのビニル袋が部屋の隅で固まっている

何もかも慌てて家をでた12時間前と変わらない

自分が帰ってくるまで時間が死んでいたかのようにありのまま、そのままだ

結局「遅めのクリスマスプレゼントです」とか「やっぱり帰って来ました」とか

都合のよい、ひとりよがりな終焉は存在しない

自分の為に灯されたと思いこんだ束の間の家の灯は

ただたんに、12時間前に消し忘れたお慰みの家の灯

 

コートもズボンの裾も、カメラも靴も濡れてしまった

どろどろ・どろどろと何処かで雷鳴

 

 

 

 

 

 

 

 

「いっそクリスマスごと死ねば良いのに」12月23日→24日

 

 

部屋に閉じこもって世間に向かってふて寝をする

トイレットペーパーの芯を握りしめてニンテンドーwiiごっこをする

もしくは、机に向かってひたすらに写経に励む独り身の寂しんボーイ&ガールらに

恋人達の甘い時間や、色とりどりの街のイルミネーションの廃棄物が残骸が

空気中の塵と結合して空しさや寂しさにカタチを変え

しわ寄せとなって降り掛かる冬の1日

他所の幸福から発生した不幸の被害者

 

自分は何も望まないし、何も期待していない

だからせめてそっとしておいて欲しいのに、傷付きたくないのに

世間では誰かが幸福になると誰かが不幸になる

逆に誰かが不幸になると誰かが幸福になる

去年までは不幸の創造主だったのに、今年の自分は幸福の使者のようです

何処かの誰かよお幸せに、あと、いっそクリスマスごと死ねば良いのに・・・・

などと

つじつまがあわぬ負の負な漆黒の被害妄想に振り回され、常々思ってはいましたが

寄り合って鍋つついて酒を飲むと

それはそれでなかなか楽しく、けっこう楽しく

性欲を吐き出せない肉体的ストレスはあるものの

精神的にはとても充足して愉快な1日でした。

 

 

 

 

 

【 メリー友情 】

 

 

 

 

 

集えば強し、独り身の寂しんボーイ&ガール

 

 

 

 

 

 

 

 

「ベジさんの左右で直立不動」12月21日

【 餞 】

 

 

 

今日思った釈然としないこと

 

 

食事中

「わしはトマトが嫌いじゃ、こんな必要以上に赤いもん食えん、よって残す」と言うと

左の人から「何を抜かしやがるこの餓鬼ゃぁ! 好き嫌い言わず食え」と一喝され

右の人から「いろいろなもんバランスよく喰わないかんぞ」と、さもありな説教を喰らう

それでも頑に拒んでいると

左側に左の人、右側に右の人が着席し耳もとに口を近付け

「サウンドタイプ:ステレオモード」の布陣

人間性そのものを否定される

トマトが食えないだけというたった一点のみでステレオモードで罵倒される

甚だしきに至っては実力行使

つまり、口の中に指を突っ込まれ無理矢理に顎を開き

ステレオ罵倒右左を維持したまま

冷中華の汁に浸かってくたくたになったトマトを口にねじ込まれる

せめてもの抵抗を!と、まん中の人はトマトの風味が口中広がる前に吐き出そうと努力をするが

右の人が口前に手をひろげてトマト飛び出しを阻止し

左の人が下顎を力づくで閉じ、開け、閉じ、開け強制モグモグ

 

 

白目をむき口の端に黄緑色の種をつけ放心のまん中の人

トマトよりも熟れて真っ赤になった顔

自分はその凄惨な光景を遠目からばっちり拝見し

「何もそこまでせんでいいのに」と心の中で呟く

780円を支払ってレストランを出る、かはっ 突き抜けるような青空だね今日は。

 

 

 

 

ああ、ひさしぶりに前置きが長くて少し嬉しい

要するに何が言いたいかというと

なんでも好き嫌いなく食べる人は誉められ

食べ物の好き嫌いがあると避難される世の中なのです、随分と前から。

トマトが食えないだけでこれだけ酷い目に合うのです

で、

本題「釈然としないこと」

”どうしてベジタリアンの人って肉を食べないのに避難されないの?”

