1999年 9月 1日(水)

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証明のない証明(2)

三平方の定理

 三平方の定理はだれでも知っているし、いまでも時々使う定理である。 よく使うから、その証明をどうするかは忘れていても、なんとなく当たり前 のような感じがする。

 あるとき、ある青森県の中学校の先生が作った「ピタゴラスの水時計」 を見せてもらった。直角三角形の各辺上に作った正方形に1cmぐらいの 厚みをつけて正方形の水槽を3つつくり、そのなかに水を入れてある。 さかさまにすると水が移動するようになっている。これの真似をして作った 「砂時計」を見てみよう。
直角三角形の斜辺上に、厚さ1cmの正方形の容器をつくり、その中に 砂が入っている。(実際は、ケーキに使う「アラザン」)
 直角をはさむ2辺上にも、それぞれ同様の正方形の容器がつくってあり、 ともに斜辺上の平方形容器とつながっていて、中の砂が移動できるように なっている。


 これを上下さかさまにすると、容器の中の砂が、直角をはさむ2辺上の 2つの正方形に移動する。


 砂が落ちていく様子を眺める。ただただ眺める。 三平方の定理の証明がどうだったかとかいうことは 全然頭に浮かんでくるわけでもなく。呆然と眺める。


 普通の砂時計のときも、砂が完全に下に落ちてしまうまで 目が離せないのと同様、なんの数学的思考もないまま 最後まで目を離せない。


 そして、とうとう全ての砂が落ちてしまい、二つの 正方形に収まってしまう。

 これを見ていると、なんとも数学的でも論理的でもないのに 三平方の定理を納得してしまう。

 これまで当たり前のように使っていた三平方の定理も、 この砂時計をじっと見ているだけで、これまでの理解とは 別次元の納得をしてしまっている。不思議である。

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