2000年1月1日(土)

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「数学と遊ぼう」に行ってきた・・・その1

 1999年12月12日(日)東京上野の国立科学博物館で開催されている展示会「数学と遊ぼう・・・かたちと数のワンダーランド」に行って来ました。会場で販売されているパンフレットの最初にあいさつがあり、その中で、
====引用開始===
 この展示会「数学と遊ぼう・・・かたちと数のワンダーランド・・・」では、皆さんに「数学」とお友だちになってもらうことを目的に、数学のおもしろさ、不思議さ、自然の中の数学、さらには、日常生活に取り入れられている数学的知恵などを表現した作品に実際に触れ、それを観察したり操作したりしながら学習できるように工夫しました。
===引用終了===
とあるように、手にとって触れることができる展示が多くなっております。中には、私も実際に作っているものもありましたが、どれも、しっかりとした材料と作りにより、存在感あふれる立派な作品になっていました。

 数学的な解説は、見る人の興味を阻害すると判断されたのでしょうか、展示会場にはその「みどころ」はおろか数学的な解説もなく、別売のパンフレットの中にも解説はあまり多くありません。そこで、いくつかの展示について私なりの解説を試みてみようと思います。これから見に行く人の参考になれば幸いです。

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万華鏡のいろいろ1

 「万華鏡」。底面が正三角形の三角柱であり、側面は内側が鏡面になっている。底面には、色とりどりの小片が入っていて、それが側面の鏡に反射を繰り返して美しい幾何学模様を作ります。万華鏡を回転すると中に入っている小片が移動し、見える模様も変化していきます。その意外な模様、意外な変化が多くの人を魅了します。

 左の図の赤い線で囲まれた三角形がもとの図形です。赤い三角形の各辺が鏡になっているので、この鏡に関して対称移動を繰り返してできた図形です。これをずっと繰り返していけば平面全体を充填することができます。

 右の写真が、会場でみた底面が正三角形の万華鏡を覗いて見たものです。小さな正三角形が見えますが、あの一つが現物で、他のものは全部鏡像ということになります。

 さて、この万華鏡、底面の形を変えるとどうなるでしょうか。展示会場には、正三角形を半分にわった直角三角形(60度、30度のおなじみの三角定規の形)と、正三角形の重心を中心に3つに分けた鈍角三角形、直角二等辺三角形の万華鏡が展示されていました。さて、この万華鏡をのぞいて見た世界はどうなっているでしょう?


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 赤い太い線で囲まれた三角形は、正三角形の一辺と重心でできる三角形です。このような三角形を底面にもつ万華鏡ではどうなるでしょう?

 左図の三角形ABCを辺ABについて対称に移動したものを考えてみましょう。同じように三角形ABCを辺ACについて対称に移動したものも考えてみましょう。対称移動して得られる二つの三角形は、直線ADについて対称でないことがわかるでしょうか?

 そのためにもとの三角形を三色に色分けしていました。辺ACについての対称移動によってできる三角形の辺ADの部分の色は水色ですが、辺ABについて対称移動してできる三角形の辺ADの部分の色は黄緑になります。

 底辺が正三角形の万華鏡のときは、このように対称移動を繰り返していったものがどことも矛盾をおこすことなく平面を充填できましたが、この三角形ではそのようにうまくはいかないようです。

 実際にどのように見えるか、展示の万華鏡の像の写真を見てみましょう。


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 模様がきれいに連続していないところが見えますね。実際には見る方向を変えると違う模様が見えるようになります。いずれ、これでは万華鏡としては出来が悪いですね。

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 他の形のときにはどうなっているでしょうか?



 底面の三角形が、各辺に関して対称移動を繰り返して平面を充填するとき、三角形の各頂点には、対称移動を繰り返して偶数個の像が集まっています。したがって、一つの角度は360度を偶数で割った商になっていないといけません。そのような三角形は正三角形と三角定規の2つの直角三角形しかないのです。

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