第8話 〜前兆〜


「お〜これはとても大きなメダルだねぇ〜どこかの地域に住みついていたモンスターでも倒したのかい?良し、奇跡の剣と交換しよう。これはモンスターに攻撃した時に少し、HPが回復する優れものだぞ。大切に使ってくれ。」

移民の町に住むようになって2年もの歳月が経った。店の方は建設を始め予定どうり一週間ほどで出来上がった。店の名前を「メダルの館」と命名し商売を始めた。アリアハンの頃から知名度があったのと、アリアハン王が全世界にメダルの館を紹介してくれたのですぐに客は増えそれに伴って移民の町もどんどんと大きくなっていった。この間、ロビンはセルジとの訓練を続けセルジから

「ロビンは自分がバラモスを倒した時くらいに戦闘、知識は成長した。後は経験だけ。」

と、合格をもらった。今はロビンは店の手伝いを中心に生活を行っている。時には旅の経験を重ねるのと母親を探す目的で一週間ほど旅に出ることもある。

2年の歳月が流れたが、ロビンの母親の情報はほとんどなく、たまに手がかりとなりそうな情報を得るとロビンはその情報を元に世界を旅するのだが、人違いなどで終わってしまう。今日もまた、ロビンが旅から戻ってきた…

「ただいま…」

「おかえり、ロビン…その顔だとまた、ダメだったか…ま、あせる事もないよ。また、いい情報があればいいね。」

「うん。はぁ〜疲れた。」

「世界はどうだった?」

「いや…それがさぁ〜旅をしている時にも気が付いたんだけど、最近モンスターがすごく凶暴になってるんだよね。今回行って来た町でもモンスターの侵略を受けた所やペットとして飼っていたモンスターに殺されたっていう事件もあったんだって。」

「ふ〜ん。そういえば、ロビンがいない間にこの町でも何度もモンスターが町に侵入してきたし、お客さんからモンスターがひどく凶暴になってるって言ってたなぁ〜なんか、魔王が復活したんじゃないかっていう噂も出ているんだよな…」

セルジが声を1オクターブ下げて話した。

「ふ〜ん。この町も少しモンスターの対策をしたほうがいいんじゃない?」

「そうだね〜だけど、ここには町長とかいないからな…誰にこういう話をすればいいかわかんないよ。」

ここでロビンが大きなあくびをした。

「ふぁ〜ホント、今回の旅は疲れたよ。お風呂に入って寝ることにするよ。」

「そうだね。それが良いよ。お疲れさん。」

ロビンは風呂に入り、軽い食事を済ませた後スラキチと共にベットに入った。ロビンは旅の疲れからか、すぐに眠ってしまった。………一時間ほどしたその時だった。食器が割れる音や物が倒れるような音がし、ロビンは目を覚ました。音はリビングの方からしている。ロビンはすかさずリビングへと向かった。…なんと、そこには荒れ狂ったようにスラキチが無造作に物を壊していたのだ。

「スラキチ何やってるんだよ!!止めろ!!」

スラキチはロビンの方を向いた。スラキチの目は赤色に染まっていた。それは、モンスターが戦闘態勢になっている証拠である。

「ギャァァー」

スラキチはロビンにむかってきた。ロビンはするりとスラキチの攻撃をかわしたがなお、スラキチは攻撃を仕掛けてくる。

「止めろ、スラキチ!!!」

ロビンの声はまったくスラキチに届いていない。

「くそ!仕方ない…ラリホー!!!」

スラキチはロビンが唱えたラリホーによってあっけなく眠りについた。ロビンは眠りについたスラキチをつれ、セルジがいる1階の店へと行った。

ロビンが1階に降りると店はひどく混んでいた。セルジは物音に気付かなかったようだ。

「セルジおじさん!!」

「どうした?ロビン、血相かいて…今、忙しいんだよ。」

「大変なんだ。スラキチがいきなり暴れだして家の物をたくさん壊したんだよ。」

「なんだって?スラキチが…で、今スラキチは?」

「ラリホーで眠らせたよ。」

そう言ってロビンは眠ったスラキチをセルジに見せた。

「お〜い。はやくしてくれないかなぁ〜」

お客がセルジをせかす。

「ゴメン、ロビン今、すごく忙しいんだ。スラキチは一回そのままにして、ラリホーの効き目がなくなって起きた時にまだ、襲い掛かってくるようだったらもう一度ラリホーを唱えてくれ。、目を離さず見ているんだよ。いいね!」

「うん。わかった!」

ロビンは二階へと戻った。スラキチが暴れていたリビングは壊れた食器や物でひどい状態だった。ロビンはスラキチをテーブルの上に寝かせると片付けを始めた。

30分ほどたって片付けがほぼ終了した時にセルジが駆け足で二階へと上がってきた。

「ロビン、スラキチの様子はどうだい?」

「まだ、眠っているよ。」

「そうか…」

「店の方は?大丈夫?」

「ああ、今日は早めに店を閉めたよ。」

「そう…」

その時スラキチがゆっくりと目をあけた。

「ピーピー」

スラキチは普段と変わらない様子だ。ロビンは皿に水を入れ、スラキチに上げた。ロビン、セルジはホットしたが…

「まだ、安心はできないな。また、いつ暴れだすかわからない…これを飲ませておこう。」

セルジは薬を出した。

「何?これ?」

「これは、魔物使いがよくモンスターを操るのに使う。薬だよ。これを飲ませればよほどのことがないかぎり凶暴にはならないから安心できるよ。」

そう言って、セルジはスラキチが水を飲んでいる皿に2滴ほど、薬を足らした。スラキチは可愛いいつもの姿で水をおいしそうに飲んでいる。その姿を見ながらセルジは本当に魔王が復活したのかもしれない…そう、考えていた。

 

    


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