「運命なんて後付けでいい」 2008年5月20日

【 不純 】
カラスかなと思った、だって全身黒いから、じゃぁカラスじゃん、でもカラスかなに留まる
どうしてカラスかななの、力強くカラスだと断定できないのかい
そうカラスだと断定できない深い理由があるのです
ほらあのカラス(仮)の尾を見てごらんせ、異様に長かろ
それに目をこらしてよくごらんなせ、な、くちばしが金色に煌めいている
さっきまであのくちばしを空に向かって一心不乱に啄んでいたので、はて、何をしているのかと興味深く観察していたら
あのカラス(仮)は空の青を啄んでいた、だから、ほら、あすこだけ空の青が剥がれて朱色になっとろ
尾が長くてくちばしが金色で空の青を啄む鳥、体の色が黒くともはたしてこれはカラスだろうか
だから私はカラスかなで留まるんです、それが結論ですと言い終わらないうちに
質問者は姿を消して自分1人だけになった、そもそももともと1人だった。
見たこともない黒い鳥が飛んでいた、それだけで充分だ
目当てはカラスじゃない、目当てサーカスのテントを小さくしたような小屋
しばらくいくと森とも林とも区別がつかない木々を背にして
濃緑色のビロード地の布をかぶった小屋があった
薄暗い小屋の中、中央に木製のテーブルと椅子が一対だけあって
テーブルの上には緑色のスイッチがひとつだけある、他には何もない、室内もグリーン
自分はスイッチを見つけるや「あっこれか」と反射的に思う、けど、それ以上の感慨はない
「運命の人と呼ばれる人」にすでに出会っているか、まだ出会っていないか
これを押すとわかるわけね、どういうメカニズムなんだ、ともあれわかるという
俺は出会っているのか?運命の人、って運命の人って何だ?
伴侶になる人を運命の人というなら俺会ったことあるけど
結果、伴侶関係が解消されたってことは運命じゃなかったってこと?なの?微妙、いろんな意味で微妙
そういうのを全部さしひいての「運命」?
うわーどうしよう、もうすでに出会っていruパターンだったらどうしよう
あの人か?この人か?いやはやあいつか?って意識しまくってギクシャクしてしまいそうだ、すぐ恋をしてしまいそうだ
逆に、逆にまだ出会ってないパターンだったら、それもそれでギクシャクすんなー
はじめて会う人会う人めちゃめちゃ意識するもの、すぐ恋をしてしまいそうだ
恐い、けど、知りたい、どっちなんだ?おほほほほ、好奇心がくすぐられる
あーダメだ、こんなテンションじゃダメだ、タバコ吸おっと、って表にでる
小屋内が禁煙だった場合叱られるのが嫌だから表でタバコを吸う、プフー煙りを吐き、俺は誰に叱られるのかを考えた
タバコを吸いながら、スイッチを押すと心に決めた
小屋に戻って、椅子に座り目を瞑ってスイッチオン、オン、オン、オン、オン、オン連打、オン連射、1秒間に16オン
ゼビウスのアレを倒す勢いで連射する、しかし依然として何も変わらない、ファンファーレも鳴らない
っかしーな、連打して壊してしまったのか、壊してしまったらきっと叱られる、叱られるって誰に?
てっきり俺は、ボタンを押した瞬間、目の前に薄黄色のエレベーターガール風の制服を着た22才短大卒の女性の立体映像が写し出され
「お客さまはもうすでに運命の人と御会いになっております、ナイス」or「運命の人に出会っておりません、ファイト」と
伝えてくれるのだとばかり考えていたので、この何もなさは、逆に想定外
っつーか勢いで押したんだからテンポよく返ってきて欲しい、もっとテンポよいコールアンドレスポンス的なグルーヴ期待してたのに
なんなんだよ、何よこの間? 後悔の間? どんどん後悔していくぞ、後悔しているぞ俺
ああ、ああ、不手際はなはだしい、ああ、もう知りたいくない、運命なんて後付けでいい、スイッチ押したのはなかったことにして
って懊悩していると、突如、地面の下からドンドコドコドコドコドコドコドラムコール
俺、弾けるように飛び上がり、一目散に駆け出した。間が悪いんじゃボケと呟いて、そんなことを考えていたらあっという間に18時になっていて
椅子から飛び上がりおつかれっしたーつって一目散に退社、乗車、下車、高円寺、西の空
西の空はまだらな朱色、もうこの時間に夕焼けが窺える時期になったのだと感じる
だが、しかし、夏の夕焼けはこんなもんじゃない、もっと赤く濃ゆいのだ、したがってこれしきの夕焼けじゃ俺の心は揺れません
斜に構えて薄い夕焼けを睨む、上空を黒い鳥の群れが右から左へ飛行。たぶんカラス。たぶん運命。
「否定しない高円寺の人々」 2008年5月17日