トマト食えないなんかより力一杯好き嫌いありまくりじゃん!

もう、お肉グループ丸ごと食べないじゃん、ぜんぜんバランスよく食ってない!

動物を殺すのが可哀想

肉を食べなくても大豆を食えばタンパク質が摂れる

などなど、ベジタリアンさんにはベジタリアンさんの真っ当な思想があると思うし

誰に迷惑をかけてるわけではないし、自分はベジタリアンを避難するつもりは毛頭ないけど

ベジタリアンが肉を食わないこと=素晴らしいといった風潮に納得がいかないのは確か

おそらく上記の右の人と左の人はベジタリアンと食事しても

ベジさんはベジタリアンなんすね、すごいっすね!と感嘆吐いて羨望の眼差しでみつめ

「自分は野菜だけの食生活とかむりっすよ! やっぱ肉食べたくなっちゃうな〜」と己を卑下することに励むががオチ

間違っても「テメェ!わけわかんねぇこといってないで、好き嫌いいわず肉も食え!」と怒鳴り

例のごとく、ベジさんの左右で直立不動、ステレオ罵倒

トマトを食わせたように無理矢理肉をねじ込むことはしないんだろうな

釈然としねぇ

そこんとこどうなんですか?

右の人、そして左の人よ。。あんたはなんなんだ?

 

結局さ1個や2個食えないもんがあってもいいんじゃない

世の中に3種類の食物しかなく、3つとも嫌いなら無理矢理にも食べさせるけど

種類はたくさんあるし、足りない栄養は他で補えば良いし、ビタミン剤だってある

そもそも俺には嫌いな食べ物ない

自分の理想としては

野菜しか食わない主義の人にも、野菜を嫌い肉ばかり食う主義の人にも

「お前すげー好き嫌い激しいのな、まぁ俺にゃぁ関係ないけど」とあっさり言える人

そういう人に自分はなりたい

 

あと、ベジタリアンだからって偉そうに振る舞っているのも癪

偉そうに振る舞う理由も根拠もわからない

それはそれで釈然としない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トクントクン繰り返し」12月19日

【 沫のカス 】

 

 

 

 

下の穴ぼこから吸い込んだ水を、上の穴ぼこから吐き出す

左心房に入った血液を伸縮して左心室→右心房→右心室へと送り込む

米を研ぐ、何度も研ぐ、だけど一向に澄み切らない濁った水に痺れを切らす

昨日も一昨日も同じ時刻に出社した、退社した、タイムカードの印字

繰り返す

 

 

 

ブドウ球菌や大腸菌群が下の穴と上の穴をつなぐパイプにこびりついていると言う

無知な自分はそのことを知らず、何ヵ月も汚細菌が混じった湯に浸かっていた

身体を浄めるどころか汚していた本末転倒

白い薬剤が入った心臓くらいの大きさの簡易ポンプを下の穴にあてがい

つま先の最果てまで血液を送り込む心臓のように白い薬剤をパイプ内部に送り込む

すると上の穴は真っ白い沫をだらしなく吐き出す

いい気になった自分は執拗に熱心に心臓を伸縮させる

上の穴はそれに応えひっきりなしに白い沫を吐き出す、白い沫なのに酷く汚く見える

 

大腸菌群はわかるよ、なんかやばそうな雰囲気は伝わる、けどさ、

ブドウ球菌って別に危険な感じがしない、ブドウだし、

でもジャバのパッケージにはブドウ球菌とかいって結構ヤバいよ的な警告文が書かれている

専門科が言うのなら間違いはないだろう

それに自分はブドウ球菌に対してズブの素人だし、そこまでブドウ球菌の肩をもつ義理もないので

大腸菌群ともどもブドウ球菌を滅殺いたします

 

