株式会社を設立する時は、株式を発行し出資者から払込を受け資本金としますが、
資本金となる金額は、原則では払込額の全額です。
しかし、全てを資本金とすると、会社が自由に使えるお金(剰余金)がゼロであり、
出資された金額を減らすなというほうが無理があります。
そこで、払込額のうち、資本金に入れなければならない金額を1/2以上と決め、
そこで余った金額を剰余金とすることが認められているのです。
しかし、この剰余金は資本金と変わらないため、資本剰余金となるのです。

会社設立後に発行する新株についても同じことが言えます。

この、株式の払込による剰余金を「株式払込剰余金」といいます。
株式を発行し、新しく歩み出す為の剰余金ですので、「資本準備金」に区分されます。

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株式の発行には、色々な費用が生じます。
その費用は、会社設立時には「創立費」、増資時には「新株発行費」として処理します。
繰延資産となり、3年以内に均等額以上を償却することになります。

なお、増資は、新しい株を発行する事から新株発行という言い方をします。

[ 例1 ]
会社設立に際し、株式100株を@¥50,000で発行し、払込金額は当座預金とした。
株式発行に掛かる費用¥100,000については現金で支払った。
なお、資本金については、商法規定の最低額を組み入れることとする。

当座預金 5,000,000 / 資本金 2,500,000
            / 株式払込剰余金 2,500,000
創立費 100,000 / 現 金 100,000

[ 例2 ]
増資にあたり、株式100株を@¥50,000で発行し、払込金額は当座預金とした。
株式発行に掛かる費用¥100,000については現金で支払った。
なお、資本金については、商法規定の最低額を組み入れることとする。

当座預金 5,000,000 / 資本金 2,500,000
            / 株式払込剰余金 2,500,000
新株発行費 100,000 / 現 金 100,000

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新株の発行2

新株の発行には一連の流れがあります。
会社で決議→募集→希望者から申込→申込証拠金の入金→株式の発行

申込してすぐ入金、すぐ発行というのは物理的に不可能です。
ですから、申込期日、入金期日が設けられ、その期日をもって締め切り、
その入金の期日の次の日に株式が発行されます。

入金された申込証拠金は、「別段預金」/「株式申込証拠金」という仕訳をします。
当座や普通などと違い、株式を発行するまでは自分の自由に使えるお金ではありません。

株式発行時に、株式申込証拠金は資本などに、別段預金は当座預金などに振替られます

[ 例1 ]
株式100株を@¥50,000で発行することとし、申込期間中に全株の申込があり、
申込証拠金の全額が別段預金に入金された。

別段預金 5,000,000 / 株式申込証拠金 5,000,000


[ 例2 ]
上記の払込期日の翌日になり、申込証拠金を資本に、別段預金を当座預金とした。
なお、資本金に組み入れる金額は商法規定の最低額とする。

当座預金 5,000,000 / 別段預金 5,000,000
株式申込証拠金 5,000,000 / 資本金 2,500,000
               / 株式払込剰余金 2,500,000

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減資

増資とは逆で、資本金を減らすことです。
この減資には有償減資と無償減資の2種類があります。

有償減資とは、資本金の一部を株主に払い戻しする事で資本金を減らす方法で、
無償減資とは、株主に払い戻しをせずに資本金を減らす方法です。
通常、無償減資は損失が出ている時などにします。
この減資による利益を「減資差益」といい、その他資本剰余金に区分されます。

[ 例1 ]
株式100株を@¥20,000で現金で買い入れ消却した。
なお、償却した株式の資本金減少額は@¥25,000である。

資本金 2,500,000 / 現 金 2,000,000
           / 減資差益 500,000


[ 例2 ]
未処理損失¥1,000,000を補填するため、発行株式100株を半分の50株にした。
発行価額は¥@50,000であり、商法規定の最低額が資本金に組み入れられている。

¥50,000×1/2×50株=¥1,250,000
資本金 1,250,000 / 未処理損失 1,000,000
           / 減資差益 250,000

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合併

合併とは、2つ以上の会社が1つの会社になることで、
吸収合併と新設合併の2種類があります

吸収合併は、小さい会社が消滅し、大きい会社に吸収される合併です。
買収といった感じですね。

新設合併は、合併する会社が全て消滅し、新しい会社に生まれ変わる合併です。
最近の都市銀行がそうですね。

資産と負債の両方が増え、その差額と新しい資本金との差額が合併差益になります。
心気一転新しくやり直すので、合併差益は資本準備金に区分されます。

[ 例 ]
吸収合併し、資産¥4,000,000、負債¥2,000,000を受け入れ、株式50株を交付した。
なお、資本組入額は¥1,000,000とし、資産、負債はそのままの科目でよいこととする。

資 産 4,000,000 / 負 債 2,000,000
           / 資本金 1,000,000
           / 合併差益 1,000,000

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次回は利益剰余金と利益処分(損失処理)について 利益剰余金












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