『夢くらい見させろよ』
この気持ちを隠し通す強さ、認めて揺るぎなく全てを受け止める強さ。
必要なのは…彼女に必要なのはどちらだろう。
身動きが取れないまま、一人病室の天井を見つめて自問自答を繰り返す。
ずっと、「いつか」と思って先延ばしにして来た答え。
「いつか」が必ずある訳じゃない。
そう思いながら、絶望色が濃厚な未知数の「いつか」に夢を繋いで来た。
その「いつか」が限りなく終わりに近付いて、最終的にそれは無期限に不安定に延長された。
なかった筈の未来とやらが、朧気ながら見えて来た。
「いつか」なんて曖昧な言葉で、自分自身からも逃げ回って来た事実と向き合う必要に直面した。
このままずるずると誤魔化し続ける事も、出来なくはない。
それも一つの方法だとは思う。
でも、誤魔化すのと隠し通すのは違う。
そこも自分の中ではっきりさせて置かなくてはならない所。
泣きながら抱き付いて来た、あの涙と温もりに俺は答えを出さなきゃならない。
答えを求められた訳じゃないけど、出してやりたい、いや出したい。
きっと、俺の出したい答えなんて、もうずっと前から決まっていて、俺の覚悟がそれを受け入れるのに十分かどうかが重要なんだ。
そう、俺の答えはもうとっくの昔に決まってる。
「夢くらい見させろよ」
その言葉の裏側にあるのは、夢を掴み取りたい願い。
本当に、形のない夢を求めるなら、口に出したりはしちゃいけないんだ。
その位、俺にだって分かってた事なんだ。
握り締めた、この指こそが、「いつか」と先送りにして来た本当の答え。
---------------------------------------------
やっぱり香介君視点が書き易い…。
微妙にアライヴのネタが入ってる所が今更「夢くらい見させろよ」ネタで書いても良いかなあなんて思ってしまった部分で御座います。
12巻のあの辺りは何回読んでもどきどきです。
そしてアライヴを読むと、ここに繋げたくなるのが人情と言うものです。
おす。
ブログから引っ張って来ました♪
080923
戻る