パッケージに「薬剤を流し込んだ後は湯を沸かすと効果が増す」とあるので湯を沸かす

ぼこぼこと気泡が湧き、水面の沫が逃げ場をなくして消えてゆく

自分はその様をジットながめながら漠然と、ほんとに漠然と人生は一度しかないのだなと思わされた

左胸に手を当てる、いつでも心臓がトクントクンと鼓動している

だけどいずれこの鼓動が止まる日がくる

言い換えれば鼓動している不明確な間が自分の活動時間

何かをしても、何もしなくても活動時間は存在し、いずれ終わる

 

追い立てられた沫のほとんどが消えて、残ったのは上の穴から吐き出され水面を漂う黒いカスと

湯気に乗じて発する薬臭さと鉄臭さ

風呂の栓を抜き、洗剤をまぶしたスポンジで浴槽を磨く、もう23時をまわっている

明日も仕事に行かなければならない、あとでお米を研がなくてはならない

トクントクン

繰り返し

トクントクン

単調で繰り返すだけの日々こそ 実は幸福であったと気付くのは

いつもいつも最後なんだよね

どうしてか良い思い出しか浮かばない

いっそのこと白い沫のようになればいいのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しょうもないことをやっと書けた」12月18日

【 さくららら 】

 

 

 

 

小学生の頃はおっぱいが大きい人が好きで

中学生の頃は可愛い顔の人が好きで

高校生の頃はおっぱいと八重歯が好きで

専門学生の頃はおっぱいが好きで

今はエレキギターを弾く女性が好きです

 

現時点での女エレキギター演奏者ベスト3

第3位

東京事変/東京日和のPVの時の林檎ちゃん

第2位

チャットモンチー/ハナノユメのPVの時のギターボーカル

第1位

ソラニンの芽衣子(漫画)

共通点は皆エレキギターを弾いている、唄っている、体つきが華奢

 

エレキギターを弾く女の人に性的魅力を感じることはない

なんで好きなのかわからない、今でもギターそのものになんの興味もない

強いて言えばギターを持ってるフォルムが素晴らしいと思う、美しいと思う

細く華奢な指先で6本のワイヤーを抑え、片方の手でそれを弾き

エレキテルで音に変えた人間性を吐露している姿にも強く惹かれる

 

今でもおっぱいや八重歯には抵抗感なく発情するし、嫌いになったわけじゃないけど

なんでだろうな、おっぱいが大きい女エレキギター演奏者には惹かれない

あくまでも華奢な感じの人が、すぐ貧血を起こしてしまいそうな人がギターを抱えてる姿が吉

 

去年の暮れからずっと思ってた、やっと書けた

しょうもないことをやっと書けた

しょうもないことを書ききった

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゆとりある生活の上に立ってこそフィギュア」12月17日

 

 

職場友達の誕生日プレゼントを買いになんとなく中野へ行くと

中野サンプラ前に変なオレンジの男と赤子がいたので

「もしや!?」と思いよくよく見るとバータンだった。

サンプラ前でトークして、丸井のファミレスでお茶する

やっぱ子供がいるのっていいなぁと思う。

胃の奥から込み上がる感情をかみ殺す。

 

 

1人になって中野ブロードウェイを徘徊

誕生日プレゼントに最適な品を探すけど

この空間は漫画とフィギュアで構成されているので

プレゼントに適しているかってーと、決して適していない、人を選ぶ、俺なら歓ぶ。

結局職場の人向きの品は見つからず、自分用にワンピのフィギュアを4体購入して中野から高円寺へ

 

 