【 春、走る 】
目の前にはピスタッチオ、よっちゃん烏賊、ベビースター、チーザ等等持参した乾き物が広がる
左手には昼の陽光を反射してキラキラ煌めく紺色の海が広がる
目の前にはニコニコ笑う高円寺の面々
素晴らしき休日、なかなかええやんこのシチュエーション、海・友・豆
そして右手にはできたてのビール、泡、泡が細かい、コップに星マーク
くぅぅぅ早く飲みたい、飲んでおくれとビールが囁く
だからつって我先に飲むのは筋違い、ちゃんと全員にビールが行き届いて、乾杯、それが大人のマナー
つまり皆にビールが行き届く数分間、犬のようなおあずけ状態
このおあずけの1分1秒が、また、ビールの旨さに拍車をかけるのだと自分に言い聞かし
もう一度、さっき見て学んだビール知識を頭の中で再生する
ビールが黄色なんは麦芽を黄金色になるまで煎じたからです
黒ビールが黒いんは麦芽を焦げ茶色になるまで煎じたからです
瓶ビールの瓶は洗浄して再利用します、洗浄時間は30分です
ホップはなにかの花、花かんざしの葉っぱのような匂いがする
麦を管理するフィールドマンは14人いる
ビールを醸造するタンクは超でかい
美味しい生ビールまで169メートル、ロスの空港、ルービロポッサ
白い泡と黄色の麦汁、3:7の黄金比
それがキンキンに冷えていて、喉はカラカラに乾いていて不味いわけがない
行き渡った?行き渡った?
よし! カンパーイ! ぷっはぁぁー んまーいつって飲む飲むできたて生ビール
もうね、できたて生は炭酸から違う、炭酸が細かくて揃っているのです
いつも飲むビールとは比べ物にならないほど洗練された味、っつーか、なんつーか
ビール工場で飲むビールだから旨いに決っているという先入観と
そのビールが出来るまでの過程を学んだって前振りと
昼酒、海一望、そして高円寺の面々と賑やかに飲む、ってのが、こうばっちり噛み合ってむちゃくちゃ旨い
ああ、来て良かったぁと心から思う
千葉の端、埋め立て地の工業地帯まで遠かったけど、来て良かったと思う
と同時に、「社会科見学がしたい」という漠然とした俺の思いつきなんかに
結構ノリノリでつき合ってくれる高円寺の人々に感謝、数秒感謝してお代わりビール
さっきは黒ラベルだったから次はエビス、で黒ラベル飲んで黒ラベル
都合4杯飲んで、ビール工場見学者無料ビール飲み放題タイム20分はあっという間に終り
すっかり良い気持ちのまま、併設された土産物屋でサッポロビールの星マークが印字されたコップと
ビアジョッキに栓抜きがついたマグネットを購入する、他のお客はすっかり帰ってしまっていた。
昼無料酒を無遠慮で飲んでほろ酔い気分のまま
人通りのない埋め立て地に降り立ってハイテンション
陽が真直ぐ降り注いで気持ちよいし、潮の匂いがうっすらしますな
ほんならお次は家具ショップIKEAに行きましょつって
イエーイ御陽気だったのは始めの30分だけ
残りの30分はけっこう無言で、けっこう這々の体
というのも、時間満了になるまで酒を飲み、かつ、ゆるゆるとお土産を買い
そして工場の入り口で記念撮影を撮ってたせいで
送迎バスはとっくにでていってしまった、タクシーもない、残されたのは2本の足
常時ならどうにかしてタクシーを呼び寄せるなどするが
残念なことに皆さんけっこう出来上がっていて、どうにかなるでしょ的な
飲んだカロリーは歩いて消費的なノープランとハイテンションが同居する形となり
んまーIKEAも同じ埋め立て地にあるわけだから大丈夫さ!と言って徒歩
だんだん日光が強いことを実感しだす
IKEAがどの方向にあるのか誰も知らないことに気付く
利尿効果のあるビールを飲んだので、さっき済ましたのにまたトイレに行きたくなる
いつも冷静なハルが走る
それでも遥か遠くにIKEAの看板が見えた時は感動したし
数年ぶりに海が見れて嬉しかったし
埋め立て地を不安な気持ちのまま当て所なく歩くという
こういう苦しい思い出こそがいずれ良い思い出になるわけで、思い出のインデックスになるわけで
確かに疲れたけど、妙に充実感があった
そうして1時間かけてIKEAに到着した。
2時間30分買い物をして、本日最後のイベントである「林田家で宴会」のため林田家に行く
母は相変わらずハイテンション、父は女の子がいっぱい家に来て嬉しそう
テーブルには酒、コップ、箸、寿司、牛筋の煮込み、煮物、ポテトサラダ、タケノコと山椒のおむすび、漬け物、などなど
「とりあえずメシとか酒とかつまみとか用意しておいてくれる」
という俺のオーダーに、ばっちり応えた料理がすっかり準備されていた
ビストロスマップでもこれ以上のものは用意できまい
すげーな、竜宮城なみの歓待っぷりじゃないか、と感心する
ともかく飲もう食おうつって座して賑やかに乾杯
牛筋が旨ぇ牛筋が旨ぇ、一心不乱に食う高円寺の人々
「いやー、いつもうちの馬鹿がお世話になってます」という父の言葉に
「ええー」「まぁ」「…はい」と否定しない高円寺の人々
賑やかに食って飲んで歩いて眠って、充実した1日
さて次は何を企画しましょうか
島に行く、温泉にいく、バーベキューもやりたいね
いろいろやりたいことの種が芽生えていく
個人的には「大縄跳びを飛びたい」
連続して100回跳んだらすごく感動できそうな気がする。
船橋から中野まで電車に揺られて眠って帰る
バスも走っていない時刻なので中野駅から自宅まで約1時間かけて歩いて帰る
月灯かりのない家路は遠い、疲れた、でも充実した疲労だから気持ち良かった。

