まごむすめ
「若、ランファンで御座います。」
いつもは控え目な老兵が、いつになく誇らしげな様子で、小さな少女を連れて来た。
少女と呼ぶにも幼い、本当に小さな女の子。
それは、自分も同じ事。
まだ、血統以外には全て取るに足りない小さな子供。
黒目がちな大きな瞳。
結い上げられた漆黒の髪。
そして、それらと対照的な雪の様に白い肌。
「ん?ああ、フーの孫だって?」
少女が怯えてしまわぬように、少し微笑んで。
「はい。」
恭しく跪いて、しかし、その表情は晴れ晴れとして。
自慢の孫娘を、こうして主に紹介出来る事を、心から誇りに思い、喜んでいるのだろう。
いつもの偏屈な感すらあるその面持ちは、ともすると祖父の顔になってしまう。
「今はまだ幼いですが、いずれ若の御身をお守りするお役を戴く者になりましょう。」
言い切って、孫娘を見遣る。
そして、再び主を。
「うん。」
にっこりと、笑ってみせる。
「楽しみにしてるよ、フー。」
「御意。」
再び、深々と額ずいて。
「ランファンも。待ってるからね。」
「はい。」
俄かに朱をさした顔を上げて嬉しそうに返事を返す少女は、そのすぐ後に軽く祖父に目を移す。
まだ、幼い少女。
いずれ、自分の身を守る任を負う。
そして、自分が守るべき存在になるであろう娘。
主としての自らの民、個としてのただ一人の娘。
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パソから発掘〜。
久々のじもの更新であります。
穴埋めの様に、自分の満足を求める奇妙な更新で御座います。
うんとこさちっさい内に、我知らず出逢っていて欲しいと言う…そんな希望であります。
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