名前をど忘れしたけど

ムーミン谷に春の訪れを告げる為にあらわれるオールゴール弾き

そのキャラクターの名前を屋号にしたレンタルボックスのお店に行く

ここでも誕生日プレゼントを探すけど、こう、なんて言うか、これだ!!ってものはない

狭い店内をうろうろしていると、店員さんに声をかけられる

声をかけられてしまった、自分に気付かれてしまった

このような、お店屋さんに1人で赴くといったシチュエーション時

自分は自分のことを石ころであると思い込み

或いはドラえもんの秘密道具「石ころ帽子」をかぶってる人になりきり、できる限り気配を消す

それだけじゃ不安なので、予防線として「声をかけるなオーラ」を発して

なかなか声をかけづらいムードを漂わせる

これだけでけっこう声をかけられない実績があるのですが、油断していると今日のように声をかけられます

狭い店に割と大きめの男性がうらうらしてたら、そら目につくわな

声をかけられてしまったので、自分に気付かれてしまったので、よし店を出ようと思ったが

店員さんは、なんか、俺のカメラにじゃらじゃらついてる飾りをいたく誉めてくれて

あーそっち?と、なになに鬱陶しいセールストークじゃないんだ?と安心した自分は石ころ帽子を脱いだ

それ何処で買ったんですか?みたいな、これは高円寺のムゲン堂で買って己で改良したんですよ的な会話をして

やっぱ会話っていいね、知らん人と話すのってドキドキするけど心が満たされる感じがするね、なんてなことを考える

話の流れがワンピに傾きつつあるのに気付き、ワンピの話になると所構わず御高説かましてしまうので

感情をセーブして、なんとなく話を流し、店内をしばしうらうらして、また来ますつって退

 

 

その後も雑貨店やらなんやら巡り

高円寺のはずれにあるフィギュア屋に立ち寄った

店内に「小さなバイキング ビッケ」フィギュアがディスプレイされていて

尾田先生は幼少の頃に見たこのビッケに影響を受けてワンピースを描いたっていってたなぁと思い思い

今日の日記はワンピが随所にでてくるなぁと思い思い

このフィギュアを食い入るように見ていると、また声をかけられた

でも本日2回目だから免疫は出来ている、それに声をかけてきた店員さんは

赤いニット帽をかぶった若くてちっこい女性だったため

初見でイチゴみてぇだなと思い、心の内で「イチゴちゃん」と愛称で呼ぶことにより

この人との距離感をばっちり掴め、早々に親近感を持てたのでたのでさして気に障ることもなく

普通に話せた、今日1日で自分の接店員(接客の対義語)力が格段に進歩したなと思った。

ビッケを見終え、くるくる店内を徘徊して発見、ゴリラズフィギュア発見

 

 

 

 

 

 

 

左からラッセル・ヌードル・2D・マードック

ネットでは見たことあったけど、実物で見るのは初めて

細部に至るまでよくできてるし、もう、なんか完璧なんです!

これ以上何かを付け足すことも、何かを減らすこともいらんカタチ

このまま動き出したとしてもちくとも不思議じゃない

こぉれは欲しい、物凄く欲しいぞ!

さっそくイチゴちゃんを呼びイロイロ訊く、詳細はこうだ。

・20セット入荷したがたちまち売れた 

・今日も売れそうな勢いだった    

・在庫は残り1つ          

・品薄のため今後の入荷予定は未定  

              ・そのカメラのストラップに書かれた「現実」って何?どういう意味?

 

以上の情報を得ての俺の見解はこうだ

・物凄く欲しい           

・残り1つとなると尚更欲しい    

           ・けど年末やし、あれこれ入り用だから12600円の支出はキツイ

       ・これを買っちゃうと生活が貧窮する、お餅が買えない

・展覧会資金用の貯金は崩したくない 

・イチゴちゃんとお友達になりたい  

 

 

4体セットで12600円かぁ・・・今月は厳しいな・・・来月も厳しいな・・・

あれこれ思案した結果答えは「保留」

またこの店にきて売れていたら縁がなかったってことで諦め

売れずに残っていたら、その時はまた考える

やっぱ自分も人の子、背に腹は変えられん、まずゆとりある生活を選ぶよ

生活を切り詰めてまで買って良いモノは、自分の場合、カメラと本とワンピ関連だ。

ゆとりある生活の上に立ってこそフィギュア

立ち尽くす4体のフィギュアを目に焼き付けて退店

結局誕生日プレゼントを買ってないことに気付いたのは

帰宅してワンピのフィギュアを組み立てた後でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「熱湯から温水への脱却」12月15日

【 朝日ヶ丘交番 】

 

 

 

いまどき蛇口から温水がでないタイプの風呂(シャワー未実装)

仕事から帰り、浴槽に冬の真水を溜め、溢れる前に水を止め

ガス式の湯沸かし器を起動させて湯を沸かす。昭和かっ!