【 津田沼到着 】

【 工場到着 】

【 ビールビール 】

【 記念撮影 】

【 埋め立てハイテンション 】

【 イケア夫妻 】

【 サッポロ 】
【サッポロビール千葉工場見学】
〒273-0014 千葉県船橋市高瀬町2番
TEL:047-437-3591
見学受付時間 :10:00〜16:00
見学休止日:日曜・月曜・祝日、年末年始
見学所要時間 :約60分(見学40分、試飲20分)
URL:http://www.sapporobeer.jp/brewery/chiba/kengaku/index.html
「赤いのがでた」 2008年5月14日

【 のように 】
むちゃくちゃ喉の奥が痒い、さえ箸的なもんでぼりぼりと掻きむしりたい
つってさえ箸を喉の奥につきこむのは危険な行為なので、さえ箸の代わりに咳をする
ゴフゴフゴフ、ゴックゴックゴック、ギャンギャンギャン、ズゴックズゴック浴室に響く男の咳
・・・
納得いくまで咳をし続けたら赤いのがでた
それでも喉の奥がまだ痒い
ケホケホケホ、ゴフゴフゴフ、ゴックゴックゴック、ギャンギャンギャン、ズゴックズゴック
・・・
納得いくまで咳をし続けたらまた赤いのがでた
赤いのが2度もでてしまった、自分は大丈夫なのだろうか、少し心配になる
それでもまだ納得いかない
いくら咳をしても喉の奥で羽虫が羽ばたいているようなむず痒さがなくならない
水を飲んでもお湯を飲んでもこのむず痒さはおさまらず
唯一咳をするとおさまる、咳の震動で喉の奥を掻いているイメージ
後半はヒューゴヒューゴと変な音をたたせてむちゃくちゃ咳をする
赤いのはもうでない、替わりに涙と鼻水がにじみ出る
洗面台の前、鏡に写った酷い顔
・・・
むちゃくちゃに咳をしたせいで頭脳が痛い、後頭部が痛い
エネルギーが頭全体で炸裂したせいで毛細血管がぷちぷちと断絶しているのでしょう
するとこの赤いのは血? 脳血?
あーやばい、なんか、なにもかもが上手くいかない
後頭部がぎんぎんする、咳が止まない、ゲホゲホゲホ
薬、薬、全然効きやしねぇじゃねぇか、緩和するものの完治せず
こっちは咳が派生して頭脳が軋む、涙が滲む、明日が見えない!
ゲホゲホゲホ ゲホゲホゲホ ゲホゲホアバオアクー
納得いくまで咳をし続けたら今度は透明なのがでた
口いっぱいに透明なのがでた、おそらく脳漿。あるいは脳汁。
「内科に行くべきだ」はじめてそう思った。
「内科に行かないか(内科)?」って駄洒落はアリなのか?
まだ、そういうことを考える余裕はある。御心配なく。
「病の頭」 2008年5月12日

