第3話 〜旅〜


日が昇った直後にアリアハンを出発した三人はポートセルミに向かった。アリアハンがあるアリアハン地方は西にアリアハンが東にポートセルミと大きく分ける事が出来る。アリアハンは城下町でポートセルミは港町である。その間にもいくつかの町や村があるがどれも規模は小さい。

旅を続けているとスライムナイトが二匹現れた。ロビンが構えた直後…ズバァ!!…目にも止まらぬセルジの2回攻撃によりスライムナイトをやっつけた。セルジは小さなメダルを二枚拾うとロビンに渡した。

「できるだけ早く目的地に着きたいんだ。こっちにはたくさんのものを持っているからね、山賊にでも襲われたら困るし、夜になるとモンスターも強くなるからどうしても三人だと身動きがとりづらいし。とりあえず、日が暮れるまでにはポートセルミに着きたいんだ。だから、余計な戦いをして時間を無駄に使わないようにしよう。」

アリアハンを日が昇った直後に出発したのはそのためだった。ポートセルミに向かう途中何度もモンスターと遭遇したが、あっさりとセルジが倒す事があれば、逃げる時もあった。また、「経験だ」とセルジが言ってロビンに倒すよう指示する事などがあった。

ロビンが怪我をしてもセルジはほとんど面倒を見なかった。

「何事も自分でできるようにしなきゃ旅はできない。人に頼ってばっかりじゃだめなんだ。」

と、セルジはロビンに言った。初めての実戦経験でロビンは旅の辛さを経験した。

「ところでスラキチはどこにいるんだ?」

歩いているとセルジがロビンに問い掛けた。

「袋の中に入れて置いたよ。スラキチには悪いけどやっぱりスラキチもモンスターだからね。仲間のモンスターを見ると心が入れ替わっちゃうかもしれないし…」

「そうだな。俺も昔旅していろんな事を経験したがモンスターを仲間にした事はなかったからな。あまり、仲間のモンスターの事は詳しくないから安全策を取った方がよさそうだ。それに、仲間にも魔物使いはいなかったし…」

「え?セルジおじさんはパーティーを組んで旅をしていたの?」

セルジはしまったという顔をした。

「ん〜…まぁ〜色々とね。…道案内とかさ…そういう時にその地方の人をお金で雇った時が結構あったんだよ…」

明らかに嘘をついている素振りだった。ロビンがもう一度セルジに話し掛けようとした時…セルジが

「お!ポートセルミが見えた。ここまでくれば後は楽だな。」

と話をそらしてしまった。

ポートセルミについたのは夕方の事だった。三人はすぐにオラクルベリー行きの船を捜した。あいにく今日のオラクルベリー行きの連絡線は出航してしまい、明日になるまで船は来ないらしい。

ロビンは今日は宿屋に泊まると思っていたが、セルジは

「一般の人の船に乗せてもらおう」

と言い、オラクルベリーに向かう船を捜すため港に行った。そして、オラクルベリーに行くという商人の舟に乗せてもらう事になった。

「どうしてそんなに急ぐの?」

ロビンはセルジに問い掛けた。

「ポートセルミは今治安がよくないんだ。モンスターが町に侵入してきたり盗賊が盗みをしに町にきたりしてるんだって。三人だと狙われたら困るからね。…な〜ロビン。いいか、前にも言ったけど旅をするには知識が必要なんだ。旅の知識だけじゃなく自分が行こうとする町は今どんな状況なのかとか、自分が行きたい場所にはどうやっていくのが最適なのか、旅をする前に考えなくてはダメなんだ。…なぜ、出発の準備に1週間時間を取ったかわかるかい?その間に今回の旅の計画を立てて町の情報などを集めていたんだよ。ロビンも覚えておくんだよ。」

セルジは最後に笑顔を見せた。

「じゃ〜もう一つ質問だけど、乗せてもらう舟の人達は信用できるの?」

セルジは待ってましたといわんばかりの顔をして

「実はあの舟の持ち主は俺の店に来る常連さんの知り合いなんだ。旅をする前に一応紹介だけしてもらったんだ。だからと言って100%信用してるわけじゃないぞ、それプラス、彼の目を見て判断した。とても澄んだ目をしていたよ。そこらへんは経験だ。俺も昔は信用した船乗りが海賊で殺されかけた時もあったよ。経験が必要な事もあるんだ。」

三人は舟に乗った。舟はなかなか設備もしっかりしていてくつろぐ事が出来た。舟の持ち主である商人もセルジが信用しただけあってとても親切で夕食をご馳走してくれた。夕食を食べてやわらかいベットでロビンが寝ようとした時にセルジが

「ふとんだけ持って外で寝るぞ。海賊船が襲ってくるかもしれないからな。それに星が綺麗で外で寝た方が気持ち良いぞ。」

と言って外で寝る事になった。三人は寄り添って寝る事にした。

「ねぇ〜セルジおじさん?おじさんが僕くらいの時おじさんはどんなふうに過ごしてたの?」

「ロビンと同じような生活かなぁ〜実はさぁ〜…」

セルジは少し上を見上げた。夜空には無数の星が輝いていた。

「俺もロビンと同じく小さい時に親を亡くしてるだよ。俺は二人ともモンスターに殺されちゃったんだ。それから、俺は気のよいとなりのおじさんに育ててもらったんだけどすぐにおじさんも他界してね、それからずっと一人だった。おじさんには子供がいなかったから財産は全部俺がもらってさ〜一生懸命そのお金で一人でも生きて行けるようにいろんな事をしたよ。剣術を習ったり、魔法を習ったり…強い武器を買ったりした。そうから町の近くの洞窟にモンスターを倒しに行ったな〜その時はそのモンスターに人々は困っててね、モンスターには賞金がかかってたんだよ。もうその頃にはお金がほとんどなくて俺はそれにかけてたんだ。」

ふと、ロビンの方を見るとロビンはすやすやと眠っていた。

「…おやすみ…ロビン。」

セルジはロビンの寝顔を見ながら、まだまだ、ロビンが子供なのを再確認した。そして、ロビンに旅のイロハを教える事ははたしてロビンを幸せに導くのだろうかそう自分に問い掛けていた。

 

    

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