夏ならまだしも、冬の真水はなかなか温まらんのです

浴槽に張った水量にもよるのですが、フル水(浴槽たっぷりの水)だと

それこそ湧くのに小1時間はかかるので

帰宅からの即風呂といった、1日の疲労除去コンボは成らんのです

湧くまで居間でテレビみたい漫画読んだりチンポ弄ったりして間を潰す

しかし約束の小1時間を超過して、我を忘れてチンポ弄りに熱中していると

がんがんに炊かれた湯から湯気がもくもくと立ち篭め

室内はスチーム城の動力室中枢のようになるし、湯気で壁がびしょびしょ

ちょっと気を許しただけで、チンポ弄っただけでこの有り様

ああカビが生えてしまうとおずおずしながら湯沸かし器を止めたが

事すでに遅く、浴槽は地獄釜のごとく底から窒素気泡をゴポゴポいわせ

ホウレンソウならこの湯に7秒つけるだけで「おひたし」ができるくらいの熱湯

冷水が熱湯に、温水が良かったのに。

蛇口から冬の真水をだして、熱湯から温水への脱却

ぬるまった。

 

 

 

 

 

 

 

「確認の意味を込め注意深く見る」12月13日

【 足もと注意 】

 

 

 

プラットフォームの25凸ある正方形の黄色いつながりより手前に立ち

長いビニル傘とカメラを携え、数分後にやってくる電車を待つ

黒い髪、黒いコートと黒い影、シャシンを撮っているのは自分だ

夕刻より雨が降るというので自転車でではなく電車で出社、でもやたら天気が良いから最後まで自転車で行くかかなり迷ったけど

そんなことは多分、誰も知らないと思う

鞄の中にはソフトボールと同等の大きさの握り飯が2つ

具にはごま油で炒め、かつ、唐辛子、粉末カツオ、ゴマ、醤油で味を整えた辛子高菜、グレードアップした高菜入り

そのことも、多分、誰も知らないと思う

右ポケットに漫画本、左ポケットに一握の砂があることも

右心房に夢、左心房にこだわり、左心室に絶望を秘めていることも多分、誰も知らない

靴の踵がすり減り穴があいていることや、靴の中が先週末の雨で未だ湿っていることや、おまけに底から異臭を放っていることも知らないし

今日は早めに労働を終え帰宅時に靴を買おうと企てていることも、誰も知らない

ついで言うなら、履くと窮屈な心持ちがするし、足先をがっちり包み込んでいる状態が阿呆らしく思えるので自分は靴が嫌いということも知らない

そんな靴嫌いの自分が靴を買う快挙、年末この金の要り時に大枚はたいて靴を買う暴挙を果たそうとしているのに

誰もそのことを知らないから誰も誉めてくれない

でも

知っている人がいても誉めてはくれないだろうなとは薄々勘付いてはいます、26才なので、一児の父なので。

黄色い電車が来ましたよ

乗り込め電車、知らぬ人が山ほどおる車内、目を伏せて読む書物、生温い空気

水道橋

横断補導の36凸ある正方形の黄色いつながりより手前に立ち、信号が青になるのを待つ

歩行者用の信号機

赤が上で、青が下?

赤が下で、青が上?

時折どっちが上か下かわからなくなるので

確認の意味を込め注意深く信号機を見ておいた。今後のために。

 

 

 

それ以降も変わらねぇ日常

 

 

 

 

 

 

 

 

「白黒のだんだら」12月11日

【 ポツポツネン 】

 

 

 

 