【 渇望 】
喉のおくが真っ赤にただれていて、この世の終わりみたいな咳をすると、黄緑色したゲル状の痰がでた
薬は飲みきってしまって、空き瓶だけが虚しく転がる部屋に差し込む光は鉛色
向いの家の屋根が湿っていてつるつる、ちょっと前まで雨が降っていたのだと推測する
外套を着て薬屋へむかう、薬を買う、サンドウィッチを買う
「弱り目に崇り目に弱り目だな、また風邪を引いてしまった」
自分のこの防御力のなさに泣けてくる
それが呼び水となっていろいろな思いが込み上げてくる
今日もひどく寒い、雨もやまない、灰色だ
人の体温を渇望、愛情を渇望、病の頭では足りないものばかりを渇望する
この虚しさに拍車をかけていると知ってて止まない
新しく人を好きになることがまるでタブーのように感じて止まない
サンドウィッチの包装ビニールをゴミ袋と化した買い物袋に捨てて薬を飲む
護符護符護符。それでもなおこの世の終わりみたいな咳も止まない。
「堕落しています」 2008年5月11日

【 雨雨雨 】
酒を飲み、くだを吐き、人を抱けず、不安を抱く
ゲームしたり手淫する日々
カメラがあるのにシャシンを撮ってない
書くことあるのに文章を書いていない
時間があるのに何も創っていない
すべてを先送りにして一時の享楽のみを甘受
堕落しています
焦燥感が肥大していく、のを眺めてる
不安が増長していく、のも眺めてる
今日は雨が降っているから何もしない
雨降って地固まることを待っている
待って海路の日和があることを期待している
ほら、堕落していきます。
「3度目の圧電死」 2008年5月7日

【 不惑 】
思いつく限りの現実逃避と気分転換はやったけど
心が晴れるのはほんの一瞬だけ
このくさくさする感じはなくならんのよね
現実逃避先のゲームをしても
フルフルっつーふざけた名前の翼竜がくりだす、電気プレスアタックをばしばし喰らって何度も圧電死
死の直前に「ナウシカぁぁぁ」と自分が操るキャラクターの名前を絶叫しながら膝から崩れ落ちるせいで
その拍子に麦茶が倒れて畳がびちゃびちゃになる
灰皿が裏返る、時間が凄くすぎている、愕然とする
万全を期して挑んだのにこの有り様、3度目の圧電死、芽吹くトラウマ
再チャレンジする気力もフルフルに勝利する自信も根こそぎ持っていかれて
「現実逃避先の仮想現実から仮想現実逃避して現実に現実逃避」する
そういう複雑なフローを辿って行き着いたのは創作活動
仮想現実から逃避して創作にいたる
創作はいいよ、なんせひとつひとつがちゃんと現実に残るもの
ゲーム内でいくらモンスターを狩ろうとも、アイテムやお金を沢山集めても、メモリーにセーブデータしか残らない
その時間に比例して現実の自分は弱体化する
でも、それは解ってても言っちゃいけないお約束
ゲームは楽しい、面白い、熱中する、そこに価値がある
良い気分転換にもなったはず、それだけで有り難い
でもフルフルを倒せないので心が折れた、折れた心が治るまで創作に逃避
久々に意欲をわかせて作業をする
ふとそもそも自分は何から逃避してたのかを考える
ああ創作に行き詰まってたからシャシンから逃避していたのだと思いだす
肩の力が抜けていい感じ
これでいいのか
これでいいのだ
「陽光・草木・深呼吸」 2008年5月6日

