2002年01月03日(木)

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ルーローの三角形を作ろう

 「取れたて日記」2001年8月8日で、私は平面の等幅曲線のひとつである「ルーローの三角形」の空間へのアナロジーとして「ルーローの四面体」を考えた。

 「考えた」といっても、なかなか頭の中だけではその形がどのようなものか想像しずらかった。頭の中では正四面体の各頂点を中心として、正四面体の一辺の長さを半径とする球面をかけばいいとわかってはいるが、これがどんなものになるか、なかなか想像しづらい。

 そこで、これを PovRay という3DCGソフトを用いて、ヴァーチャルな「ルーローの四面体」を実現させたのである。それが、左のグラフィックである。

 わが「取れたて通信」を見てくれている人はいるもので、この日の日記を見て、横浜の asimov さんがメールをくれました。asimov さんは、このルーローの四面体の実物を作ってしまったというのである。そして12月に、asimov さんが作ったルーローの四面体の実物をもらってしまった。そしてその作り方も教わってしまった。

 さらに、asimov さんからルーローの四面体をもらった次の週末、高木貞治ツアーにそれを持っていったところ、行きの新幹線の中や旅館でお酒をのみながら、ルーロー論議を重ねているうちに、いろいろなことを考えることができた。さらに偶然がかさなり、高木貞治ツアーでの宿泊地である郡上八幡は、食堂のショーケースに飾る商品のサンプル模型の生産において国内50%のシェアーを誇る町であった。そして郡上八幡の町の中を歩いているうちに、この本物そっくりのてんぷらのサンプル模型を作る工房の作業場所を見ることができたのであった。そこで、工房の社長さんに、ルーローの四面体を作りたいと相談したところ、素人が手軽に出来るのは、シリコンで鋳型をとり、そこにアクリル樹脂を流し込む方法であろう・・・と、教えてもらったのであった。さっそく、高木貞治ツアーの帰りに、名古屋の東急ハンズに行って、必要なものを一式買って帰ったのであった。



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ヴァーチャルからリアルへ

 Pov-Ray でやったことを、実際にやればいいのだ。

 まず、正四面体を作る。一辺の長さが a の正四面体を作るときには、半径が a の発泡スチロール球を用意する。この発泡スチロールの球をスライスしたものを正四面体の面にはりつければよい。

 球の切断面は、正四面体の面である正三角形の外接円になっていなければならない。一辺が a の正三角形の外接円の半径はRは、正弦定理より、
   a/sin 60°= 2R
より、
   R = a /ルート3
である。



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正確に切るために


 発泡スチロールを切るには、発泡スチロールカッターを使います。これは電流を流して発熱させた針金で、発泡スチロールを溶かしながら切っていくものである。使ってみればわかると思うが、切り口が平面になるように切るには、フリーハンドではまず無理であろう。定規をあてて直線を引くように、スチロールカッターがまっすぐ移動できるような「定規」が必要である。

 まず、正四面体のひとつの面の外接円になるように切り取るには、外接円の大きさに切り取った厚紙を使って、写真のように切り取る。厚紙から切り取るときには、外接円よりも少し大きめの円にすることである。実際に切り取ってみて、所定の半径の円になるように、いくつか大きさを変えた円を切り抜いてみよう。円を切り抜くには、円切りカッターがある。


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隣の面との境目は

 ふたつの隣り合う面に、上で切り取った球面を貼り付けようとしても、隣り合う球面が邪魔をしてだめである。そこで、隣り合う球面がちょうど「真中」でくっつくようにするために、左の写真のような平面で切り取る必要がある。

 そこで、この平面ができるような「定規」を写真のように作る。



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 杜陵サークルの12月例会は、みんなでルーローの四面体を作った。この日は遠く八戸から来てくださった東北数教協委員長の中村潤先生、おなじみ伊藤潤一先生、その隣で冷ややかに見ている下河原A先生、そしてO嬢・・・。みんな真剣に作っていました。上で球を切っているのは、岩手大学の小宮山先生である。


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出来上がり

 発泡スチロールの球を切り取ったところで、切断面に内接する正三角形を書いておいて、この線で切れるように、上の「定規」にあてて三方を切り取る。これを4つ用意して、最初の正四面体に貼り付けるとできあがり。

 これは、asimov さんから送ってもらったアクリル樹脂製のルーローの四面体である。送ってもらったものは、上のようにして作った発泡スチロール製のルーローの四面体を使って鋳型を作ってできたもので、表面に発泡スチロール模様ができていたが、紙やすりで磨いたら、こんなにツルツルになった。



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