音楽を聴きながらペダルを漕いで真直ぐすすむ

防衛庁のぐるりを取り囲むように敷かれた緩やかな弓状の道をすすむ

脇を車がずんずん通り過ぎる、自分は色々なことを考えています

自分のこととか他人のこととか家族のこととか

そして、考えれば考えるほどいつも心が重くなっていきます

いくらハイテンションな音楽が耳の内側で演奏されていても

この気持ちを消してくれないので、どうしようもないから、ああーああーとうなだれながら

坂道を登り、そして、下り、のぼり、くだり

新宿のネオンがぎらぎらと光っているのが見えてくると、おおよそ半分まで来たのだなと思って少し心が軽くなる

巣付近の黒蟻のような人々が赤から青へ変わる前に白黒のだんだらを我先に踏み締めて向こう岸へ急ぐ

自分はその黒蟻の波に飲み込まれないように注意しながら車輪を転がし走り抜ける

何をそんなに急いでいるのかわからない、自分も何を急いでいるのかわからない

急いでいる人がいるから急いでしまう、ポツネンなのにポツネンになりきれぬ、心弱い

歓楽街の前の大通りを横切って高架下を潜る

振り返ったら中空を電車が左へ右へ走っている

黄色い電車を見て漠然とこのまま今年は終わるのだろうと思った、おそらくこのまま今年は終わると思う

そしてこのままどんどん寒くなって、いつかは東京にも雪が降るんだと思う

残り半分の帰り道、暗い道でシャシンのことを考えてたら心がじわじわと暖かくなった

そういやぁシャシンがあった、シャシンがあって良かった

雪が降ったら雪のシャシンを撮ろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「突然の小悪魔ちゃん騒動」12月10日

【 紅葉 】

 

 

 

とりわけやることがない日曜日なのですが、憎いっくらいに良い陽気

雨が降っていたりすれば家に閉じこもる理由になるけれど

ここまで綺麗な青空の下、家に閉じこもっていると後々後悔すると思うし

心にカビが生え、頭に虫がわくと思われるので

洗濯を済ませ、寝具一式をベランダで天日干ししてから

例のごとく暇つぶしと洒落込み、無目的に中野阿佐ヶ谷高円寺を徘徊する

路肩を黄色で埋め尽くす銀杏は美しく、風の匂いはすっかり冬だ

自分は知らぬ間に時間に背中を押され続け、気付けば冬に居た

あと4ヵ月後には27才になるのだなぁ、27かぁ、実感湧かん。四捨五入したら30じゃん。

いいのか、このままで、俺よ。と思いつつペダルを漕ぎ

阿佐ヶ谷スズラン通りに差しかかると、とある店鋪のガラス越しに幻獣の標本が展示してあるのが目に入った

思わず「あっ」っと声をだしブレーキ、つま先でチョカチョカ地面を蹴ってバックする

自分はべったりガラスに張り付き干涸びた「幻獣」(尻尾が矢印状だから、おそらく小悪魔)を凝視

確かにある、見間違いじゃない、幻獣は展示されてあった

俺これ本で見たことある!ヒロポンスキー博士がイギリスで発見したアレじゃんか!

しょっちゅう中野阿佐ヶ谷高円寺を徘徊しているのに、

知り人にすら出会わないのは、俺に極端に友人知人が少ないからだな、みんな俺のことを嫌いだからだな、と

軽く落ち込んでいた自分の心は、突然の小悪魔ちゃん騒動で雲散霧散に立ち消え

こんな阿佐ヶ谷の片隅のギャラリーで実物を見れるとは思ってもいなかったと歓び

わー ホンモンやん! すげーすげー! はしゃぐ

 

 

ギャラリーに参

壁には様々な幻獣(コウモリのような羽をひろげる小鬼や、手が生えている魚、直立するカエル) のミイラ化した標本が展示されてあって

自分ははやる気持ちを抑え、1個1個を入念に観察して回った、2周した。

 

 

いいもん見た、ひさびさにいいもん見た

自然と笑いが込み上げてくるこの幸福感と充実感

やっぱ街は徘徊するもんだな

それにしてもあの幻獣標本はよくできてた、江本創さん凄い

幻想標本博物館 http://sow.ggnet.co.jp/

 

 

陽パワーに触発された自分は高円寺を彷徨い

神社仏閣を3寺巡って真っ赤な紅葉をさんざん撮った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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