ロビンの目の前にゾーマが現れた。背丈はややゾーマの方が高いがそれでも外見はほとんど変わらない。が、顔の方は魔物独特の刺青(いれずみ)が入っている。ロビンは少しビックリしてしまった。少しずつ近づいてくるゾーマにロビンは少しずつ後ろへと下がっていった。
「さ、ロトの剣を渡すんだ。それは私達が闇の世界とここの世界を自由に行き来できるようにするために使うのだ。」
やっと、ロビンは剣を構えた。
「そんな世界誰が望むか!!!」
ロビンが切りかかった。しかし、あっさりとかわされてしまった。ロビンはゾーマを目の前にして動揺していた。姿は自分とたいした変わらない。しかし、雰囲気にとても恐ろしいものを感じていた。
「貴様は望んでいないのか?なぜだ?貴様の母親は闇の世界にいるのだぞ?自由に行き来できるようにならば母親に会えるではないか。」
「え!?母さんが闇の世界に?」
「そうだ。お前の母親は私が闇の世界へと連れて行ったのさ。闇の世界とここの世界の道を作るためにね。今は懸命に私に協力してくれているぞ。お前も母親と一緒に手伝ってくれないか?」
「嘘だ。母さんがお前の協力なんかするわけがない。どうせ、お前らが強制で協力させているんだ。」
ロビンの動揺は大きくなっていった。
「ま〜確かに強制といえば、強制かもな。しかし、貴様の母親は自分が死にたくないからと言って、貴様の住んでる世界とモンスターの世界を一緒にしようとしているのだぞ?どうだ、こんな母親がいるかね?」
「うるさい!!母さんをバカにするな!!!」
ロビンは再び襲い掛かったがまた、さらりとかわされ、そして、
「少しは頭を冷やせ小僧。」
背中にマヒャドを食らった。
「ぐはぁ。」
「ふ〜貴様ロビンと言ったな。ロビンよお前に貴様の本当の過去を全て教えてやろう。」
「そんなのはもう、既に知っている。俺は天空人と人間の間に産まれたんだ!!!」
「ふっ、違うよロビン貴様は天空人とモンスターの間に産まれたんだよ!!!しかも、モンスターというのは私の事だがね。つまり、貴様は私の子供なのだ!!!」
「…嘘だ。そんな事誰が信用するか。」
「では、聞くがなぜ、貴様はモンスターの言葉がわかるのだ?なぜ、貴様に従えるスライムがいるのだ?それは、貴様がモンスターの血をひいている証拠だ。」
「う、嘘だ。俺がお前の子供なんて…絶対嘘だ!!!」
「私はあの当時闇の世界とこの世界をどんなモンスターも行き来できる道のようなものを作るために天空人の力を必要としていた。そして、私は人間の姿になりチャンスをうかがっていた。その頃、君の母親と出会い彼女が天空人だと知った。彼女は私が闇の皇帝とも知らず、私と暮らすようになった。ちょうど、自分の正体を暴き、闇の世界へと連れ去ろうと思った頃、貴様が産まれた。私は貴様をすて、天空人と共に闇の世界へと戻ったというわけさ…貴様は気のよい旅人に拾われたようだが、そいつもモンスターに殺されてしまったようだな。」
「や…止めろ…」
「まだ、続きはあるぞ。なぜ、お前を拾った旅人がモンスターに殺された時貴様も殺さなかったのか。それはまだ、お前が幼くて魔王の血をひいている事がそのモンスターもはだで感じたのだろう。しかし、貴様はずっと人間の環境で育った。少しずつ、魔王の子供としての雰囲気をかもしだす事もなくなり、モンスターを従える力も薄れてしまったのさ。従えてくれるのはたかがスライム一匹とはなぁ〜同じ血をひいている者として恥ずかしいよ。」
「う…嘘だ。俺がモンスターなんて…」
「モンスターとは言ってないよ。モンスターの血をひいているんだ。そして、もう半分は天空人。つまり、確実に貴様は人間ではないのだ!!!ま、そんな事はどうでもいい。これを聞いてロトの剣を潔く(いさぎよく)渡してくれる気になったか?」
「ロビン、産まれや育ちなどどうでもいいではないか。お前は人間の環境で育った。人間じゃなくても限りなく人間は近い。」
セルジがロビンのところへと歩み寄ってきた。
「セルジおじさん…」
「ふん。大分お疲れのようだな。」
「あ〜こんなに多くのモンスターを相手にしたのはバラモスの戦いの時くらいだからな。ただ、モンスターの質はバラモスに従えていた奴の方が上だったな。お前にはモンスターを従える能力がバラモスより劣ってるんじゃないか?」
セルジは笑顔を見せた。
「ふん。なんとでも言うが良い。おとなしくロトの剣を渡せ。」
「さっきも言っただろ力づくで奪えって…」
「ふ〜やれやれ。人間はこう…バカな奴が多すぎだ!!!」
ゾーマが攻撃を仕掛けてきた。
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