【 蟲 】
樹木の根元付近から生える「ヒコバエ」
同じ節から2つ3つと枝がでている「くるま枝」
幹に向かってのびる「ふところ枝」
地面に向かってのびる「下がり枝」
他との協調を破り自分本意で無茶苦茶のびる「徒長枝」
樹形を乱すと忌み嫌われるこれら不要枝を
梅の木の下からずっと眺めていた
あっあれはくるま枝、これがふところ枝でこの辺は徒長だな
確かにこれら不要枝があるとごちゃごちゃ枝が複雑に絡まって見栄えが悪い
想像の高枝きりバサミを使用して、目の前の梅の木の不要枝を伐ってみたが
うん、さすが先人の知恵っつーか、はいはいなかなかすっきりしてよろしいでおます
人間の頭髪を刈るのと同意義なのか
けど「不要」呼ばわりされる枝のことを考えると少し心が傷むのもまた事実
生きている枝を伐ってまでして美しさを求める必要性はどこにある
それこそ自分本意につけあがっちまった人間のエゴなのでは
自分本意に振る舞う人間の徒長
自然の成りゆきにまかしその中に美しさを見い出すべきか?
人の手を加えるべきか?
散々考えたけれど結局どっちが良いのか判断がつかなかった
ただ個人的におもうことは、整然と刈られた植物にはあまり魅力を感じない
自然のまま無茶苦茶に枝をはり、枝を張りすぎたせいで強風で枝を折られても
その裂け目から新芽をだす超自然木には魅力と生きざまとか歴史が感じられて好き
どっちにせよ植物最高! 樹木万歳! 草原万歳!
数十年ぶりに木に登った
木に登ると視線が高くなった
気がつくと2時間経過していた
さっきまで原っぱで遊んでいた人の影がない
きっとお昼を食べにいったん自宅に帰ったのだと思う
自分はいそいそと木から降りて、陽のよくあたる草原に座ると
プラス1時間そのまま漠然とした。
不思議なことに妙な幸福感を感じる
陽の光を浴びたことによってきっと自分の体内では何かしらの化学反応がおこり
幸福を感じる物質がどしどし精製され、赤血球に乗って脳へ送りこまれているだと思う。
次回は泡盛を持参して漠然をしようと漠然と考える
どこかで誰かが演奏するアコースティックギターの音
「何もしないことをする」
気焦りから、結句、己の心臓を握り潰している
そんな昨今の自分には、丁度良い温い時間の過ごし方
陽光・草木・深呼吸
陽光・草木・深呼吸
ゴールデンウィーク最終日のことでした
「さよならウイルス」 2008年5月3日

【 広場 】
薬を飲む、ビタミンC液を飲む、あとはひたすら眠るという一連の行動を
けっこう真剣に取り込んだおかげで風邪は治った。
熱もないし、喉も関節も頭も痛くない、さよならウイルス、こんにちは健康
というわけでここ数日の間、療養と洒落こんで家に引き込んでいたのですが
快気したのに家に引き込んでいてもしょうがない
体力も回復したことですし、ここはひとつ元気よく草原を走り回ろう!
ひと狩りいこうじゃないか!と呼び掛けて
狩猟笛を背負い、こんがり肉とPSPを持ってバータン家へ
39度以上の発熱でぶったおれながらも根性で快気したバータンと供に
夜中まで桃色の毛をした巨猿を追い掛けまわして遊ぶ。
翌日、高円寺で病み上がりに酒宴
先日の合コンっぽい話や、デートっぽい話をする
いつものようにがぶがぶお酒を召し上がり
薄着のまま蒲団に倒れこんで朝を迎えると風邪リターン
このまま野放しにするとぶり返してしまうので
残り少なくなった薬小瓶から慌てて3錠をとりだして飲み込む
さほど天気は良くないが蒲団を干して
近所の公園をシャシンとりながら歩く
17時、まだ高い位置に太陽がある
小丘に登って真直ぐにそれを見る
夕暮れでオレンジ色になる寸前の太陽光は黄色
新緑は黄緑色
死んでると思ってた木には紫色の花が咲いていた
今、この場に彼女がいたら、そういう人がいたとしたら
全身で幸福を感じれそうだなと思う
きっと風邪なんかも引かないと思う
100歩ゆずって風邪を引いたとて、手厚く看病されることを思えば
それはそれで幸せだよ、結果オーライつって笑えるよ
ああ、甘いのが欲しい、甘いのをください
「弱り目に祟り目」 2008年5月1日

