5 授業の記録 その2

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ベクトルの定義

M先生:  これから数学的なベクトルというものを定義したい。「定義する」のだから,勝手に決めてもいいのだけれども,あとから文句が出ないようにしたい。いろいろまわりに合うように決めていかなければならないよね。

 さて,共通にあるものっていうのは,なんだろう?今までの話のなかで黒板に書いてきました。
 まず第一に,どちらでも矢印で書けるということ。矢印!・・・「矢印」なんていうと,なんか数学らしくないですね。数学の教科書に「矢印」なんて書いてあると,家に帰って弟が見ても分かってしまう。もっと偉そうに言う方がいい。姉としての威厳を保てる。

 こんなもんでいいかな……。始点と終点を書いてAからBへ向かう矢印を表せそうですね。

 この記号はどういう状況を表しているかというと・・・,

こういう平面を考えて,この平面上にある2点を指定します。AとB。最初に書いた方をスターティングポイントとして,最後に書いた方を終点とするという約束で矢印を表します。そして,「移動」や「力」というものに共通な性質をもっている数学的なものとして,この矢印を考えようというのです。そして,この矢印を表すものとして,こういう記号を使おうということです。

 この記号,「ベクトルAB」とでも読みましょうかね。「ABベクトル」でもいいでしょう。

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ベクトルが等しいとは?

M先生:   せっかく作るのだから,役に立つものを作りたいものです。カとか移動というものにうまくマッチするように作りたいですね。

 まず,考察の対象となる「もの」としては,この矢印を考えるのです。例えば,こういうカとこういう力を合わせたらば,結果としてはこういう結果になります……というようなときに,この「等しい」ということはどういうことか,考えてみよう。

 例えば,移動について考えてみよう。2つの移動を考えてみよう。盛岡があって,一関があって,仙台がある。盛岡と一関の間は90km,一関と仙台の間も90km。盛岡,一関,仙台は,南北に1直線に並んでいるとしましょう。

 このとき,
●「盛岡から一関まで移動する」というこの移動
・・・と・・・
●「一関から仙台まで移動する」というこの移動
 この2つの移動は同じものとして考えていいのか,違うものとして考えた方がいいのか・…‥。
 1 同じ  2 適う  ・・・  さあ,どっちだろう?

1 同じだと思う人   ・・・ 全員手を挙げる
2 違うと思う人    ・・・ 参観している先生が1人
3 その他       ・・・ なし

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M先生:  じゃあ,別の例でいきましょう。力の例。
 ここに2つの物があって,どちらも,同じ自動車が,まったく同じ方向に同じように引っ張る。同じアクセルの踏み具合・…‥みんな同じ。このとき,・・・・・・2つの違ったものに対して,こういう力が働くわけですが
……どうでしょう・・…・。
1 同じだと思う人   ・・・ 全員手を挙げる
2 違うと思う人    ・・・ なし
3 その他       ・・・ なし

 すっかり同じ重さの2つを,違った場所で同じ方向,同じ具合に引くと,2つとも同じ運動をするんだろう・・・。
 まあ,多数決だな。こういう2つの移動は同じと思うし,こういう2つの力は同じだと思うことにしよう。

 どっちの場合も,矢印は同じ方向を向いているし,同じ長さをしています。こういうときに2つの矢印は「等しい」と思うことにすればいいのだろうか・・・。ということで,

ベクトルが等しいとは?

定義:平行移動でぴったり重なるときに「等しい」としよう。


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