続・おさけ
すがり付いて甘えてくれるのを、己が理性の為に何とか引き剥がしたら、今度は枕に抱きついて眠っている。
正確には、枕を中心に丸まって…。
期待外れではあったものの、それはそれで、いつもとは違うランファンの意外な一面が見られたのは嬉しい。
普段は、何時如何なる時も、絶対甘えようとはしない彼女が身体を預け、甘え、頬擦りまでしてくれた。
情けない事に、心臓はバクバク言ったし、指先は震えた。
残念ながら彼女は御猪口一杯の酒でそのまま眠ってしまったけれど、自分は不完全燃焼。
と言うより、焚きつけられたまま…。
悪戯に心身は昂ったまま…。
「……キツイ……。」
すやすやと眠る彼女を横目で捕え、恨みがましく呟く。
自分の横で、何故こうも無防備に眠れるのか…。
「んーーー…。」
枕に顔を埋めたまま返される返事の様な声。
彼女のモノとは思えない様な極上の甘ったるい声。
改めて、こんな声も出せて、こんな態度も取れる娘だったのか、と考える。
彼女の姿態に意識を集中してしまわないように。
気を逸らそうと努力する。
無論、それは無駄な努力…余計に気持ちは彼女の些細な動きに鋭敏に反応してしまうけれど。
僅かな吐息にも、肢体の動きにも。
幸せそうな寝顔にも。
せめて、視界の外に、と彼女に背を向けて膝を抱えて座り込んだ。
直後、弾かれた様に上半身を起したランファンの余りの勢いに驚いて、肩越しに振り返れば驚きは更に追加された。
「あつい。」
ぼそりと呟いて。
言い放ち、彼女は徐に自らの着物の帯を緩めた。
ごそごそと何かしている様ではあるが、如何せん見えるのは彼女の後ろ姿。
その表情も、動きも詳細は分からない。
振り返り、ランファンを見詰める視線の先で、彼女の手が細く長い白布を放り投げた。
その放り投げられた物が何なのか。
一瞬、理解出来ず、目を凝らす。
理解出来たのと同時に、混乱が津波の様に頭の中に押し寄せる。
慌てて振り仰いだ時、ランファンは、そのまま上着を肩から滑らせた。
「ランっ…!!」
止める間もなく。
脱ぎ捨てる訳でなく、また着なおす訳でもなく。
両肘に上着を引っ掛けたまま、彼女は再び眠りの淵に飛び込んでしまった。
剥き出しの肩が眩しくて、いけないとは思いつつ視線が固定される。
両肘に巻きつけた上着の為に、恐らくは殆ど身動きが取れないと見てとれる。
寝返りを打とうとしているのか、もぞもぞと身を捩る姿がまた宜しくない。
見るなと言う方が無理な相談。
色白の小さな背中は半分以上が見えていて、見詰めていればいるほど、精神は厳しい戦いを強いられる。
それでも、正面を向けず背中越しに振り返って見ている己が身の情けなさを感じつつ。
何とか甘い未練を断ち切って、我慢の限界が見える前に、とリンは天幕の外へ逃れようとした。
夜風にでも当たっていれば、少しは落ち着くだろうと。
主が、こそこそと自らの寝所から逃げ出す、実に滑稽な状況。
身を乗り出して、天幕を掴んだ刹那、後ろから抱きつかれた。
それも、力一杯。
全く気配が察知できなかったのは、やはりぎりぎりの精神状態故。
息を呑み、彼女の次の動きを待つ。
神経を集中して。
天幕を掴む手に力が篭る。
極限に緊張した、彼の耳に聞こえて来たのは気持ちの良さそうな寝息。
すーすーと…。
「はあ。」
大きく息を吐いて脱力する。
そして、改めて自らの置かれている状況に愕然とした。
背後にすやすやと眠るランファン。
自分の腰にしっかりと腕を回したまま放してくれそうにもない。
見下ろせば、白い腕にはまだ上着が絡み付いていて、少しだけ安心する。
安心出来ない状況があるとすれば、この背に預けられた体。
自身の薄い上着越しに伝わる、彼女の体温。
ぴったりと寄せられた身体から、殆ど直に感じるその感触。
きっと、背にもたれた彼女にも十分聞こえているであろう、自分の鼓動。
自分が、彼女の微かな吐息を聞こえる以上に。
不本意ながら、待ち遠しい夜明け。
押し当てられた身体の柔らかさに、自身の理性が負けてしまう前に。
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いつの間に、そんな所に。
って言うか、長っ!!
馬鹿だからセルフ萌えしました。
そして、意外と好評だったので更に煽られ萌えしました。
(でも誰も暴走しろとはいってませんよ)
「はい。あ〜んv」
な状態の据え膳を召し上がらない事態かと…にやり。
古典。
いいなあ、ランファン…。
そんなあなたが大将!!(笑)
最初は、上着を脱ぐだけの予定でしたが、
何だか段々とエスカレートして…。
上着は脱ぐは、さらしはとるは、抱きつくは…大変な事になりました。
若をもっと苛めてみたくなりましたので、
もう少し葛藤して貰いましたよ!!
寝らんないよな、若…。(今自分が寝不足なので巻き添え)
青いなあ…んもうっ!!(生乳の何処が青いのか?)
翌朝のランファンのパニックッぷりが見てみたいものです…ふふふ。
・・・ひくな・・・ふつうひいちゃうよな・・・。
でも、自分楽しかった…。
惜しむらくは、もう少しちゃんとした文章を書きたかった…。
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