【 秘薬 】
漠然とした不安や人恋しさ、ストレス、不眠、不整脈
ただでさえ自律神経失調の疑いがあるってぇのに
そこへ咳、鼻水、熱、頭痛、腹下し、発症
目を覚ますと季節外れのウイルスに感染していた。
弱り目に祟り目
弱り目に祟り目
弱り目に祟り目
一日中このコトバが頭から離れない
立ち上がると熱のせいでふらつき、ふとした拍子に咳がでて、頭脳が軋んで痛い
「水分をとらなきゃ」
台所で水道水をがぶがぶ飲む
「眠って体力を回復しなきゃ」
お蒲団に倒れ込む
「薬を飲まなきゃ」
よろよろ歩いて近所の薬局へいき、勧められるまま総合風邪薬と液体秘薬を購入
スーパーでビタミンC汁と卵とシュークリームを購入
これら全部を摂取して再びお蒲団に入って眠る、午後2時
午後の日射し午後の空気が窓から入ってくる
世間はなかなか良い天気だってのに、俺は僕は療養だ
どうせなら善福寺川公園でぼんやり植物を眺めたいな
せっかくの平日午後が療養で消えていく
汗ばんでビチョビチョの衣類
グラタンを食べたい、梨を食べたい、手厚く看病されたい
意識が遠のいていく、弱り目に祟り目弱り目に祟り目くるくるくる
「合コンしたりデートしたり」 2008年4月28日-29日


【 さくら 】
合コンしたりデートしたりっつうと若干語弊があるものの
素性の知らぬ男女が都内某所の酒場に寄り集って1室で酒を飲む
語らう、笑う、弾ける、唄を歌って親交を深めていくことを合コンと言うならば合コン
そこに、任意の男女をひっつけようという企てがあろうとも、これは合コン、だし
2人きりで繁華な街へ出向き、若干気をつかいながらも食事をしたり、映画を観たり、お茶をすすって
楽しく過す目的で過すことをデートと言うならこれはデート
相手が高円寺の女子であろうとも、現役女子高生であろうとも、主婦であろうとも
相手は関係ないだろ、これはデートだろう
ひさびさにそれをやった、合コン、楽しかった、朝まではしゃいで疲れた
参加者男、俺を含め男子はバータン、コウジ、クニオ
小学生来のつき合い、腐れ縁を結晶まで精製した仲なので
阿といへば吽、ツーといへばカー
俺が「今週のなんだけどさ…」と言い出したら
「(あっワンピの話だ、この場で!?)」と伝わる仲
それくらい意思疎通がはかれているのでばっちり歯車が噛み合えば恐いものはなく
今宵もばっちり歯車が噛み合った、のと、集まった女の子達の笑いの沸点が低かったことも相まって
どかんどかんウケる、笑いが絶えない、すべり知らず、それは言い過ぎ
けど4人芸ここに極まれりみたいな感じになって
余裕綽々で喜色満面酒を煽るが
「いかんいかん、ウケているのはいいことだけど、こんなんで満足したらいかん!」と思い
天狗になる気持ちを修正自制
ともあれ、任意の男女がくっつくか・くっつくかないかは
それぞれの気持ちなり精進の未来にゆだねられるけど
サポートメンバーの俺バータンクニオはやることやった、特にクニオとバータンは頑張ってた
俺は眠いから寝たり、シャシン撮ったり、基本的に自由行動
なんなんだこの唄は! 耳障りの良い語句を羅列しているばかりの嘘っぱちぢゃなないか!
なんで?こんなんがいいの? これを良いと思えるの? これのどこがいいんだよ畜生!!!
この歌詞の先に本当が見えない! 魂がひとかけらもない! これが「唄」ですか?ふざけんな!
あと歌詞に紛れ込む不可解な英語詩も意味がわからん! 必要か!? いらんやろ木瓜!って歌詞に本気で憤慨
そうやって心を千々に乱したりする俺を「そうだよね、けど誰もそういうこと気にしてないから、落ち着いて」ってクニオがフォロー
特にクニオとバータンは頑張ってた
始発に乗って明け方5時くらい就寝
目覚ましアラームを5パターンと目覚まし時計を設定したおかげで5時間後起床
お風呂に入って、着替えて、好天の祝日デート
これも楽しかった、普段は多人数で会うエンジ女子と2人で出向くことなんてないから或意味新鮮な感じがしたし
ガチャポン回したらヨーグルティのマグネットフィギュア出て嬉しかったし、スクリーンの夏帆ちゃんが超可愛かった。
充実した2日間、へとへとなので19時就寝、5時起床、日記を書いてこれから出社
3勤終えればGW心が弾む
カレーパーティーをやりたいんです。
「分かれ道で立ち尽くす」 2008年4月27日

