病室にて
先だっての戦いで大怪我を負った姉を、見舞いたいと言うエルリック兄弟と共に彼女の病室を訪ねる事になった。
長らくあの長姉を良く理解し支えてくれている補佐官のマイルズ少佐が付き添う病室の扉を、自分のノックとほぼ同時にエドワード・エルリックが開いた。
良く日の当たる明るい病室の、視界に飛び込んで来た光景に、一瞬思考が停止した。
白いシーツのベッドに横たわる姉に、覆い被るように額を寄せる赤銅色の肌を持つ赤い目の男性。
ドアが開いた気配に、二人揃って顔はこちらに向けるものの、二人の体勢はそのまま…。
人目に曝されて尚、怪我人たる女性上官に伸し掛かったまま、その身を離さない良識ある筈の人の肩を、
衝撃に震える目でよくよく見れば、姉の白い手が添えられて…否、深く眉間に皺を寄せた姉により抑えつけられていた。
「姉上!?」
自分以上の衝撃を受けたのか、硬直したままのエルリック兄弟を後目に、慌てて悲鳴の様にも聞こえる抗議の声を上げた。
「皆が私の行き遅れを心配するのでな、その対策について密談していた所だ。」
慌てふためく我々を嘲笑う様に、彼女は自信に満ちた眼差しと声色でそう告げる。
「密談ですと…?」
余裕のないこちらはオウム返しが精一杯だと言うのに。
「まぁ、アームストロング家はこのマイルズが継いでくれるそうだから貴様は安心して何処へなりと出て行けよ、アレックス。」
涼しい顔をして、何と言う事を言うのだろうこの姉は。
「な、何を…姉上!?」
「地位も貴様と同じ少佐、遜色あるまい?」
畳み掛ける言葉に、そう言う問題ではありませんと返そうと、息を吸い声を出そうとした。
バサリ。
手から零れ落ちた花束が大袈裟な音を立てる。
あろう事か、日頃から数々の暴挙を繰り返して来た姉は、この状況下でその人に深く口付けを見舞った。
今度こそ、完全に言葉を失う我々に、マイルズ少佐を解放した姉は唇の端を上げ、にやりと笑って見せた。
「人前式と言う奴だな。しかし家督相続の問題もある、さっさと書類を出して籍を入れて来た方が良いな、マイルズ。」
然しもの彼も、今回ばかりは即座の対応は出来かねたらしい。
今までに見た事もない様な表情を浮かべてしまった。
どうか姉上、からからと笑われるのも宜しいですが、せめてその手を離して、彼に身を起させてやっては如何でしょうか…。
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絵が先だったか、字が先だったか…中途半端な事しとるな・・・自分。
弟目線マイオリ。
エルリック兄弟いるだけでセリフすらなし(笑)。
姉上は生き残って下さい!
だから怪我したから入院して下さい!!
そして妄想は広がる…。
しかして、入院重症患者に昼間から夜這いを掛ける変質者にしか見えないよって話だ。
しかもオリヴィエ様右手骨折してるよな…。
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