昭治元年。かつてない激しい嵐と洪水のあと、ホワイトランドのアレレット山の頂上に漂着した箱舟から出てきた2ラットのホワイトは、すぐに隣のブラックランドから2ラットのブラックねずみを連れてきた。
昭治n年の人口をanとして、ホワイトとブラックを分けて、その後の人口動向を見てみよう。
a1=2+2
a2=3×(2+2)−3=3×2+3
a3=3×(3×2+3)−5=3×22+4
a4=3×(3×22+4)−7=3×23+5
a5=3×(3×23+5)−9=3×24+6
・・・ ・・・ ・・・
これを見ると、昭治n年のホワイツの数をwn、ブラックスの数をbnとすると、
an=wn+bn
wn=2×3n-1
bn=n+1
となっていると帰納できる。
ブラックスを人身御供とすることで、ホワイツの数は公比3の等比数列となっており、ネコ神の影響はまったくない。また、人身御供用のブラックスの数も等差数列となっていて、絶滅するわけでもなく、増えすぎるわけでもない。等比数列の増え方は等差数列の増え方に比べて爆発的に増える。等差数列的に増えるブラックスに対して、ホワイツの数は圧倒的であって、ブラックスが権利を主張することはほぼ不可能であろう。
ホワイツにとって平和な時代である。
最初に連れてくるブラックスの最適数はどうやって求めたらよいのだろうか。
ブラックスの数の変化が等差数列となるようにすればよいのだから、
bn=An+B
wn=2×3n-1
となるように、A,Bを求めてみよう。
まず、
an=wn+bn
とおいて、これを次の人口変化の仕方の式
an+1=3an+1−(2n+1)
に代入してみよう。
wn+1+bn+1=3(wn+bn)−(2n+1)
=3wn+(3bn−2n−1)
となるので、
bn+1=3bn−2n−1
が成り立つようにしなければならない。この式に bn=An+B
を代入すると、
A(n+1)+B=3(An+B)−2n−1
An+(A+B)=(3A−2)n+(3B−1)
これがすべてのnについて成り立つには、
A=3A−2 A+B=3B−1
これを解いて、A=1、B=1 となる。
これから、bn=n+1 となり、特にn=1とすると、b1=2 が得られる。これが、最初にブラックランドから連れてくるブラックスの最適な数となる。
以上のことから、漸化式 an+1=pan−(an+b) の一般項を求める方法がわかった。まとめてみよう。
@ an=wn+bn とおき、
wn+1=pwn
bn+1=pbn−an−b
の2つの漸化式に分ける。(ホワイツの数とブラックスの数と別に考える)
A bn=An+B とおいて、漸化式を満たすように A、B を求める。
B できたbnからb1を求める。
C これを用いて、w1=a1−b1 を求め、wnを求める。
これでネコ神の要求にこたえながら、ホワイツは幸福な生活をできるようになった。上にまとめた方法によって、an=2×3n-1+n+1 となることがわかる。これによるとホワイトランドの人口・・・チュー口動向は・・・
昭治10年 39377ラット
昭治21年 6973568824ラット(69億ラット)
昭治24年には2京ラットを越えてしまう・・・。やはり人口爆発・・・
みやじは、ホワイトランドがホワイツによってあふれかえり、飢餓のために社会に秩序が失われ荒廃し地獄のような状態になるのをじっと見ていた。そして、リセットボタンに手を伸ばした。