【 歯車 】
太陽は見えないのにうっすらオレンジ、夕焼け色
左右には生き物の気配が微塵も感じない枯れた草原が広がっている
その中間を真直ぐのびる灰色の小道
道の脇にはひょろひょろ背の高い木が所々植っている
空気は煙がかっていて不明瞭
煙越しに見える空は、空は嘘みたいな水色なんだけど
べったりと塗られてなんか重い印象を受ける
自分はそこを、ただ道なりにぽてぽて歩く
寒くもない、暑くもない、かといって居心地がいいわけじゃない
だから幸福じゃない、けど寂しくもない、満たされてもいない
歩けど歩けど変わらぬ景色が続くばかり
「そういうもんだ」と半ば諦めて歩いている
「どうしようもねえ」と半ば諦めて歩いている
いずれ赤い実が落ちてたり、金貨を拾うかもしれない
もしかしたら目の前に天女が舞い降りて、自分をもっと色とりどりのセカイへ連れていってくれるかもしれない
そういう「かもしれない」に夢とか希望を託して、ぽつぽつと歩く、終着はおそらく死
それを考えると凄く恐いので、いもしない天女とかありもしない林檎のことを考える
都合の良いことばかり考えて、道なりにぽてぽて歩く、歩いてた
そしたら突如、目の前に分かれ道が出現した
「おかしいなぁ、さっきまでなかったのに」と訝しがる
分かれ道まで辿り着いてそれぞれの先を眺める
右の道の景色は今まで歩いてきた道と同じ風景
枯草原と灰色の小道、ひょろひょろの木に全体煙った空気おんなし
翻って左の道はつうと何も見えない
それもそのはず、左の道の入り口には天から幕が垂れ下がっていて
向こう側を見えないようになっている
その先に何があるのか凄く気になるので、どうにかして中を覗こうとがんばるけど
自分の動きをトレースするように天幕も動くので中が見えない
苛立って天幕を手で払い除けても天幕は黒い空間の布でできているので触れない
「ううう、どうすりゃいいんだ」捻る「判断材料があまりにも少ないではないか」
天幕の先に何があるかなんてまったく想像がつかない
道が続いているかどうかさえも疑わしい
でも正直な話、左の道に憧れがある
というのも天女や林檎を考えたりする右の道にはうんざりしていた
内心、このままじゃダメだ、こういう発想ばかりでは腐ると疲弊していた
そこへこの分かれ道、アクシデント、分岐点
脱出するにはここより外はない、と思う
けど、その先が見えないんじゃ恐くていけねぇよ、とも思う
ふと立て札が目に入った
何か情報があるかもしらんと急いで駆け寄り見てみると
不可思議なことにこの立て札、立て札なのにも関わらず何も書かれていない
これじゃ立て札の役割は果たせていない
しようがないのでポケットからペンを取り出して文字を書きこんだ
『→「何も変わらない日常」はこっち』
『←「何もかも捨てて英国」はこっち』
立て札をじっと見つめたままペンにキャップをはめポケットに突っ込む
何かを考えている表情のまま、分かれ道で立ち尽くす。