1授業をするまで

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 杜陵サークル(岩手)で,授業研究を引き受けないかというお誘いがあった。それはいいことだと無資任に考えていたが,いざやるとなったとき,授業者は私になってしまった。自分の授業を他人に見られるのは少々自信もなくて躊躇したが,引き受けることとなった。

 話が具体的にならないうちに夏休みになったのであるが,あれよあれよ,といううちに9月に授業をやることになった。授業の方は順調に進んでいて,初めに話があったときに考えていた数列から積分のあたりをやりたいという思いはすでに手遅れとなっていた。やるとすれば,試験直後のベクトルの専入しかなかった。

 このように,なりゆきで「ベクトルの導入」がテーマになったのであって,この部 分に特別の野い入れがあるわけでもなく,みなさんに知ってもらいたい特別の工夫があるわけでもなく,果たして,みなさんの興味をひくことができるかどうか不安である。しかも,テーマが「ベクトルの導入」であると知った伊藤潤一先生は「これは楽しみですね。ここはいろいろと議論があるんですよ。」と不気味なことをおっしゃる。なんだかよく分からないうちに授業を迎えることになった。

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 私の今勤めている学校は,宮沢賢治のふるさと,岩手県花巻市にある進学校である。1学年7クラスあって,そめうち4クラスが文系,3クラスが理系である。今回授業をするのは,文系のクラスである。

 授業形態や進度のこともあり,特別な授業をするわけにもいかず,毎日やっている普通の授業のようにしかできない。これでは「授業研究」のお役には立てないのではないかと心配であるが,仕方がない。

 進学校の授業は大学入試のことを考えて進度が速く,そそくさと授業して難しい問 題を演習したりする。ところが,「結局ベクトルって何なの?」という生徒が多い。「ベクトル」という概念は,生徒にとっては具体性に欠けた得体の知れないものらしい。

 また,ベクトルをきちんと定義すれば大学レベルのものとなってしまい,ある程度の妥協をしながら授業をしなければならないというわけで,授業をする教員にとっても難しいところがある。結局,教科書にそって,矢印として導入してゆくこととし,横念形成の部分にゆったりと時間をとってやりたいと考えた。

 結局はありきたりの授業になってしまったけれども,自分としては,いろいろ考え ることができ,大変良い勉強になった。

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