M先生:
さてさて,ベクトルについては、いま話した「ふたつのベクトルの和」と「k倍ベクトル」で全てです。ベクトルの「計算」というのはこのふたつだけになります。
ベクトルの演算の性質
こういう力とか移動とかというものから抽象したものとしてのベクトルについて,自由こ計算できるためには,いくつかチェックしておいた方がいいことがあります。
例えば・・・,この加法の2つの定義について,ちょっと違和感があるんですけどね、・・・私は・・・。なぜなのかな・・・。
こっちの矢印の縦ぎたしのときには,この矢印にこっちの矢印を縦ぎたすということなんだけど,平行四辺形で決める方は,どっちにどっちをたすかという順番がなくて,どちらも対等ですよね……変だよね‥‥・・。
矢印の継ぎたしでベクトルの和を定義するときには,継ぎたす順序が問題になりそうだけど,平行四辺形の対角線で定義するという場合には,どちらも対等になっている。足す順番は関係がないといらことをチェックしたいね。
+
=
+ ![]()
ということですよね。
M先生:
こういうことが成り立たないとね,まあ,普通の数のかけ算のときに,(x+y)2 なんかを展開するときにね,こうやって計算して,xyとyxが等しくないと,ちょっといやだよね。
これは成り立つのだろうか?
1 同じ
2 違う
みんな同じだねえ…。
に
を加えるということは,こうやって
の矢印の先に
をつけて、こういう矢印を考える。
に
を加えるということは・・・? これはどうなんでしょうね?

同じに見える? 違うように見える?
首をかしげているやつもいるな。
生徒1:
「ひっくり返すと重なるから,同じ。」
M先生:
「ひっくり返す」ひっくり返す,ひっくり返す……。ひっくり返すというのは,これまでのこととつなげて考えると,どういうことになるのかな?
生徒2:
「2辺挟角!」
M先生:
「2辺挟角」2辺挟角………。どういうことだろう・・・ 2辺というのは,これとこれかな? ・・・これとこれは等しいの?・・・
うん,そりゃそうだね。挟角ってのは,ここだね。これはどうして等しいの?
生徒2:
「平行だから・・・」< BR>
M先生:
うん,そうだね・・・。平行だから,こことここの角が等しい・・・。
出ましたね。
このベクトルを平行移動して,こうなるから,この角が等しくなって,この3角形とこの3角形が合同になる。だから,このベクトルも平行になって長さが等しい。こうだな……。解決。
次です。もう1つある。よく使っているやつが。こうやって3つ書くんですけど。こだわる人はこだわるんだね。「3つ足せと言われてもどう足したらよいかわからん!と。」
そのこだわりの原因はこうらしいよ・・・。
に
を足してから
をたすのか、
と
をたしたものを
に足すのか・・・,
この2つの和は等しいのだろうか・・・。
等しくないと「3つ足す」ということに問題がある・・・。
このことを、3つのベクトルを継ぎ足す方の定義で考えてみよう。
1 同じ
2 違う
どう?・…・・(全員同じ)
やってみよう・・・。

昨日暴走ゲームをやっていて,こういうことがありましたよね。
2人で競争したときに,2人が違う道を取るんだけど,何回かして同じ結果になってしまうことありましたよね。最初こういって,こうやる‥‥‥,最初こうやって,こうやる。
どっちも同じところに行く。
3つのものを足すというときに,これが成り立っていないとだめなんだな。
これが結合法則。先にやったのが交換法則。 こういうのが成り立っている。これは,今までやってきた数の計算でも成り立っていますね。
これは雑談ですが・・・
さっき,違う2つのものの間に,似たことがある・・・というと,そこには何かがあるんじゃないか・・・ということを言いましたが,今まで使ってきた数と,今こうやって考えているベクトルと,どちらも同じ性質を持っているということは,やっぱり何かあるんでしょうかね? ・・・